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147話【北海道ダンジョン温泉慕情 ちょっと!空気読んでよ編②】

 まあ、一方的な葉山の怒りも、アモンさんに冷や水ぶっかけられたみたいに治っって、その後、アモンさんに、「気持ちはわかるが、方法が違う」って説教を受けて、葉山も薫子さんと一緒にシュンっとなってた。で、その葉山の横でどういう訳か妹も一緒に積極的にその説教下に入って話を聞いてた。


 「すまない、葉山静流、私のために」


 ってその後、薫子さんが葉山に言うんだけど、


 「べ、別にあなたの為じゃないからね、私は一パーティーメンバーとして、当たり前の事をしているだけだからね、勘違いしないで」


 ってツンな事言ってた。


 で、ここで何をしているかって話になって、


 「ああ、温泉ですか」


 ってアモンさんが納得してた。


 「俺も行くかな? な?」


 ってアモンさんにクソ野郎さんが確認するんだけど、


 「我王よ、お風呂は寮で入りなさい」


 ってピシャリと言われてしまう。


 すると、クソ野郎さんは、


 「いいだろ、たまには大きな風呂も、寮の風呂、2人で入るんじゃ狭すぎるんだよ、なあ、そう思うだろ?」


 って話振ってくるから、


 「え? ああ、うん、そうですね」


 って適当な答え方になる。


 でも、あれ? 2人? クソ野郎さん誰とお風呂に入ってるんだろ?


 ってちょっと色々考えたんだけど、僕はクソ野郎さんの人間関係なんて知らないからさ、ちょっと答を求め

、アモンさんを見たんだよね。


 そしたらさ、


 「何か?」


 って僕の方が聞かれちゃったんだよ、この言い方と言うか質問の仕方って、何も聞くなって言う、そんな強い言葉が込めらているのはわかる。


 顔は普通だよ、でもわかる、これ以上この話題は広げてはいけない、それだけはわかるんだ。なんて言うかな、これから先なんてないんだ、って感じかな。


 ともかく、修羅場ではないって事で、クソ野郎さんとアモンさんはこのダンジョンのどこかで起こっているであろう新たな修羅場に向かって旅立って行った。


 あの2人ってかなりの戦力だから、一緒に行くって言うんだら大助かりなんだけど、まあセオリーなモンスターも倒してくれたし、この後はすんなり行くだろう、って思っていたんだけど、


 「残し所は最後のボスだけだね」


 って桃さんが言った。


 「うそ、まだいるの、あの温泉ジャイアント酔っ払いゾンビ以外の?」


 って尋ねたら、


 「ええ、ここの門番は、各階層のゲートキーパーである『ジョージ』達の統括であり、アンデット系の最上位モンスターがいます」


 ああ、それで、出てくる敵ってアンデット系なわけか、なるほどね。


 「じゃあエルダー以上って事?」


 「ハイエイシェント級です、能力だけならそれ以上かもしれませんよ、このダンジョンの全てのアンデットを配下に置けるようなモンスターですから」


 ハイエイシェントとかエイシェントとか言ったら、ラミアさん悪魔の花嫁さんとかティマトさんクラスって事だよなあ、想像もしてなかったけど、あの人たちが敵に回ったらって考えたら、きっと戦いはダンジョンの一部屋になんて治ららなくて、戦線は相当拡大するよね、そう考えると、ギルドがエルダー以上のモンスターを決して浅階層に上げない理由もわかるし、そんな事を、自身のスキルを使って中階層あたりに出していた八瀬さんとかも割とデタラメな事してたなあ、って改めて思うよ。


 「『透き通る青き闇の牙』と呼ばれる不死の王です、アンデット系のモンスターの頂点だよ」


 と瑠璃さんが教えてくれた。


 「ほんと、あいつがここのエリアボス的存在になってから、突破できるのって、一心か辰野か、くらいだもの、今回は狂王様の力で押し通るよ、みんなの念願なんだ」


 って桃さんにしては珍しく、本当に悔しそうに言ってた。


 そっか、アンデットの王様か。


 アンデット系も強力になって来ると、魔法はともかく精神とか心理とか色々やってくるあれだよね。


 実質の戦闘能力もだけど、死なない相手だから存在そのものがお約束的立場なセオリー的存在なわけで、かつて傷つけるのも難しかった『風の巨人』的なもの以上を相手にするって覚悟をしている僕だったよ。

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