第132話【適材適所がここにいる訳】
彼女達が言うと、本当に可能だから安心する。
「つまり、あなたは未だに数もわからない人だか魔物だか全部助けるつもりなんでしょ? OK、わかった、私達もそう行動するわ」
「段階的に分けましょう、可能性を漏らさない様に、最終的受け口を私たちで、その前段階で、ティアママにも協力をしてもらいましょう、眷属の他の竜も、異世界から来た、搬送して空を飛べる者にも協力を要請して……」
牡丹さんの呟きに、
「あ、大賢者借りるわよ、その無駄に多い請負頭とか役に立ちそうだから」
って角田さんを引っ張って、自分の方に連れて行く椿さん、
「お前、無駄って言い方はないだろ?」
とか文句を言いつつ、
「他の腕に覚えのある魔法スキル持ちもこっち来てくれ」
って声をかけてるから共闘する気満々だよ。
そんな中、
「上空に目も欲しいでしょ?、私と豪がギリギリまで行くから」
ってキリカさんが進んで言ってくれる。
そうだね、って思いつつも、今後、その境界付近にどんな影響があるかわからないから、ちょっと危険かも、って言おうとすると、
「大丈夫、私はアンデット の王よ、だから、この身が滅んでも必ず復活するし、豪が消滅しても、私がいれば眷属の再生は可能よ」
って言うんだけど、いつの間に、真々地さんって、キリカさんの眷属になったんだろ?
って思うも、
「勝手な事言うなよ!」
って怒るものの、
「まあできるならやるわ、ってか俺はうまく空とか飛べないぞ、まだ」
ってキリカさんに食ってかかるも、
「三歩以上は、空中移動だからね、慣れるまで、これが実践って言うのなら丁度良いわ、訓練なんかの 何倍も役に立つ」
って意外にもスパルタなキリカさんが真々地さんに言うのだけれども、その真々地さんも、
「まあ、良いや、うまくやってみせるぜ」
って言ってくれたので、本当の異世界の出現付近の監視はお任せしようとは思う。
ってか真々地さんて本当に吸血鬼になってしまったんだな。本人は気にしているって雰囲気に見えないから、これはこれで良いのかな?って言うか適材適所的な、って気持ちの方が強い。
「あとは地上部隊として落ちた人のお世話役でいいべさ」
ってマキさんが言ってくれるから、どこまでその拡散するのだろうって事で、キリカさんと真々地さんからの情報で、その落下地点を予想するしかないから、それなりの人数かいるって思うのだけれども、ここにいる人ならいいけど他の人たちにはどうやって、だから今も外で警戒や監視、救助に活躍中のダンジョンウォーカー、元ダンジョンウォーカーにどうやって連絡をつけよう?
「ダンジョンウォーカー用の一斉メールを送信します、内容なこっちでまとめていいですね?」
って言うのは、おお、多紫町からこっち来て、今はギルドのメンバーになってる水目柚葉さんが、提言して、すぐに実行に移ってくれた、ああ、本当にすぐに僕のスマホにも、ここにいるみんなのスマホとか携帯の端末に緊急ダンジョン速報が来たよ、しかも文面の最後が、僕の名前で締め括られていた。うん、いいね、これなわ分かり安いよ。
「ともかく、救助した人はみんな一度ダンジョンに入れてください、ギルドの方で受け入れます」
って雪華さんが言うから、ひとまず「うん」って返事すると、また一斉メールが来た。
すごいね、全部こうして文面にして可視化できるから、みんなも迷わないね。
僕は、
「ディアボロスくん、準備はいい?」
って尋ねると、白馬さんと三爪さんに支えられて、
「はい、大丈夫です」
って言ってから、
「地底に横たわる白神様と僕を送り出してくれた黒神様の為に頑張ります、その為に僕はここにいるんです、秘密の作戦でした、今まで内緒にしていてごめんなさい」
って言ってた。
うん、まあ、それはね……。と言うかその意図に気がついたのは僕も最近だからさ。
もちろん、それはいろんな人と言うか神様というかそんな立場の人たちの進言みたいなもので気がついたからさ、その試みは受け入れて活躍はしてもらうけど。
どうして彼がここにいるのか?
仮とは言え、神を名乗れる三柱神の中、どうして戦闘力をまるで持たない、どちらかと言うと、『混ぜる』と言った他の三柱神が持つ事ができない奇跡を持って、このタイミングてやってきたのかって事を考えると、あっちの世界からのディアボロスくん自体がメッセージって事を含めた上って考えることができるんだよ。