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第41話【顕現せよ! アキシオン!!】

 いやあ……、本当にアキシオンさん出ない。


 一体どうしたんだろ?


 「ね、そろそろ出てくれないと困るんだけど……」


 僕は、襲いかかる、具体的な必殺技名を申告してくれるサムライさん(?)の攻撃を避けながら絶対に聞いているであろうアキシオンさんに言う。


 「ふ、避けるのだけは上手い様だな」


 いや、だって剣出ないし、仕方ないじゃん。


 と言うか、君は誰なの?


 って言う根本的な疑問に、答えてくれてたのは、西木田くんだった。


 「その人は、D &Dのもう一人のサムライ、真々地(ままち) (ごう)、今日、北海道に帰って来たらしいんだ、すまん真壁」


 そして、この有様なんだね。


 で、どうして僕は襲われてるのさ?


 の問いには左方さんが答えてくれる。


 「辰野さんと、一心さんの婚約を聞いた時に、突然荒ぶってしまったんです、私としても意味がわかりません」


 なるほど、つまり、今の現状、どうしてこうなったのかは、意味不明って事なんだね。


 まあ、こんな状況はいつものことなんだけどさ、それにしてもアキシオンさんが出ないと、話し合いもできない。


 あ、僕の言ってる話し合いってのは、戦う前にするって事じゃなくて相手を倒してする事の方ね。


 で、なんで出ないんだろう、アキシオンさんって、思いながら真々地さんの剛剣をかわしつつ、そんな疑問を頭に思い浮かべると、


 「いつもの言葉を言っていただかないと……」


 とか言い出すよ、アキシオンさん。


 いつもって何?


 「『顕現せよ! アキシオン!』 でしたっけ?」


 ってどこか照れながらそんな事を言うんだけど、そんなセリフ一度も言ったことないじゃん。て言うか、何でいつものセリフっていうなら、『でしたっけ?』なんて言葉が最後に付くんだよ。


 「でも、言っていただかないと、システムが……」


 システムって何? 初めて聞いたよ、だいたい、今まで、僕の意思なんて関係なくて、概ねみんな自動でやっちゃってるじゃん。普通に出てたじゃん。


 するとちょっと間があってからアキシオンさん、


 「ええっと、ほ、ほら、オーナー、安全性の問題ですよ、でないと、オーナーがくしゃみしても私出てしまいますから、周りに人がいるような状況では危ないじゃあないですか?」


 いや、僕がくしゃみして一度だって、出たことないじゃん。


 と、アキシオンさんの事を言い負かしてしまうのは簡単なんだけど、それにおいても俄然出る気がないアキシオンさんだからなあって、そう考えてると、


 「私、ダークマターじゃないですか?」


 とか言い出す。


 いきなり何を言い出すんだろ? って、肯定も否定もしないでいると、


 「基本、有識からは無いものとされて来てるんですよ」


 とか言い出す。最近、北海道うの図書館と連れてけとか言ってたから、電車通りにある中央図書館に葉山に持たせて行かせてたけど、そこでこういう知識というか人類的な視野を手に入れたんだなって思った。


 「私、全人類にガン無視されてるんですよ、無いことになってるんですよ」


 って言う。


 「ではオーナーが、学校内の全女子から無視されたらどう思うんですか?」


 って聞いて来るけど、それ僕にとっては最近の話だから、ちょっと前までの現実だから。


 何故か最近はみんな普通なんだよね、学校の女子。


 春夏さんがダンジョンい戻った頃から、まるで憑き物が落ちたみたいに僕の周りの女子は普通になってる。一体どう言うことなんだろう? 、あ、でもこの前の大通りの戦いの後に魔王になってからはドン引きされてる。って今はそっちじゃないよね。


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