これから
やられた……
(周りに人は……?)
そう淡い期待を持ってあたりを見渡してみるが、誰もいなかった。
理由は明白。俺が能力で早く来すぎたことだ。
(まずい……まずいまずい……!)
もちろんこの場面だけを切り取ると俺が100%悪く見える。
真実はもちろん違うのだが、人はその場面を真正面から捉えてしまう。
だから誰かが来た瞬間、俺は詰む。
「だっ、大丈夫ですか!?勇者…………………さま……?」
タイミングがいいのか悪いのか、応援がきた。
「こ、これはどういう……?」
それを待っていたと言わんばかりの勢いでボンドはこう言った。
「こ、こいつに刺されて……!」
「ちっ、違う!俺は……!」
と、否定しようとした。
そこで俺は気づいた。
(あれ?このまま罪を認めて勇者の座をおりたら……?もしかしてゆっくりと暮らせるんじゃね?)
そう考えて、頭の中に悪魔が出てきた。
『降りちゃいなよ。そしたら全オタクの夢、異世界学園ライフがあるんだヨ?』
よし、降りよう。
「すまない、思い違いで刺してしまった……俺は責任を取って勇者の名は返そうと思う。そして俺は庶民と同じ身分になって学園ライフ……じゃなかった、勉学に励もうと思う。それじゃっ」
俺は光の速さで聖剣を返して立ち去ろうとした。
「え、ちょっ、ゆ、勇者様!?」
兵士は戸惑い、ボンドは口を開けてポカーンとしていた。
俺はそいつらに向かってニヒルに笑ってこう言った。
「オ・ルボワール(さようなら)」
と。
「えっと……ごめん、もう一回言ってくれない……?」
家に帰って父さんと、母さんに事の顛末を報告すると父さんは混乱、母さんはフリーズした。
父さんは驚きすぎて口調がおかしくなっている。
「兄さんに嵌められて勇者を降りました」
「…………何故に?」
「俺はゆっくりと勉学を学びたいなと思い、反論はできたのですがしませんでした」
ルーカスもフリーズした。
俺も父さんの立場なら絶対に同じ反応をする自信があった。
「うーん……まあ、そういうことなら通わせてやるか」
「そうですね〜……たまにはわがままも聞いてあげますか」
「ありがとうございます……!」
うちの親は俺のことを信じてくれて嬉しく思うな……
日本の小説とかで全く信じないゴミみたいな人もいるらしいからな。
俺もこういう大人になりたいな。
「ところでサロスよ、お前ならどこでも受かるとは思うが、どこに入学したいんだ?」
そう言えばタイミングが良く、1ヶ月後に日本で言うところの高校受験があるらしい。
俺は本来受けるはずはなかったが、ある程度は勉強していてよかったと思った。
「それなら決めています。『マギア魔法学園』です」
ここら辺では一番頭のいい学園を俺は希望した。
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