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8話 今後、調査していかなければならない事

予定より、早く投稿出来ました!

「少し休むわ。半分くらいまで行ったら、起こしてちょうだい。その時に、ご飯も食べるわ」

「承知いたしました! ごゆっくりとお休みなさいませ」


 リリスの了承を聞いてから目を閉じる。

 昨日は、思ったよりも歴史の勉強をしっかりと出来た。

 私に、回帰前も回帰後も歴史について語りあえる人はスザク以外いなかった。

 その為、ポクターとの会合も楽しみだ。

 シェスタール領へ向かっているというのに、気分が高揚するのは不思議な気分だ。

 昨日から、酷使していた頭を休ませるため眠ろう……。

 

――――――――――――――――――――――――


「……様!」


 誰かが、私を呼んでいるような声が聞こえる。


「お嬢様! ちょうど、半分くらいの位置となりましたよ!」

「……ありがとう。少し眠れただけでも疲れは違うわね」

「そうですね。昨日は、どのくらいの時間に眠ったのですか?」

「夜中の2時くらいかしらね……それで、朝5時に起こしてくれたじゃない? 実質、3時間くらいしか寝ていないという事になるわね」

「そうだったのですか!? 朝食をお食べになりましたら、到着するまでお休みになっていた方が宜しいかと思いますよ」

「そうね……ところで、朝食って何があるの?」

「馬車の中でも、お手頃に食べられるサンドウィッチだと申しておりました」

「それは楽しみね!」


 料理長の作るサンドウィッチは格別に美味しい。

 リリスが、バスケットから取り出してくれた。


「リリスも一緒に食べない? 一人で食べるのは、なんだか申し訳ないわ」

「いえ! お気持ちはとても嬉しいのですが、私はもう食べてしまいましたので……それに、主と共に食事を摂ろうとする使用人などおりませんよ!」

「たしかに、そうだけれども……」


 こんなに美味しい物を独り占めするようで気がひける。


「本当に、私は大丈夫ですよ! どうぞ、お召し上がりください!」

「そう? 貴女がそこまで言うのだったらいただくわね」


 色々な種類があるようで目についた物を口にいれる。

 一口食べただけでも、とても美味しかった。

 これは、おそらくツナと野菜のサンドウィッチだろうか?

 海鮮の味が、口の中に広がってくる。

 

「う〜ん! 美味しいわ!」

「料理長の作る料理は何でも美味しいですよね!」

「同感だわ! ……次は、この卵のサンドウィッチにしようかしら?」

 

 サンドウィッチを一口かじる。

 私の、スクランブルエッグとは全然違い甘すぎずしょっぱ過ぎずの良いバランスが保たれていた。

 

 暫くして、全て完食した。


「また、サンドウィッチ食べたいわ〜今度、教えて貰おうかしら……?」

「私も聞いていたのですが、料理長は教えるのがお上手ですよね!」

「作るのが上手なだけでなく、教えるのも上手いだなんて本当に凄いと思います」

「私もそう思うわ!」


 無知な他人に教えるというのは、骨の折れる作業だと思う。

 立場の違いなどから、嫌でも教えるしかなかったのかもしれないが……。


「リリス、聞きたいことがあるのよ。今良いかしら?」

「はい! もちろんです」

「料理長は、私について何か言っていたかしら?」

「そうですね……言っておりましたよ。お嬢様は、とても器用なので教え甲斐があると言っておりました。次は、何を教えて欲しいと仰るのか楽しみだとも聞きましたよ」

「そんな事を? 内心面倒な奴だと思われているのではないかと焦っていたのよ。私の杞憂だったようで安心したわ」

「そう思っていらっしゃったのですか!? お嬢様の悪口を言う筈ないですよ。料理長も、楽しそうに指導しているようにみえましたからね」


 リリスから、そう見えたということは本当にそうなのかもしれない。

 もっと、料理長と仲良くなり牛肉と豚肉をすり替えるなんて発想にならないようにしないと!

 マルエラに何を提示され、それに乗ったのかをずっと考えていた。

 回帰前、料理長だって処刑されたのだと思う。

 それを承知の上で、犯行に及んだということは何かがあったのだ。

 まだ、10年も先のことのため、それまでに情報を集めよう。

 これも、私のやる事リストの中へ入れる。


「そうなの? 私も彼に料理を教えて貰える時間は楽しいわよ。それに、料理が上手くなったらお父様たちやスザク、リリス、貴女にも食べて貰いたいわ!」

「お嬢様、ありがとうございます! それでしたら、ベルナルド様にもご馳走なさってはいかがでしょうか? きっと、お嬢様の手料理を食べたいと望んでいるのではないかと思いますよ!」

「たしかに、そうね! でも、ベルは食べてくれるかしらね?」

「絶対に喜ばれると思いますよ! むしろ、スザク公子様に振る舞ったのに自分にはないのだろうかとお悩みになるかもしれませんね!」

「大袈裟よ……ふふっ。でも、ベルならあり得るかもしれないわね」


 そういえば、ベルに最近会えていないし手紙も送られてこないなと感じる。


「最近、ベルはどうしているのかしら?」

「今は、忙しいのでは? 落ち着いたら、お嬢様に手紙を送られるつもりなのではと思いますよ!」

「そうね……宮殿では、きっと毎日忙しいのでしょうね。今度、スザクに宮殿が忙しくない時期を聞こうかしら? 宮殿が、忙しくなさそうな時に私から近況報告をするのも良いかもしれないわ」

「ベルナルド様もお喜びになられますね!」


 彼のことは、やはり気になる。

 今は、何をしているのかしら? 

 宮殿で何もせず過ごしているという事はないだろうし……。

 ベルのことを考えていると、久しぶりに会いたいなと感じる。

 宮殿を住居にしている以上、こちらから訪ねていくことは出来ない。

 今日、家に帰ったら手紙を書いてみようかしら……。

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