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第258話【アモンと多月家の意外な共通点】

 いや、さっきからそんな話を聞いて何か思う所あるのか、言葉一つ一つに思い当たる様な節を見せてたから、ほら、蒼さんって普段はこう言う話は乗ってこないからさ、意外な感じで驚いてしまったんだ。


 蒼さんの家の多月家って、分家を含めて、女の子しか生まれない歴史があって、蒼さんに付き従っていた、あの虚無僧みたいなでっかいスキンヘッドな五頭さん、あのクロスクロスに逃げって行った九首ですら200年ぶりの男の子で、多月家のある街は、そりゃあもうお祭りみたいな騒ぎになったらしいんだ。その後、本家である蒼さんの弟が生まれた時は、それ以上の盛り上がりだったんだって。


 言われてみれば、秋の木葉の結成でも女子の方が多かった気が市内でもないね、でも、前に襲ってきたときは男子もそこそこいたけどなあ、って思うと、その辺は外か血を取り込む事で得られた効果らしくて、五頭さん以降は結構男子も生まれていたんだって。だから、今後、特に本家ではいよいよ外から婿をもらうって言う流れになっていて、しかもその婿な候補さんは、育てる必要とかない人物らしいんだ。


 あの蒼さんの大婆さんの褐さん曰く、多月の家を不動の物にする様な、そんな人物らしいんだ、やっぱりダンジョンある街は違うねえ、って言っていたらしく、本家を離れて北海道ダンジョンに来た蒼さんとか、以前は否定的な意見も多くて賛否の否の方の意見が多かったんだけど今ではすっかり見直されてるって話らしい。よかったね蒼さん。


 僕も秋の木葉については当事者だからさ、ちょっとは心配してたんだけど、いい方向に話が行ってよかったよ。


 ちなみに、僕本人も近いうちに、ちょっと本家まで来てもらえないだろうか、って褐さんから母さん経由で打診されてるけど、態々僕が蒼さんの家に行かないといけないのってどんな用事だろ? まあ、蒼さん曰く、世話になっているとかなんとか? いいよそんなの気にしないで、とは思うけど、本気で来てほしいみたいだから近く行ってみようとは思う。


 「私も行くから」


 と葉山も言ってるし、春夏さん、ダンジョンから離れられないから行けないけど、からは日程が決まったら教えて欲しいって言ってた。後、雪華さんもできれば日程調整してなんて言ってた。ってことは茉薙も来るんだな、そんな大勢て押しかけては迷惑にならないだろうか?って思う僕なんだけど、


 「一度、きちんとこの手の立場を話し合う機会は必要だとおもってたのよ」


 って葉山が謎の言葉を言ってた。もちろん蒼さんはみんな来て良いって言ってるし、良いのか、そうだよね、みんないた方が楽しいもんね。行き帰りは蒼さん家でチャーター機出してくれるっと言うし、面倒もなくて楽しみだね。


 で、話は元に戻すけど、そんな男の子が生まれにくい家系にあって、生まれた女子はどうしても婿を取らなければならなくて、その婿の条件て言うのが、『自分より強い相手』らしい。


 でもさ、基本的に、多月の人って戦闘集団でガチな忍者じゃない。


 いくら分家でも、実際に自分より強い人を、しかも結婚できる条件において、探し出すなんて、ほとんど不可能だってわかる。


 分家でもどんなに弱いって言われる人でもこの北海道ダンジョンに入って、その日のうちに駆け足で深階層に行ける様な人達ばっかだから、その強さの前には、要件を満たしてくれる男子なんて、って思うんだけど、現在の多月家にはきちんとその婿の条件に逃げ道とかあって、その方法っていうか、今は主流になりつつある教えってのが、


 『婿は育てろ』


 というのがあるらしい。


 つまり、多月一族の女子が外からお婿さんにしたいなあ、って思う人がいたら、まずは包囲して逃さない様に確保した後、それを陰日なたなく支えて、鍛えて、多月の家にふさわしい人にしなさいって教えらしい。一応、婿育成マニュアルみたいなものも存在してるんだって。多月一族女子にとっては必須らしい。蒼さんも持ってるって言ってた。


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