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第57話【誰のものでもない、北海道ダンジョンは僕のもの!!!】

 その顔は、起こってるっていうか、本当に心配してる感じの顔。


 「まずいことが起こってるぞ、兄」


 と妹まで出て来た、そっか、みんな妹が連れて来たんだな。


 って納得している僕の横ろ通り過ぎるのは蒼さんで、まっすぐに二肩って人のところにっ行く。


 「お前か、情報を切っていたのは?」


 とこっちも今にも斬りかからんばかりの勢い。


 言われた二肩さんの前に、例の会長さんが立つ。


 「待ってくれ、話を聞いてやってほしい、彼女は……」


 といいかけるも本当に蒼さん、会長ごと切り掛かって行く、それを背後から止める二肩さんは、会長と体を入れ替えて蒼さんの正面に立つ。


 顔を突きつけ合う形になって、


 「そうやって、いつまでも古びた因習の里に埋まっていればいい、私は違う!」


 「お前のやっている事は裏切りだ、だから覚悟しろ、お前を生み育てたあの町はお前を許さない」


 「その町がいつまでもあるとは思わないで下さい、多月のお姫様」


 なんか戦端開きそうな感じで、このままだと僕と白馬さん勢力の戦いになってしまう感じが半端ない。


 「アッキー、わかってると思うが、奴の挑発には乗るんじゃない、わかるべ?」


 と真希さんが本気で言ってる。


 大丈夫、乗らない乗らない。


 って思うんだけど、その言葉が届いてる、白馬さんは笑うんだ。


 まるで目的が達成したみたいに、僕の顔をみて笑う。


 「なあ、真壁、どうして、こいつらは手を出してこないかわかるか?」


 全く、とうか皆目見当もつかない僕は、首を横に振る。


 「ここには、対決軸を持つ王が揃ってるからだ」


 おかしなことを言うなあ、って思って、僕は白馬さんを攻撃する理由がない。


 そして白馬さんもだよ、だって僕、白馬さんの邪魔なんてしようって考えてないからさ、好きにすればいいんだよ。僕、政治とか経済とかそんなもの深くも考えていないし、正直興味もなかったから、今もその延長線上でのほほんと生きている。


 僕がこの国はこの世界に対する思いなんて、そんな程度のものだから、平和でダンジョン通えたらそれでいいんだから。


 そんな僕たちの所に、平和維持軍の車両や兵士をかき分けて、やってくる人影がある。


 軽い足取りでこちらに駆けて来て、僕と白馬さんの間で止まる。


 「我王、通達して来ました」


 と、息をはずませんて、ディアボロくんは言った。


 「ご苦労、助かる」


 と言葉短めに白馬さんは言うんだ。


 「もうすでに連絡は徹底されているようだな、奴らの統裁部に通達を出してもらったんだ」


 と白馬さんは言って、


 「ディアボロ、悪いが、徹底したい、現場の方にも頼む」


 と言うと、ディアボロくんは、この4丁目ゲートと、国連軍の睨み合う、超と中間、だから噴水の位置に立って、大声で告げる。


 「これより、王の一騎打ちを行います、手を出さぬよう口達します!!!」


 確かにこれを出すと、僕らの王様スキルによりこの戦いには介入できない。


 でもそれは両者に戦う意思がある場合だよ。


 いや、だから僕は戦わないよ、って言おうとすると、


 「いや、理由はあるだろう?」


 って白馬さんは言うんだよ。


 そんなの無い、あるわけがない、僕自身、白馬さんって嫌いじゃないし、結構いい人だし、ジュース奢ってもらったこともあるし、ほら無理じゃん。


 そんな戦う意思なんてかけらもない僕に向かって白馬さんは言うんだ。


 「真壁、俺は、この北海道ダンジョンを『奪う』と言っているんだぞ」


 普通の声で、普通のトーンで言う言葉に、僕は、


 「はあ?」


 って、いつもなんて微塵も無い、敵意とか出ちゃった。


 いやいやいや、何言ってるの、白馬さん。


 北海道ダンジョンを奪うとか、ありえないから。


 だって、北海道ダンジョンだよ。


 ダンジョン。


 本当に、誰のものとか奪うとか、何の話をしているのか……。


 あのさ、世界とか国とかなんてみんな好きにすればいいんだよ、でもここだけは無理。


 北海道ダンジョンは僕のだから。


 本当に何を言ってるの?


 誰にも渡すつもりもないから。


 手出したら潰して殺すよ。


 止まる事のない、心の底から湧き上がる戦意と断固たる意思。


 一瞬だけ視界に入った真希さんた、ヤレヤレって顔してた。


 いいや、絶対に北海道ダンジョンは渡さないから。


 相手が誰だろうと、たとえ全世界を敵に回しても、この決意はか変わらない。


 ここはずーっと僕のもの。


 誰に渡すつもりもない。


 もう一回言っとくよ、


 北海道ダンジョンは僕のだから。

 

 

 

 

 



  


 


 

 


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