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第196話【シンメトリーin金色宝箱

 土岐もそのことに気がついたみたいで、「あ」って言ってから。


 「知ってたよ、わざとだよ」


 とか言ってた。此花さんはそんな土岐に「完璧です」と称賛を与えている。もちろんそれは土岐の天然のボケに対してだ。


 ああ、良かった思っただけで、口に出して言わなくて、本当によかった。ありがとうな、土岐。今、この瞬間、君は王である僕を守った盾だったよ。口には出さないけど感謝しているよ。


 「常識的に考えたらそうだね」


 とか言って、素早く相馬さん側に付く。


 あ、土岐顔が真っ赤だ。流石に恥ずかしいんだな。


 「まあ、良い、こう言う場所だ、どのような可能性もある、そう、1人を攻めるでない」 


 おお、土岐をかばったよ、フォローしたよ、言っってから、どう言うわけか僕をにらんだよ、花嫁さん、え? 心とか読めるのかな? ハイエンシェントさんだからね、油断はできないよ。と言うか、土岐も庇われているんじゃないよ。


 そして、花嫁さんは、徐に金色宝箱に歩み寄って、そのまま、ノックするように恐らくは頭のあるらしき場所を叩く。


 「おい、シンメトリー、なぜこのような事態になっている?」


 「ああ、リリスか、よかった、全く何も見えないんだ、声のする方へよってはみたものの、本当に仲間かどうか不安だったんだ、この辺に変な気配の奴がいたからな、今、ここは安全なのか?」


 リリスって花嫁さんの事なのかな? ちゃんと名前があるんだね。


 すると、リリスと呼ばれた花嫁さんは金色宝箱を細部に対して見渡して、


 「どうなってる? 開かぬのか?」


 「無理だ、色々やってみたけど、ビクともしない」


 「ちょっと、ギルドの子、いるのか、なんとかならない? ちょっと気合入れて考えてみてよ、みんなで助け合うと良いかもしれない」


 なんかなあ、結構しっかりと喋る人っぽいけど、何かちょっとシリカさんよりかなあ。こんな事態においてどこか他人事だ。冷静って言えるかもしれないけど、本人の問題って考えていない気楽さを感じる。


 僕がそんなどうでもいいような推測をしている間に、もう相馬さんが挑みかかって居た。引っ張ったり、押したりしている。 


 「なんだよこれ、ビクともしない」


 結構相馬さんて力あるけど、その上色々工夫しているみたいだけど、そんな努力を寄せ付けない頑強さが、この宝箱にはあった。


 「お、目の良いお嬢ちゃんか、メガネ君も一緒か? お前ら無事か? ちゃんとギルドにつけたのか?」


 メガネというのは鴨居くんの事らしい、慌てて「はい」って返事をしている。


 「はい、私たちは無事です」


 「そうか、良かった」


 一応シンメトリーさん、相馬さんたちの心配をしていた。


 「他にも気配があるが、誰かいるのか?」


 と言っているから、


 「はい、ギルドのお手伝いで、3名います」


 と相馬さん。


 「誰? 私はシンメトリーだ、こんな格好ですまない、一応はギルドの者だ」


 シンメトリーさんの自己紹介に続いて、


 「真壁 秋です、相馬さん達のお手伝いでここにいます」


 すると、シンメトリーさんは、


 「おお、真壁秋ってあの真壁秋か?」


 え、シンメトリーさん、僕の事を知っているみたいだ。なんだろうなあ、僕も割と知ら

れる様になってきたなあ、ちょっと喜んでしまっていたら、


 「ああ、あのパンツ履いてない奴な、はいはい、パンツ履いてない真壁秋な、で、今は履いてるの?」


 ほんと、誰だよ、この噂流した奴。此花さんも笑ってるよ。土岐に至っては、「ジーンズ直履きっているくらいだからな、アメリカンなのな、お前」とか気を使っているのかいないのか、よくわからない発言をされる。


 そして、今気がついた、いつの間にか現れた蒼さんがまたいつの間にか消えていた。


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