出発
拝啓
お母さん
僕は元気にしています
いろんなこともありますが
楽しくやっております
以下省略
敬具
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「はっ! ここは……」
「やっと起きたわね……」
「な、ナーニャ」
「……大変だったでしょう」
「夢の中で変な手紙を書いていたよ……」
「う、うん、あれはもう忘れよう」
「そうする……」
「お母さんは帰ったわ」
「そ、そうか」
「あと、もう来ないって」
「え?」
「迷惑だと思っていたのが分かったから邪魔しないって」
「…………」
「タクミ?」
「いや、短い間だったけど、シルビアさんがここにいるのが俺にとっての日常になってた、いざいなくなると思うと……なんかさみしくてな」
「…………」
「どうした?」
「タクミ、ごめん」
「え?」
「う、うううう、嫌われてなかったーーー」
扉の後ろにはシルビアさんがいた
「ど、どういうこと?」
「お母さんが我を忘れると……加減を忘れるの」
「だから……昨日のことで、俺に嫌われたんじゃないかと?」
「うん」
シルビアさんが…………可愛すぎます
「タクミ……」
「な、なんだよナーニャ」
「今変なこと考えなかった?」
「い、いや」
「……やっぱり、私のことが……うええええ」
「ち、違いますよ! シルビアさん!」
「ヒック、ほんとに?」
やめてくれーーーーー
マジでシルビアさんが……
「タ、ク、ミ?」
女の感というものなんだろうね
「ち、違う!」
「なにが」
「…………」
「はあ……(お母さんの泣き落としは強すぎなのよ)」
「な、何か言ったか?」
「いえ、なんでもないわ」
「シルビアさん」
「な、なに?」
「もうこっちに引っ越します?」
「いいの?」
「何というかもう意味がないと思う」
「……確かにそうなのよね」
ナーニャもそう思ってたのか
「え?」
当の本人が分かっていないという
「だって、ほぼ毎日夕飯食べて寝る前に帰るじゃないですか」
「ええそうね」
「それって、もはや寝室が遠いだけだとおもうので」
ということで
「君たちには悪いけど三人で一部屋しか割り当てれない……」
メイド三人に向かって謝る俺
「おやめくださいご主人様!」
「そうですよ、このような広いお部屋など一人で使い切れないです」
「で、です!」
「そうか? なら良いんだけど……」
「普通はメイドには部屋は割り当てられないと聞いています」
「ですから、既に私たちに過ぎる厚遇を感謝しています」
「そ、そうです」
「アドラーさん居ますか?」
「ここに」
はや!
あんたは忍者か!
「シルビアさんが」
「その件でしたら既に手配を完了させております」
「え、マジ?」
「はい、本当です」
あ、そこは乗ってくれないか
「部屋の方の手配をしようとここに来たところちょうどお館様もおられたということです」
「そうなんですか」
「はい」
「じゃあ、お願いします」
「承りました」
こうしてシルビアさんの引っ越しはすぐに終わり彼女の居た家はルークさんに買い取られた
ここでも一悶着あったのだが……まあいいとしよう
そして出発の時を迎える
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3週間後
「出発には幸先いい天気だな!」
「そうね」
「そうですね」
「はい」
「お土産頼むわよ~~~」
「「「「…………」」」」
「あれ?」
シルビアさん、ほんとぶれないなー
「心配しなくても買ってきますよ」
「そう? ありがとうね、村のみんなによろしく頼むわね」
「はい!」
「ナーニャも気を付けてね」
「分かってるわ、お母さん」
「じゃあいってらっしゃい」
こうして俺たちは2年及ぶ旅に出発した




