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第27話【白馬さんからのお誘い】

 まあ、いいや、そんな事は、いや春夏さんの微笑みは、もう至高以外の何物でもないんだけどね、それはともかく、つまり掌握を使用された人の行動は、その行動した人が悪いっって事でいいんだね、じゃあ悪いのはあの外にいた偉そうなおじさんで、掌握スキルを使った白馬さんは悪くない、でいいのか。よくわからないけどそんな感じでいいんだな。


 「それで、貴方達は、一体なぜ、外でこのダンジョンを封鎖してまでここにいるの?」


 と言う葉山の質問に、


 「ああ、そうだったな」


 って本来の目的を今更思い出したみたいな言い方をする白馬さんが、なんか急に僕に向かって歩いて来て、僕の方をむんず、って掴む。


 え? なに?


 「真壁秋、お前、俺と組まないか?」


 とか言ってって来た。


 んー、それは僕が白馬さんのパーティーに入らないか?的な意味じゃあないよね?


 だって僕自衛官じゃないし。


 本当、頭にの周りに?がたくさん噴き出してしまうくらい困惑する。


 「ちょっと、何が目的なの? 真壁を独占しようって事?」


 葉山が怪訝な顔して言うんだよね。


 「ああ、そうだ、この力、技能、遊んでいていいわけがない、多分、お前は時代の節目に現れたんだ、きっと世界を変えれる」


 とか言ってる。


 僕もさ、返事しようとするんだけど、ちょっと考えて話そうとするんだけど、まるで僕の代理人みたいな立場で、葉山と八瀬さんは語り出すんだよ。

 

 「う〜ん、多分だけど自衛隊みたいな組織としての運用には彼向かないよ、いい人だけど自分勝手だし、周りの事を考えて行動してくれるけど、結局は押し通すし、人の話は聞かないし、目的以外はみんな忘れるし、話している分位はいいんだけど実際に使用しようとすると、多分だけど普通に取り扱えない」


 そして、


 「だね、真壁って自分のスペックって今ひとつ把握してないから、基本的に自分のできる事は人も出来るって思ってるし、そんな人と一緒に行動できる私たちも大概だけど、あまり、細かい計画とかは無理よ、爆弾って、壊すためのものだから、そう言う風にか使えないと思う」 


 きっと、これって葉山も八瀬さんも僕の事を言ってると思うんだけど、真剣に何気にヒドイ事言ってないかな? 真摯に白馬さんに忠告してるみたいだけど、そんな言い方じゃ、白馬さんには何も伝わないし、返事のしようもないよ。って思ってたら、


 「いい、それでいいんだ」


 伝わってたし、返事もしっかりしてたよ。


 「この世界を、いや、今の在りようを壊してくれるだけでいいんだ」


 白馬さんにしては珍しく言い方、いやその意識が高揚してるみたいに言うんだ。


 それはいいけど、僕、白馬さんの希望を叶えて、彼と組んで行動すると、普通に悪人とか、テロ的な人になってしまうからね。


 「そして、このダンジョンの在りようも、正して欲しいです」


 隙間にディアボロくんが差し込む様に言って来た。


 いやあ、なんだろう、僕、土岐とリリスさんを探しに来ただけなんだけど、話があらぬ方向に進んで、しかもどんどん大きくなってる。


 それに、自分のことだけど、今ひとつピンとこない僕は、側から聞いてると、まるで、その存在が何もかもを破壊する為に、散歩するくらいの気軽さで世界を滅ぼし兼ねない危険な人みたいに聞こえるんだけど………………………。


 「そう言ってるのよ」


 葉山が僕の心の中の不満にきちんと答えてくれる。


 「えー………」


 ほんと、えー、だよ。えー、ちょっと待ってよ、だよ。


 「自分で言うのもなんだけど、僕、いい人だよ」


 って思わず言ってしまうと、


 「誰もその辺は否定してないでしょ?」


 まあ、確かに。


 「その上で、そう言う特徴、『個性』かな? そう言ったものを持っているって言う話であって、真壁が悪い人なんて誰も言ってないわ」


 うーん、じゃあ、いいのか?、そうか………、ならいいや。


 「どうだ? 真壁秋、この話に乗ってはくれないか?」


 と、再び白馬さんが僕に尋ねてくるんだけど、正直、ちょっと僕には気が重いかなあ。


 だって、国家、天下とか考えた事ないもの。


 多分、今住んでる北海道、いや、札幌市だって範囲が大きすぎるよ。


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