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第59話【ダンジョン・オブ・リビングデッド 突撃編⑧

 だからここはきちんとしておかないといけないんだ。敵味方の判断はなるべく早い時点で、って葉山が言ってた。


 ちなみに葉山はいつでも僕の味方らしい。この事を言われるたびに必ず最後に僕に向かって言うんだよ、そんなの言われなくてもわかってるよ、って3回目くらいまでは僕も言ってたけどね。


 すると、その人、


 「はい、ご案内します」


 って言った。


 やっぱり敵ではないみたいだ。


 フアナさんの丁度、背後にいたので、よくは見えなかったから、ひょいっと顔だけ覗き込んで見てみると、そこには髪をおさげにして、聖衣というか、行ったことないけど、一般に教会にいるシスターみたいなかっこした女の子がいた。


 ちょっと幼そうな顔だけど、凛としていて、髪がね青色的な輝系の色してる、いや、普段から茶髪〜金髪な角田さん見てるからそうおかしいとは思わないし、深階層のダンジョンウォーカーなら割と自分の外観に手を加える人も多い、顔に模様書いたり、肌の色とか変えたり、装備の影響とかもあるらしいから、この辺はあまり驚かないけど、それに素肌ってかその肌も青色なんだよね。その上彼女の瞳がね、深い緑色なんだよ、普通にカラコンかな? って思ったよ。


 僕の興味っていうか、気持ちがそっちの女の子の方に向かってるのがわかるみたいで、フアナさんは僕をその子のすぐそばにおろしてくれて、図らずも対面するみたいな形になる。と言うかそう言う意図だったのかな?


 「世界を攪拌し、混乱させし狂える我が王、真壁秋さま、突然の接見、失礼します、そしてご対応、感謝いたします」


 ってひざまづいてしまう。


 「普通にして、君は誰かな?」


 もう、いい加減、こう言った対応には慣れた、いきなりはダメだから、ゆっくりと普通の状態に持って行こうとしている僕だよ、秋の木葉もそうだけど、「いや、僕、そんなじゃないよ」とか、「そんなに敬わないでください」って言っても無駄なんだよ、無理に自分の意に沿う様に、普通に接するようにって矯正しても、逆効果で混乱するから、そう言った僕に対する態度はもう少し人間関係を構築してからにする事にしている。僕もそれなりに学んではいるんだよ。ちなみに秋の木葉の場合はおかげで、とても遠い友達みたいな微妙な関係にはなれてる。良い結果になっているのか微妙な感じだけどもう少しだ、っていつも思うことにしている。


 だから、彼女のこの対応も止めるつもりはなくて、そうしたいのならそうすれば良いって思ってる。


 「王の御前において、名乗る事をお許し下さい、私はキリカ、『地底に横たわる名もなき偉大な白き神』に仕える巫女にございます」


 と言った。言って開いたその目、その瞳を見て、流石の僕も驚いた。視点を合わすタッ目に調整るる瞳孔がさ、縦に裂ける広がるんだ。これ、爬虫類の目じゃないかな? 爬虫類詳しくないからわからないけど、少なくとも人のものでは無いのはわかる。


 あ、って事は、フアナさんと同じ目だ。


 彼女の容姿や立場的なものは色々とありそうだけど、


 「わかった、キリカさん、じゃあ、桃井くんの所に案内して、多分みんなもそこにいると思うから」


 と僕は言った。


 すると、キリカさん、ちょっと驚いた顔をしていて、


 「あの、王、このような事態になった事について、何かお尋ねしたい事など疑問なとは無いのですか?」


 って聞いてきた。


 そうだね、気にはなるけど、その辺はギルドとかの仕事だし、僕はいいや、って思うからさ、組織だの、都合なんてどうでもいいんだよ。


 

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