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第182話【それはチワワではないです、ポメラニアンです】

 それに、ここまでつきあってるのは真希さんに怒られてしまった事実が大半なんだけどね、あのまま怒らせている訳にはいかないからさ、なんでだって、そりゃあ、まあ感みたいなものだよ、でもね、僕のこの怒ってる女の人に関する感は結構当たるから、重要だから、この直感を無視する訳にはいかなかったんだよ。


 で、桃井くんとフアナさん、そしてサーヤさんの三人が僕らの前で見つめ会ってて、桃井くんが僕の方を見て言うんだ。


 「今回の事、世界蛇という組織をあの異造子の一人に良いように操られたのも、全ては僕の所為なんです」


 って桃井くんは言った。


 世界蛇があの異造子の人に操られていたってのは理解できる、というか、そこからかつての黒の猟団も全部、サーヤさんの側付きとして潜伏していた異造子の人の仕業ってのもだいたい理解してる。組織を使って組織を操っていた形になるのかな?、このサーヤさんを上手い具合に隠れ蓑にしていたって事で良いと思うんだよ。でもさ、蒼さん達の時の様にそうなる前段階っていうか、操ろうって人たちに上手い具合に操作される原因ってのはあると思うんだ。で、桃井くんはそれを言っているんだと思う。


 サーヤさんも、かつての蒼さんも、そんなに簡単に操ってり出来る人たちではないと思う、きっと頭も良くて、なんでも考えられる人って思うけど、僕から見たらそんな人たちだって、相当に迷う様な時はきっとそのまま差し込まれる様にされてしまうんだ。


 多分、それが、桃井くんの言う原因だと思う。


 だから、黙って僕はその原因というの聞いていた。多分、他のみんなも。


 すると桃井くんは、


 「僕、フアナと結婚してしまったから、それでサーヤの気持ちを………だから怒ったんだと思うんです」


 って言った。


 あー、なるほどね。


 んー、そういう事ね。


 そうか、そんな事がね。


 で、それがどうしてサーヤさんが怒ることになるのか続きが知りたいけど、他のみんなは驚いたり納得したりしてるから、同じ流れに乗ろうかな、似た様な表情作って思うんだけど、葉山のヤツがさ、


 「真壁、わかってないよね? それでサーヤさんが怒るのか理解してないよね?」


 変な所を念を押して来るから、


 「良いから、話を聞こうよ、今は黙って聞かないと、邪魔しちゃダメだよ」


 って注意を促すと、葉山のやつ、疑惑は深まった、みたいな目をして僕を見てたけど再び意識を桃井くんの方に向けてくれた。


 ほんと、デリケートな問題らしいから、ちょっと変なところで話しかけないでほしい。なんでサーヤさんが怒っているのか、大事な所じゃん。


 口には出して言わないけど、いや、今はともかくサーヤさんと桃井くんだから、ここは僕の事なんかよりはもっと早く話を進めないとダメだから、あえて口には出さないんだよ。


 って態度の僕を、


 「ふーん」


 って目で僕をじっと見て物言いた気な葉山だった。


 すると、今度は角田さんが呆れた様に、


 「なんだよ、結局、ダンジョンを右往左往させた騒ぎの元凶ってのは痴話喧嘩かよ」


 ってため息を漏らした。


 ああ、知ってる、あの世界で一番小さい犬ね。飼ってる人いるよね、北海道は外で犬とか飼わないから小型犬が人気あるからね。


 「それはチワワですよ、秋先輩、今ゼクト様が話て痴話喧嘩というのは、親密な関係にある男女の間で起こる諍いの事です」


 って今度は雪華さんが話てくれる。本当に、この人たちって、僕の心を簡単に読んで答えてくれるよね。まるで僕の心にはプライバシーなんてないかの如く会話として成り立てて来るよね。それでも葉山と違って、優しくふんわり教えてくれる雪華さんの方が好感が持てるけど、極論からすると人がそっと思ったことに答えたらダメだよね。


 すると、雪華さん、


 「それに秋先輩の思い描いた小型犬はポメラニアンですよ、チワワはこっちです」


 ってスマホで画像検索してくれて僕に見せてくれた。


 ああ、ホントだ、僕の思ってたのと違うや。すごいな、犬種についてのイメージもバッチリ伝わるんだね、便利なもんだよね。


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