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第257話【アモンの慈愛は一点集中】

 一応、あの武器は、罪槍バーゲストはダンジョン最強槍でありながら、造りと言うか、性能がさ、まずダンジョンウォーカーには扱え無いだろうって言われてて、自身の神器でありながら、アモンさんは誰も使えないって、本人もそう思っていたところが、クソ野郎さんは、10歳程度の時、突然、けん玉とか、ヨーヨーとかをやりだすようになって、当時みんな、変な物にハマるなあ、って見てたらしいんだけど、それって、鎖のついた槍を使いこなすための前段階みたいで、その後、アモンさんが隠す様にしまっておいたバーゲストを許可なく勝手に持ち出して、ダンジョンに入れる様になる頃には、普通に使いこなしていたんだって。


 曰く、ダンジョン1面倒臭い武器、誰も扱えない最強、カタログスペック最強、なんて言われていた武器がとうとう誰も目にも完全に使いこなして、その時に試しに怒羅欣に喧嘩を売って、バーゲストでほぼ壊滅させてるんだって。あの北藤さんとはその時の因縁らしいんだ、今は仲良いみたいだけど。基本、あの人達、自分より強い人大好きだからね。


 そして、ダンジョンでもこりゃあ、とうとう2人目の王の誕生か、なんて期待をされ始めて、クソ野郎さん自体が、ダンジョン最強の一角って言われ始めた頃、もうクソ野郎さん自体はダンジョン適齢期を迎えていた訳で、そこまで育てたアモンさんは、札幌一の進学校に入るわ、誰も扱えなかった自分の武器は使いこなしてくれるわ、見た目にも成長して凛々しくなってるわ、で、誰の目にも感無量な感じで、もうそりゃあもう甲斐甲斐しく面倒見てて、その頃には、アモンさんも地上の生活とか慣れて来て普通に手料理とか裁縫とかする様になってて、その姿は、誰の目に見ても、もうお母さん、もしくはクソ野郎さんの言うところの姉でもなく、普通に『嫁』以外の何者でもなかったらしいんだ。


 そんな状態の時に、同じ様なシュチュで同じ人が同じタイミングで、同じ事を言ったんだ。


 「なあ、宝、お前にとってアモンってなんだろうな?」


 と言う奴。


 もちろん、クソ野郎さんはこう答える。


 「姉?」


 そんな状況を、当時の角田さんはこう振り返る。


 「いや、真希の奴には、あの時の質問にはクソ野郎にとってのアモンの立場の認識を『嫁』に誘導しようって意識はあったと思うんですよ」


 と、なんだろう、クソ野郎さんを庇ってる感じだけど、でもまあそれが本当の事なのかよくわからない言い訳みたいな事を言い出す。


 「でもさ、特に仲のいい二人きりの姉弟なら、そんな感じじゃ無い?」


 って、だって二人きりの家族なんだから、とても日常生活においてクソ野郎さんがアモンさんを姉として頼るってのもわかる気がするんだ。


 「さすが、朴念仁は朴念仁の事がよくわかるのね」


 とか、凄いいい笑顔で葉山に言われる。


 余計な事言って、巻き込まれた感じが凄い。口出さなきゃよかった。


 そんな葉山の皮肉を他所に、角田さんがちょっと信じられない事実を言い出す。


 「いや、中学生以降、料理の担当は、クソ野郎ですよ、あいつ、実は器用で、頭のいい奴だったんですよ、一度食べた物は忘れないし、ほぼほぼ再現しますよ」


 とか言い出す、へー、って感心してしまう。


 これは一度、ご相伴に預からねば、と思いつつも、あの槍を使いこなすくらいだもの、器用なのは頷けるよ。それにしても意外な特技とかあるんだね、っているか僕自身もクソ野郎さんのそんな日常なんて知りもしなかったし。


 でも、なんだろう、あの二人が一緒に食卓を囲んでいる姿っていうのが、意外に想像できるんだよなあ。


 でも、そういう風にしたのは、間違いなくアモンさんだよね。


 アモンさんの努力って言うか、献身あってこどだよ。でもまあ、一体そんな事、なにを目的にアモンさんやろうとしていたんだろ?


 すると以外にも答えは、蒼さんの方から来た。


 「多月の家にも、同じ様な教えがあります」


 とか言い出すからびっくりした。


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