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第157【新しい学年、新しクラス、いつもの委員長】

 僕の相手になってくれたあの忍者さんとか、黒い渦な人ってみんな男の人で、後から現れた人たちも一部、本隊の人はいたものの、ほとんどは分隊な人たちだって、話だよ。


 数はそれほどでもないけど、少数精鋭で、その首領って人は、今、このダンジョンで最強かもって言われてて、なんでもあの伝説になってる『殲滅の凶歌』にもっとも近い人物っていわれてるんだって。


 「そんなのに会いに行って、無事でよかったよ」


 って言ったら、


 「うん、真壁君に心配してもらったからね、おかげで無事だよ」


 ってどこまで本気なのかわからない、そんな言い方して、委員長は微笑んだ。


 さっき、彼女が、葉山さんが言った通り、僕らもう、中階層に行けるダンジョンウォーカーなんだよね。あれから僕らは浅階層のゲートキーパー、『浅階層のジョージ』を倒しに行ったんだけどさ、その浅階層のジョージって、初見以外の人には現れないんだな。つまり、人生1回しか戦えない。勝っても負けても、それっきり。


 真希さんの話によると、普通に紙ゴーレムを倒せるなら、1人でも十分倒せる程度の強さに、障害レベル。ここで負けるようなら、中階層なんてとても行けないんだって。戦いっていうより儀式的な意味が大きいらしい。


 で、つまり、角田さん抜きで僕と春夏さんだけで倒すって話なんだけど、結局は一人で、一対一の形で対戦しないといけない決まりらしいんだよね。


 一応は、この通過儀礼な浅階層のジョージに挑戦するにはギルドの許可がいる。と言ってもあくまで任意で断らない人も結構な数いるみたいだけど、僕らとしては、ほら、あんな事件の後じゃない。一応は、断りと入れようと、スライムの森の中にあるギルド本部に行って、その旨を伝えようとしたらさ、デスクワーク中の真希さんが、


 「今更、ジョージに挑戦って、舐めてるべ?」


 なんて、嫌味めいた事を言われてしまう。


 あれだけの大騒ぎを起こして、例の愚王さん事、クソ野郎さんとやりあって、ギルドの下部組織を壊滅させて、おまけに死にかけて、縦横無尽に力を誇示しておきながら、今更浅階層って、ふざけてるのか、って事らしい。


 それは半分以上、僕の所為じゃあ、ないよね。いいから許可してよ、って思ってたら、その横では麻生さんが笑いながら、


 「私の中ではカラカルを飛び越えてユキヒョウ認定の真鍋氏にはあまりに手応えがなさすぎるのではないかな、いっそ、『中階層のジョージ』あたりに直接挑戦してはどうだろう?」


 中階層のゲートキーパーなんだよね、本当にいるんだよ、中階層のジョージ。その名前を聞くのはもっとずっと後の事だと思っていたから、ちょっと驚いた。


 ってか、僕の麻生さん的なランク、結構上がったな。うさぎさんから、ユキヒョウかか。


 あ、ユキヒョウって、ネコ科の動物で、円山動物園にもいたよ。白いヒョウな感じで、アフガニスタンとかで分布している、あんまりメジャーじゃない動物だね。ちなみに、麻生さんのランキングでは、春夏さんはヨーロッパ狼だって、なんか納得だよね。


 まあそんな話はともかく浅階層のジョージに挑戦し、攻略しないことには先に進めないんだ。ギルドの意向はともかくとして、挑戦するのは決定事項だから、ダメって言われても行くから、って思っていたら、


 「ウチからも5名ほどジョージに挑戦するから、時間はこっちで指定するから、一緒に行ってやってほしいべさ」


 つまりは、俗にいうところの他の人のランク上げを手伝えって事?


 あとで聞いた話だと、どんなに徒党を組んで行っても、結局はジョージとやり合うのは一対一らしい。


 「大丈夫ですかね、僕も、ダンジョン初心者みたいなもんだし」


 ここは遠慮とかじゃ無いよ、浅階層のジョージは浅い階での最大の敵だし、それにここでダンジョンを挫折してしまう人って結構な数がいるって話を聞くんだよ。


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