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第216話【ギルド着、助けに来たぜ真壁!】

 それにしても、この状況は如何ともしがたいなあ………………………。


 だって、このまま、このしがみ付く彼らを振りほどいて、モンスターを倒してもいいけど、それやってしまうと、この人たち、ダンジョン嫌いになっちゃうかもなあ………。


 それって、ダンジョンを運営して行くって立場の端の方にいる僕らにとってはしてはいけない行為だよね。人道的にも助けを求めてる人を振り払うって、どうかと思うし。


 多分、葉山も同じ事考えてるだろうなあ、さっきは一回死んでも蘇るとか酷い事言ってたけど、強引に行動して無いのを考えるとそうだろうなあ、って察してしまう。


 あ、勘違いしてもらっては困るけど、今の僕らにとってこの程度の敵ならなんて事も無いんだよ。


 最近さ、ジャージの方も更にアップグレードされてって訳じゃないけど、この程度の敵なら直撃食らってもノーダメージ。


 今回のジャージから、例え極点ダメージ食らっても、ジャージを通して、そのまま接地してる面、中空ならそこの空気に分散、今は普通に立ってるからこのダンジョンの床に逃がす様な構造になってる。


 かつての、葉山がこっち側に、僕の仲間になった頃のジャージなら、突いても、切られても、衝撃だけは緩和されなくて、僕らの体の動きでなんと無く逃してたけど、今は棒立ちでも全然平気。


 だから、この状態でガンガン攻撃は食らってるけど、いいように一方的に攻撃されて、イジメかよ、って構図に見えるかもだけど、僕らノーダメージだから、何も装備がなさそうな顔と頭にも、この機構は機能してて、荒いネット状の頰かぶりでしっかりと守られてる。


 見た目に何も装備してないように見えるけど、このダンジョンで見つかる顔や頭の装備みたいに重くも無いし、視界を遮る事もないから、よく見ると細い糸見たいのが顔に見えるけど、ほとんどその色、あること知ってないとしっかり見ても見えないよ。


 だから棒立ちでガンガン切られ、叩かれ、突かれても僕らになんの変化もない。


 でも、しがみ付いてる彼らはそうもいかないから、巻き込まれそうになってると、それなりに守んないといけない。


 手や腕で、攻撃されないようにしてるんだけど、それがちょっと難しい。


 しかも、このジャージ、モンスターの攻撃は通さないくせに、この人たちの必死のしがみつきには機能しなくて、割と締付けれらえて苦しかったりする。


 僕の方はいいけど、時折、葉山の方は「きゃあ」とか言って、


「ちょっとどこ触ってるのよ!」とか怒ってる。まあみんな必死だからね。その辺は仕方ないよ、それに女の子同士じゃん、って、君達も僕のジャージに涙とかヨダレとか擦り付けないで。


 ちょっと葉山の気持ちがわかったよ。


 とか言ってると、


 「うお! 真壁、大丈夫か?」


 ってああ、良かったギルドの水島くん来てくれた。


 「お館様!?」


 って紺さんも来た。


 駆けつけてくれた彼らから見ると、僕ら防御もせずに一方的に、抵抗もせずに、殴られ、槍的なもので突かれ、ブレスを浴びてる訳だから、そりゃあビックリしするよね、って、君たちのジャージも、デザインこそ違うけど同じ機能だった筈で、そのデタラメな防御力知ってる筈なのに、やっぱり、目の当たりにすると、こんな反応になるんだろうね。


 「うん、僕らの方は問題ないけど、この人たちすっかり怖がってしまってて」


 っていうと、


 「あちゃー………………」


 ち僕と葉山にしがみ付く新人ダンジョンウォーカー見て紺さんは呟く。


 「ダンジョン恐怖症にならないといいけどな」


 ほんと、それな。水島くんのいう言葉に僕は激しく同意した。


 運営側の仕事ってさ、内情知ったダンジョン内でダンジョンウォーカーを活躍させることだから、ここ最近、起こってる階層によるモンスターのミスマッチには本当に手を焼いてるんだ。


 「まあいいや、真壁、ちょっと待っててな」


 と水島くんと紺さんは、ひとまずモンスターへ対処をしてくれるみたい。


 この程度の敵なら水島くんでも問題は無いと思うけどって見ていたら、おお、強くなってるよ水島くん。


 なんだろう、以前に一緒に戦った時よりも格段に強くなってる。とうか、この変化は進歩じゃなくて進化にすら近い気がするよ。



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