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第18話【強襲!! 割と大した事ない敵】

 敵が出た。


 しかもモンスターじゃなかった。


 人だった。ダンジョンウォーカーだった。


 誰なんだろ? でなにま目的なんだろ?


 ともかく変な人だったんだ。


 いきなり出会い頭に、


 「此処で会ったが百年目、今度こそ覚悟してもらうぞ!」


 って叫ばれた場合の対処の仕方を僕は知らないから、ポカンとしていた。


 それを僕に言い放った人を先頭に結構な人数。


 宿を出て、順調に歩き始めて、30分もしないこの位置に待ち伏せされていたみたいだった。


 丁度、T字路になっててさ、その左右の通路を塞ぐみたいにいた。


 あ、でも今日のメンツだったら一人で平均で10人はやっつければ良いから楽勝かも。


 「なんだ、恐れおののいて言葉も出ないか?」


 とか言ってる。


 えーっと、誰だったけ、この人。


 百年とか大袈裟だとしても、それほど遠くない過去に合っていると気がするんだよな。


 確か、ちょっと恥ずかしかった人だよ、前も大見得切って、パタンと倒れた人。


 ダメだ思い出せない。


 「ごめん、誰?」


 思い切って聞いてみた。


 だって、どうせ敵対する為に現れた人だから、失礼も何もないなあ、って思ったから、聞いちゃった。


 「九首だよ、クロスクロスの、元、黒の猟団の、そして元D&Wの!」


 元が多い人だなあ、って思った。


 その元の一つを聞いて、此花牡丹さんを演じる椿さんが、


 「あんた誰?」


 って聞いてた。同じ組織にいたことすら知らないって顔してる。


 で、そんな九首をジッと見てた蒼さんが、「お館様、しばし時間をいただいてもよろしいですか?」と聞いてくるから、いつもより真剣な表情だったから、「うん」ってうなづくと、


 ちょっと険しい顔を、こんな蒼さんの表情ってのもあまり見た事なかったけど、ともかくそんな顔で、


 「九首、貴様、家から破門されたぞ、卑怯者はいらないそうだ、一応は伝えたぞ、あとはどこでなりとも好きに生きろと言葉を預かっていた、そして、椎名に対しては接近禁止を命じておく」


 と冷たくその100年目の人に言った。ああ思い出した、そうそう、いたなあ、こんな奴、九首さんだ。仲間を相馬さんに瞬殺させれれて、その後此花さんに自身も瞬殺されていたから、僕としては紙ゴーレム程度の印象しかない。


 「よかったよ、お前をいちいち探して言うのは面倒だったから、このまま放っておくのも、分家に悪いしな、ちょうど良いタイミングだった、確かに伝えたからな、消えて良いぞ」


 と蒼さんは言い放つ。すごいな、この冷え切った業務的伝言。本気で身内の恥を切り捨ててる感じ。なんの感情も入ってない。蒼さんって、人によって印象が違うのなあ、ちょっとそんな意外な一面を見た気がした。まあ、元黒の猟団、今は秋の木葉の首領だもんね、変な情とかで動かされないよね。諸行無常だよね、よくわからないけど。


 で、九首って人の方を見るともうなんか泣きそうな顔してた。


 「良いですよ、もう俺、本家には関係ないですから、好きにやらしてもらいますから!」 


 って悪態を吐くも、本家の蒼さんに対してはちゃんと敬語で話しているから、この辺の教育というか刷り込みというか生まれ付いてのものは徹底しているんだなって、感心してしまう。それに、以前は結構なタメ口きいてなかったかな? 蒼さんに対して、ちょっとは反省してるのかもね。


 「真壁、私、これの扱い練習したいんだけど、良い?」


 って葉山が言ってる。



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