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第142話【知ってる、知ってる、でも誰だったっけ?】

 誰なんだろう、この人達???


 前にも一度、どっかであった気がするんだけどなあ?


 なんか、こう、やたらとゲスいのが特徴的だけど、見た目にこんなにかっこよくなかったような?


 「愚王 前住 宝(まえずみ  たから)、姉である青花(せいか)共々、ギルドの討伐対象です、無駄な抵抗はやめて投降しなさい」


 と喜耒さんが言う。


 「うっせー、弱い奴は空気読んで黙ってろ、俺はこいつと話をしているんだ」


 って、喜耒さんを睨んで、吐き捨てるように言った。


 何か違和感を感じたのは、角田さんや、真希さん、そして麻生さんが全く、口を出してこなかった事、まるで、僕ら、つまり、僕、そして、この前住さんって人、喜耒さんの3人の邂逅をじっと見守っている様だ。


 「なあ、お前はこのラミアを逃したいんだろ? ハハ、俺なら協力できるぜ、一緒にやろう、な?」


 何か、こう感に触る声、時折高い笑い声を挟んで僕に話しかけている。


 さて、ここに一つの問題がある。


 色々提案して言ってくれるんだけど、僕はさ、この人に言わないといけないことがあるんだ。


 それは、この前住さん、だっけ? この人も、『王』の称号を持っているのはわかるんだけど、多分僕にとっても今後色々と重要になって来ることも、でも現れた時から、本当はもっと最初に聞いて置かなければならなかったんだけど、この人なんか強引に話を進めて行くから、なんか言い出しにくくて、でも、まあ、折角僕に話を振ってくれている訳だし、ここで聞いて置かないとね。


 なるべく低姿勢で、失礼の無いように、僕は尋ねたよ。


 「すいません、あの、あなた、誰でしたっけ?」


 いやあ、会った覚えはあるんだよ、でも、なんか何処でだったかな、って思って、失礼だとは思うけど、今聞かないとさ、もっと失礼になるって思って。


 「悪いな、うちの王様、人の顔、特に男の顔を覚えるのが苦手らしい」


 「アッキー、それじゃあ、狂王は名乗れないべさ、バカ王だべさ?」


 「はは、それはなんとも、でも悪くないな、バカ王、なんとも平和で無害な響きだ」


 「真壁 秋、あなた本当にばかなんですね」


 酷くない?


 「面白え、舐めてるのか!」


 って笑いながら怒る。


 いやあ、どっかで会っているのはわかるよ、でもなんか最近、出会いとか多くて、ちょっと自分の中の人間関係を整理していないっていうか、君島くんさん関連かなあ、どこで会ったんだっけ? 


 この時、僕は彼の事を忘れる筈がなくて、そして、もっと前から知ってるって事もわかっていた筈なんだ。


 でも、この案件については、僕、あまり記憶を保てなくなってるから、失礼だとは思うけど、まあ、この人って、こんな事くらいじゃ、本気にならない事も知ってるから。


 悪い言い方だけど、本当に舐めた言い方にをしてしまった。


 「怒るなよクソ野郎」


 って、角田さんの声に、


 「ああ、あの時のクソ野郎さん」


 って声に出して言ってしまった。うん、これは思い出しても大丈夫な案件になった。


 ここから、と言うか、あの時の地下歩行空間での時からの出会いに今、書き換わった。


 なんだ、クソ野郎さんか、なんか全く装備が違って見た目に違うから、わからなかった、そうかクソ野郎さんか。


 思っていたら、あの緑のお姉さんにも目があったんで、ぺこりとお辞儀する僕だった。


 ああ、そうだ、頭のケガを治してくれたお姉さんだよ、なんかセットで思い出した。



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