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68.異空間の中で

何だろう、この道はなんか歪んでいる感じがする……。


そう俺が思った道は、アグライアから西に進んだ先の岩壁の奥に存在する、なんとも異空間な道だ。

道が岩壁によって隠されていたのか、はたまた岩壁の奥に道が出来たのか……。


分からない事だらけである。


そして、その分からない事の内の一つが、


「みんな、大丈夫かな……」


サラが言った。

一応言っとくと、サラが言うみんなとは、グレン、カエデ、セツナ、ロゴスである。


そう、今ここには俺とサラしか居ないのだ。


何故か?

それは分からない。

言えば、岩壁をすり抜けることが出来たのは、俺とサラしかいなかったのだ。

他の皆は、当たり前のように岩壁に当たる。

すり抜けることが出来なかった。

何故だ、何故俺とサラは通れて皆は通れなかったのか。

理由は考えても分からない。

分かるはずがない。


「大丈夫だよ。ロゴスが居るし」


サラの言葉に答える俺。

とまぁ、ビバッチを追って、俺とサラは先に進む訳だ。

いかにも怪しい道をね。





道を進んでいくと、景色が徐々に変わり始める。

今までは冬景色だったが、所々神殿か分からないが、遺跡の一部の様な物が見え始めていた。

そして、


「暖かくなってきたね……」


寒かったはずの気温が徐々に上がってきていたのも体を通して伝わっていた。


はてさて、そんな空間を進んでいくと、光輝く扉が俺たちの目の前に現れた。

まるで俺たちを待っていたかのように。

そして、俺は何の迷いもなく、ドアノブに手を掛けた。


「…………」


無言のサラからドキドキしているのが伝わってくる。

そして俺はドアを開けた。

暖かな光を放つと共に開いたドア。

俺は奥を見やるとそこには螺旋階段が下へと続いているのが分かった。


「行くぞ」


俺はそう言い、サラと階段を降り始めた。

迷いなく進んだのには理由はちゃんとある。


『ビー!』


下から響いて聞こえるビバッチの鳴き声。

という訳で、降りていくと共に壁に付いているロウソクがタイミング良く火が点るのに目をやりながら、とうとう俺たちは一番下に辿り着いた。

古い本が散乱している通路の奥には大きな扉。

あれだな、フラグだな。

いかにも何かあるって感じだ。


「何かあったら守ってやるからな、サラ」


「ヤスこそ、何かあったら守ってあげるからね」


はは、頼もしくてありがたいね。


『ビー!』



――ガチャ



…………居た。

本棚に囲まれた広間の真ん中にビバッチ一匹、……そして。


「お爺さん?」


目は眉毛で隠れ、床にとぐろを巻いて 置かれているほど長い白い髭が印象強い、ローブを羽織っているじいさん。

ビバッチの隣に椅子に座ってこちらに向いて居た。


「ビー!ビー!」


俺たちが入ってきた途端に、いっそう騒ぎだしたビバッチ。

顔を俺たち、じいさんと交互に見ている。

何がしたいんだ?


「まぁまぁ、そんな所に突っ立ってないで、こちらに来なさいな」


すると、じいさんが口を開けてそう言った。

俺はサラと顔を合わせていた。


「そんな警戒せんで良い。ほれ、このソファーに座りなさい」


そうじいさんは言うと、無かったはずのソファーと長机がじいさんの前に現れた。

おいおい、じいさんは魔法使いか何かか?

俺はそんなことを思いながらもサラと一緒に恐る恐るソファーに移動し座った。

ビバッチがあくびをしているのを尻目に、俺はじいさんを見ていた。

分かりづらいが微かに微笑んでいるのが分かった。



逃げたビバッチを追いかけたらこんな所に辿り着くとか。

一体この空間といいビバッチ、そしてこのじいさんは何なんだ?


そして俺はじいさんに聞くのだった。



「ここは一体何なんだ」



……とね。








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