表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
711/1335

閑話9−4【真壁秋ハーレム化に関しての傾向と対策】

 そして、葉山静流の方はと言うと、どこか儚げで、消えてしまいそうな、そんな印象ではあるものの、ダンジョンウォーカーの多い学校の1クラスを献身的にまとめていた優しくて人の誰の話もよく聞いて面倒見の良い『委員長』であったかつては、まさに不動の1位である東雲春夏すら脅かしていた過去もあったのだが、ある時期を境に、その性格は変貌と言うより瓦解。


 全くの別人の様に健康的にして快活、ともすると乱暴とも言える他を顧みない無神経さを発揮する様になり、特に現在ここで話題に上がっている真壁秋一人物への猛烈チェイサーに特化し、かつての委員長キャラを放棄。多くの男子を落胆の一途に追いやっている。また、最近ではそんな葉山静流と喜耒薫子は共に行動する事も多く、時に激しく罵り合ったり、怒鳴りあったり、時に暴力にも及び、互いに蹴ったり、叩いたりも目撃されている。


 結果、かつてのイメージはダダ下がりで、この2名は仲良く急落の一途を辿り、所謂『ガッカリ美女子』への変貌も目覚ましい。


 またこの2名は真壁家に、つまりはあの真壁秋と同じ屋根の下で生活しているというのも積極的支持者からの落胆ぶりは激しかった。


 今回の会議に当たっての事前の聴き込み調査では、新しい疑惑が浮上している。


 同じく一緒に住んでいると思われる童女からの声として、


 「静流は兄と一緒に寝てるぞ、夜中に来るんだ、薫子も誘っているのだが、いつも怒っていてな」


 と言う言質も取っている。つまりは『不純性異性就寝』の疑惑が浮上したのである。もちろん追加調査は現在も行われ、この音声データーは証拠の一部として保管されている。


 ちなみにこの事実をこの声によって知った、かつての彼女を信じて投票していた者達は概ね二つの団体に別れ、一方の平和的集団は、『葉山静流はトイレに行かない派』もしくは『姫様(喜耒薫子)には汚いところとかは無い!派』なる者達は、「いや、一緒に寝てるだけでしょ?」という意見が大多数を占め、彼女の生理的現象の全てを否定しているので相変わらずの支持を表明している。


 その一方、泣き崩れる集団があったのも事実で「あの野郎、殺してやる」と音声データーを聞くたびに血の呟きを吐き出すものは現在も現れ続け、その対象である真壁秋を恨みと言うより呪う者は増え続け、行動的な一部の者は真壁秋討伐の為に隙あらばとダンジョンへと踏み込むものの、一定勢力に取り込まれ生徒が流れて行くが、その後の消息は用としてしれていない者まで現れてる。


 そして現在も尚、葉山静流が真壁秋のベッドに、と言う事実を知り憎しみを増幅した者達、例えて言うならアイドルの結婚を許せない実力行使もじさない狂信的な一定の人物が、憎しみを爆破の様に増幅させ真壁秋に対する存在的直接的な大きな脅威となりつつあるが、それでも彼らは一定数集まると、その方向性の違いや、根本的となっている独占意識から、集合と分裂を繰り返し、負的感情は仲間内にも向けられる為に、それほど脅威な戦力になる事はないと考えられている。


 そんな彼らは現在は、仲間内外問わず、葉山静流の現状を、多少の脚色を交えて聞かせて合い人や憎悪をを増やす努力をする者がありもしない情報を風潮しているらしく、その姿はまるで他の犠牲者を襲い次々と、まるでかつてのゾンビ騒ぎの感染の様に拡散しているらしい。


 葉山静流、喜耒薫子の投票者については今後もどの様な変化をしてくるのか、何れにせよ注意は必要であると判断されている。現在も調査継続中である。


 話は元に戻るが、その他、彼女達に続く者達については順調に調査は続けられている。 


 鉾咲八瀬は直接声(意見)をもらっていた。内容は次のとおりである。


 「真壁秋君、好きだよ、もう大好きさ、食べてしまいたいくらいだね、ほら僕らって、もう只ならぬ関係じゃない、つまりは付かず離れずで、お互いをお互いで必要としているそんな仲間な訳さ、どうかな?君も興味があるなら僕のところに来ないかい? だって彼の事をもっとよく知りたいんでしょ? じゃあ、うちにおいでよ、と言うか来るしかないでしょ? うちはね、何が出来るか?、とか、どんな能力か? とか二の次だから、自由だよ、そりゃあもうパラダイスだよ」


 と言葉を取りに行った人間は、鉾咲八瀬の言葉巧みに、その日にクロスクロスに加入してしまったのでその後の言質は取ることはできずにいたが、少なくとも真壁秋にある種の好意を抱いていることは確かである様だ。


 その他、多月蒼に感してては、近づくと、消える為に言質は撮ることもできない。


 河岸雪華については、彼女に近づこうとすると、謎の少年(真壁秋に激似)に襲われる為に接近すらできず。此花姉妹は深階層の割と深い階にある自分の根城から出て来ることがないのでこちらも証言も取れず、また時折、地上に姿を見せる時に近づこうとするも、彼女達の親衛隊に阻まれ近づく事も出来ない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ