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閑話7−2【議題 真壁秋に対する傾向と対策】

 長い髪、そして比較的整った顔、開けているのかいないのかわからないくらい中途半に閉じられた目で考え悩み、一応この様な形を出した辰野 斗真は、現在D &Dの統括責任者としてこの会議(?)のような物の開催を決め、皆に声をかけ、そして現在に至っていた。


 この北海道ダンジョンにいて、長らく同じ時を同じ場所で時には敵となり、時には味方のように接するものの、積極的には接しようとはしない、そんな距離な人間達に初めて積極的に声をかけたのである。


 いったい何人くるのか、声をかけた本人すらも思うのだか、意外に多くの人が集まった。確かに議題に上がる人物が人物だけに皆興味があるのだろう。


 ここに深階層を根城とする者達が一堂に集められた訳である。


 D &Dからは、辰野の他にもう一人、このダンジョン内にあって、侍を名乗る事が許されている希少な存在、この組織のサブリーダーである、発足当時から彼を献身的に支える、その実力は辰野さえ凌ぐともに言われ、最近、名を上げつつある東雲の長女、春夏が次に倒すべき相手とも言われている一心 浅葱、『一刀の淑女』と呼ばれる深階層では知らぬものがいない存在である。


 まるで、辰野の影の様に付き従い、D&Dと言う組織にとっては不可欠な存在とも言える。今日もその辰野の座す席の後ろにその凛とした美しい立ち身を置いている。


 そしてかつてはD&Dの下部組織であり、現在は完全に独立していいいる、D &Wからは此花 椿、その姉、牡丹の2名が参加。


 徒手格闘を常とする格闘集団『怒羅欣』からは、北藤 臣が一人。その巨漢をゆったりと会議室の割と大きく作られている椅子に預けて静かに座している。あまりこの様な集まりには参加しない彼ではあるが、今回の議題の上がる人物、と言うより他の人間の反応には興味あるので参加している。だからだろうか、その堆積岩とも称される表情が今日だけはどこか柔らかくなっているものの知らない者が見たら石英が長石に変わった程度の変化しかない。


 深階層の信用組合であり商取引組合であるこのセイコーマートの経営を初めてとする


『HDCU』からは松橋 瑪瑙とその付き人である高和 桃。


 深階層の武器商代表、『チトセ商会』からは小々島 佳織。


 そして元黒の猟団であり、現在は多月家の一族から手を離されたその出身母体である深階層狩猟集団、『黒き刃集』からは、鮫島 修平。


 そして、一応の情報組織はもつものの、どちらかと言うと自分たちの都合だけで形の上では集団を名乗る事もないがそれでも胴元として同じ技術も持つものから尊敬の念を集めている、『ダンジョン鍵罠組合』から鍵師事、久能次男と集団の形に取り仕切る七竃 瑞穂。さらにここ最近、急速にその勢力を拡大しつつあるクロスクロスからは、副団長の鉾咲 八瀬とグループのリーダーである団長の森方 協十と団員統括として土岐 蓮也が参加、一応は名の知れたこれらのダンジョンウォーカーの他にも、この話合いに興味のある、ある程度の冒険者が参加しているために、室内を埋め尽くすくらいの人間は集まっていた。 


 普段はどこで何をしようとお互いに興味など無いもの達が、たった一人のダンジョンウォーカーの登場に警戒し、危惧し、ここに集ったのだ


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