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第73話【自宅前戦争終戦】

 これは稀有な例で、それを証明する様に、他の人達、つまり被害にあった雨崎さんの仲間も同じ処置をしたけど、彼女以外はもう既に意識の無い肉体の一部となっていて、再生は不可能だった。


 何よりそのきっかけになったアキシオンさんの行動の後に、そのアクシオンさん自身が、


 「やはり、異世界の住人は、こちらの世界に来る事で、私にも干渉できる様です」


 と言っていたから、こうなる事を予想してって訳ではなくて、あくまで流れの中で起こった偶然の、それでも幸運な産物だね。


 って、もう雨崎さんとモカの連携ってすごいね、文字通り血を分けた兄弟の様。


 あ、ちなみにモカはオスらしい。


 って、微笑ましく見ている僕だけど、そんな視線に気がついて、雨崎さん、


 「あ、大丈夫です、性的に好きなのは魔王さんです、モカと仲良しですけど、種類が違いますから!」


 ってこっち見て手を振って叫んでる。


 聞いてないから、そんな事、考えてもいないから。


 って完全に隙だらけの雨崎さんをモカが献身的にフォローしてる。本当にいい子だな、モカ。


 僕、雨崎さんって苦手だけど嫌いなタイプ(友人目線)じゃ無いけど、モカとは雨崎さんより仲良くなれると思うのは決して気のせいでは無いと思う。


 ちなみにモカの能力は、エルダー以上、ハイエイシェント以下でちょうど間みたいって、彼を蘇るらせる為の処置の場所を貸してくれたあの大きなドラゴン、ティアママがそんな事を言ってた。


 つまり、ここの戦闘参加には十分って事だね。


 そんな戦況下の中で、家から、慌ててる様子で薫子さんが出て来る。


 そして、僕にこう告げた、


 「真壁秋、大変だ、今日花様が買い物に出るぞ」


 と真剣な顔して言って来た。


 うわ、本当だ、もうこんな時間だ。


 それでもいつもより買い物出る時間が遅いから、僕らがここを蹴散らすのを待っていてくれてたみたいだけど、それも時間的に我慢の限界だった様だ。


 母さん、銃弾飛び交い、榴弾が降ってきて、偶にミサイルとかもやって来るこの場に、普通にサンダルで出て来た。


 そして、


 「秋、まだかかりそう?」


 って聞いて来るから、


 「ごめん、もう終わらすよ」


 って言うと、


 「鮭のハラミが安いのよ、トキシラズよ、早く行かないとなくなってしまうわ」


 と切に訴えかけて来た。やばい、ビックハウスの魚屋さん、ガチで旬な物を入れるから、目玉商品は直ぐに完売してしまうんだ。


 きちんとした焼き方をすれば、もう料亭の味な、僕的には世界の三大料理に入れてもいい、ただ焼くだけでアトミックなあのハラスだよ。


 まあ、知らない人はいないと思うけど、鮭のお腹の部位で、油乗りまくってる、ほんのり魚の甘さに、塩が合うんだよ、素で焼いて醤油も捨てがたい。


 珍しく母さんもソワソワして、相当焦っているのか、その片手には全てを灰塵と化すあの、『朧烏』が握られている。


 いや、母さんそれ、手加減できない剣って言ってたヤツじゃん。


 本気で振るったらこの辺、焼け野原じゃん。


 相当焦っている見たいで、やっぱり主婦としてみんなに美味しいご飯を作りたいって気持ちが伝わって来るよ。


 だから、


 「行くよ、アキシオンさん」


 と声をかけて、


 「また、命大事に、でも足腰立たない様にですね、しかもここの敵を一斉処理ですね」


 本当に、こう言う時のアキシオンさんって空気読んでくれる。


 僕のハラスに対する本気を理解した、葉山もみんな下がってくれる。


 じゃあ、行くよ。


 ハラス、楽しみだなあ!

 

 

 

 

 

 

 

 


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