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第150話【北海道ダンジョン温泉慕情 入浴編①】

 蒼さんはじっと僕の顔を見つめて、その意思を、僕のそんな想いの丈を受け取ってくれたのか、即座に僕の元に馳せ参じてくれて、その僕の耳元で、


 「心配召いりませぬ、すでに家の方には許可はとっています、混浴可能にて」


 とか言い出す、そして、


 「お屋形様は、以前、私達の三身偽分身の技を見抜いておられました、ならばこれ以上何を隠す必要があると言うのでしょう? 全てはお屋形様を守る為、なれば常に蒼の心は裸にございます」


 最初に言った言葉も、最後の謎の論理も全く理解できない。ちょっと何言ってるかわかんない。


 いやいや、だって初対面の女の子だっているんだよ。おかしいでしょ?


 「いや、兄、大丈夫だ、今、この咲と小雪に聞いたが、こいつらも妹だそうだぞ」


 って妹がほとほと感心するみたいに話しかけて来た。


 いや、まあ、さっき兄がいるって話は聞いてたけど、彼女の言ってる兄は僕じゃないから、他にいるから、担当違うみたいな話だから。


 「ちょっと咲さん、それに小雪さん、このまま行けば僕と一緒にお風呂はいることになっちゃうよ? いいの僕に裸とか見られてしまうよ? いいの本当に?」


 どストレートに言ってやった。もうしのごの言ってられない。


 「真壁秋は私が倒します!」


 「私も倒します!」


 って相変わらすのビーンボールが飛んで来たよ、てんで方向違いでカスリもしないけど、ダメだ会話も成り立たない。


 そして、一応の脱衣室になっている風な倉庫にたどり着くと、皆さん、躊躇いもせずにジャージとか浴衣とかポイポイ脱ぎ出した。


 いや、もう、いいや、ここまで来たらもう、僕だってもう覚悟を決めるよ。いや、本当な僕じゃなくて彼女たちの方なんだけど、きっと恥ずかしいって思うはずなんだけど、女の子が多いとこうも大胆になってしまうものなんだろうか?


 覚悟を決めた僕、でも視界はブラックアウト。


 うん、顔を手で覆っちゃったよ。多分、これって本能的な防護措置だと思うんだよ。


 「ほら、真壁、早く行くよ」


 って葉山がそんな僕の手を僕の顔から剥がして来るから、何すんだよ! やめろよ!って言いたいんだけど、ちょっと言葉に出ない。


 絶対に見ないよ、見ちゃうダメじゃん、そう言うものじゃ無いじゃん、って思いつつも、まあこれって自然に視界に入ってしまうものは仕方ないよね、って、でも変態さんみたいいキョロキョロするのも、自然に、普通にできる訳無いじゃんって思いつつ、ちょっと見てしまう僕がいた。


 いや、だって、仕方ないじゃん、僕だって男の子だよ。


 って、一瞬、見たその葉山の体に僕は、思わす、


 「あれ? 水着????」


 って変な声をあげてしまって、


 「うん、そうだよ、ほら、これ真壁の分、春夏はあっちで着替えて来るってさ」


 よく見ると、みんな水着姿だった。


 「一応は持ってたんだよね、ほらこれ、温泉用水着なんだよ、スパ水着、可愛いでしょ?」


 葉山はそのセパレートになってるスパ水着とかをくるくるして満遍なく僕に見せてくれた。


 うん、まあ、そうだね、可愛いね。


 そしてこの際と思って、改めて周りを見渡すと、みんなそれぞれ異なる可愛い水着姿に変わっていた。


 なんだ、みんな下に水着を着ていたんだね。あ、蒼さん普通にスク水だ。他の2人も。


 そっか水着かあ………………………………………………………………………………

…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………


 早く言ってよ!!


 なんだろうなあ、期待してたのかなあ………、でも気まずいって気持ちの方た大きかったよなあ、でも、あ、見てもいいんだ、とか思っちゃったよなあ、いやいや相手から見えるって事はこっちも見えちゃうって事だからそれはさすがにって思っちゃてたじゃん。


 僕の中に吹き出すこのドキドキというか、ドギマギの行方に決着がつかない。


 「先行ってるからね、真壁もみんないなくなったら着替えてね」


 って言って、女子さん達はみんな大浴場へと消えて行った。


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