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第94話【アモンさん盛大にキレる!】


 ちょっと、あいつシバいて情報の出元探ろうかな? 2対1なら勝機はあるし。


 「秋くん、何で剣を抜いてるの?」

 

おっと、思わず、2人の戦いに参加しようと躍り出てしまうところを春夏さんも指摘されてしまう。いけないけない、誤解から人を殺めてしまうところだった。


 「あの2人に迎合するのはお勧めしませんよ、バカは感染るのです、おそらく飛沫感染と思われます、もっと自分を大切にしてください」


 いつの間にか、割と近くに来ていたアモンさんに普通に注意を受けてしまう。そして僕の薄路にいた妹に気がつくアモンさんは、


 「新しいお仲間なのですね」


 と覗き込み、妹と目を合わせて、そのまま固まった。


 じーっと妹を見つめる。


 妹もアモンさんを見つめていて、そのまま、時が止まってしてったように2人は固まってしまった。


 「アモンさん? どうしました?」


 あまりにも様子がおかしかったので思わず声をかけてしまう。


 すると、


 「おい」


 と今まで聞いたこともないような低い声で言われる。その声と言い方があまりにも違っていたので、最初は目の前にいるアモンさんが、僕に掛けた声って気がつかないくらいで、思わず、「え?」とか間抜けな声を出してしまう僕だった。


 「どういうことか説明しろ」


 と襟首持たれるくらいの勢いでアモンさんに言われて詰め寄られる僕。普通にヤンキーに喧嘩売られている感じだよ。アモンさんが怖い。変わってしまったてのも怖いけど、普通に怖い。


 「え? え?」


 意味がわからない。多分、アモンさんは怒っているのだろうと思うのだけれども何について怒られているのかさっぱりわからない。


 「しらばっくれるんじゃねえぞ、一柱じゃ足りねーのかよ、2神って、お前なにを考えてるんだコラ! 世界征服でもするつもりかよ、魔王か、お前は!」


 全く身に覚えのないことでまくし立てられるんだけど、本当にどうしてしまったのだろうか?アモンさん、いつも才女というかメガネ女子のインテリジェンスのカケラもない言い方にただ驚いて唖然として、怖い僕だったりする。どうやらアモンさんの怒りの原因は妹にあるみたいだけど。


 そして、その文句というか怒りは僕のさらに後ろにいる春夏さんまでに波及して、


 「お前もニコニコしてんじゃねーよ、いいのかよ、こんなの許されねーだろ!」


 ほんと、どっかのレディースのお姉さんな言い方だ、喧嘩上等な感じでマジで怖い。


 でも、春夏さんはいつも通りに言うんだよ。


 「良いの、秋くんだもん」


 「ホント、甘いもいいとこだな、どうかしてるぞ!」


 何がアモンさんをここまで怒らせて、何について春夏さんに許可されてるのか、本当にわからない。


 そんな反応しかできない僕を見て、ジッと見続けて、その端正な顔立ちに疑問が生じたようなアモンさんだった。そして、怒鳴られていた僕の後ろにスッポリと隠れる形になっっていた妹をもう一回見て、アモンさんは、ふと気がつく。


 「あなた」


 と言って僕をどかして妹の正面に立って、腰を屈めて妹の顔、目をまっすぐにる。


 「なんだよ、お前、なんなんだよ」


 と嫌がる妹に向かってアモンさんは、


 「ちょっと黙れ、ジッとしろ」


 と言い放ち、そのまま固まるように妹の顔というか瞳を覗き込んでいる。


 ようやく開いたアモンさんの口は、


 「お前、なくしたのか?」


 と呟いた。


 そして、僕を見るアモンさんは何かを言いかけて、再び妹を見る。


 「いや、違う、奪われたな、お前」


 と言ってから、立ち上がって、まるで天を仰ぐように深く深く考え込んでますって、顔になって、そして、


 「なるほど、あの宝箱はそういう意味か」


 と言った。


 1人で納得してないで、僕にも教えて欲しいんだけどなあ。


 さっきのアモンさん見てるからなかなか言い出せない僕がいたよ。



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