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第118話【対モンスター徒手格闘集団 怒羅欣】

 ひとまず、クロスクロスの後始末は終わって、これから、おかしなモンスターの出現はないって安心している僕がいる。


 そんな僕の正面には、あの怒羅欣(どらごん)の第一位、つまりはトップで最高峰『北藤 臣(きたふじ じん)』がいる。


 本人曰く、北海道ダンジョンに置ける徒手格闘集団、怒羅欣『最強』を名乗ることを許された人だそうだ。


 なんでも、仲間内で常に試合を行っていて、今現在はこの北藤さんがここ半年間はその地位を守っているそうだ。


 怒羅欣かあ、怒羅欣。


 多分、いつの日か出会うのでは、と思っていたけどこうも早く出会う事になるとは思わなかったよ。


 きっと深階層に行くようになれば嫌でも会うなあ、って思ってた。まさか向こうから接触してくるなんて夢にも思わなかったけどね。どうしてかって言われると、多分、僕と彼らとは目的がちがうんだ。というより、多分大部分のダンジョンウォーカーとこの怒羅欣の目的ってのが全然違う。


 だから、接触の機会なんて無いって思っていた。


 僕等で言う所の目的への途中に『戦い』があるとするなら、彼らの場合、『闘い』そのものが目的だからだ、ほらね、もう漢字から言って違うでしょ。


 多分、いつの日か深階層にたどり着いたとして、どこかですれ違ったり、このダンジョン界隈であまりに有名な戦いっぷりをどこかで見かけることはあっても、多分、接点は無いだろうって今も思っているよ。


 僕って、何度も言ってるけど普通にダンジョンウォーカーなんだよ。


 つまり、言い方が悪いかもしれないけどダンジョンで遊ぶのが目的でこうしてダンジョンに入場している。


 今まで色々と普通じゃない状況に陥ることはあってもそれは事故みたいな物であって、基本的には巻き込まれているって形で関わってしまっている。ギルドの事にしても今回のクロスクロスにしてもね。


 だから目的はと問われればダンジョンに入ること、で、そこで何をしてるのって問われれば、ダンジョンに入って、アイテム探したり、見たこともないモンスターに出会ったり、ダンジョンの中にいて、その楽しさを深める為に深度を深めている。って答える。


 勿論、ダンジョンウォーカーである限り、最終的には『最後の扉』の中を目指している。


 これはもう実力がどうこうではなくてダンジョンウォーカーならみんなそうだと思うよ、早い話が観光地に遊びに行っている観光客と対して変わらないって事だね、違うのは規模の大きさと概ね出会うモンスターとは時に戦わないといけない事くらい。


 今の所逃げるより戦う方が早いのと、例のダンジョンに置けるノルマとかの関係で積極的に戦っているけど、深度が深くなるほど敵は強くなって行くから、その辺は効率的に逃げたり戦ったりになると思う。


 つまりはさ、ここにいる事自体が目的で、それ以上の目的は無い、お金とかは欲しいけど、装備とかも欲しいからさ、でもそれだってダンジョンを楽しむための手段に過ぎない。


 でもまあ、今日はさ、妹の事とかあったし、その都度の目的は色々と添加されてしまうのだろうけど根本的な所は変わらないと思う。


 つまり何が言いたいかって言うと、僕らの目的には『モンスターと積極的に戦う』は含まれていなんだよ。


 目的の為にモンスターは倒す事はあってもモンスターとの戦いが目的ではないんだ。


 全員とは言い切れないけど、ほとんどのダンジョンウォーカーがそうだと思う。と言うか多分、大多数だと思う。


 あ、最低1日スライム3匹のノルマはこの場合は目的とかじゃなくてダンジョンに入る以上は義務だからね、ここでは目的には含めないよ。


 で、その大多数に含まれない人たちがこのダンジョンには存在してる。


 お金、って言う人もいるよ、黒の旅団とかそうだったんじゃないかな、確か、でも根本は彼等は怒羅欣と近いところもあったらしいんだ。


 その黒の猟団と怒羅欣の共通する目的って、『戦い』なんだ。


 つまり、彼等はこのダンジョンの中で戦う事自体が目的なんだ。


 特に怒羅欣の方は、僕自身もダンジョンに入れるようになる前に、もう知っていたくらい有名な集団だ。多分、札幌ダンジョンに少しでも興味あるなら誰でも知ってるんじゃないかな。そのくらい有名。



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