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第101話【状態異常??視線が動かない、なにもかもがエルダー級】

 「先に言えよ!」って一語一文字違えず、ここのいるシリカさん以外の人はそう叫びそうになってる。


 角田さんが金属の杖を振り出し構える前に、それは姿を現した。


 本当に僕らのすぐ後ろ。壁に突き当たった僕らが、今まで歩いて来た方向に向き替える流のを見計らったように、その姿は出現する。


 まるで、リビングの大きなテレビが突然ついて映像が現れるみたいに、スッとその姿が出て来た。


 まるで蛇のような地をはう肢体をゆっくと起き上がるその身は、多分、5mくらいはあると思う。その人型の部分だけでも十分、僕らを圧倒できる大きさだ。


 その遥か上から見つめる瞳は黒い目に金色の瞳。


 ジッと僕らを見つめている。


 あ、そうだ!、


 「ダメだ、目を見たら!」と思わず叫ぶ僕だ。


 このエルダー級のラミアはどうか知らないけど、確か、ラミア種の上位は『石化』の能力を持っていて、それって確か視線じゃあなかっただろうか、でもラミアがそれだもの。エルダーだってその能力があるって考えるのが普通だよね。


 やばい直接見ちゃったよ、どっか石化とかしてないかな?


 ひとまず、僕はラミアの顔を見るのはやめて、その体い注目する事にする。


 基本、ラミアって人の上半身に蛇の下半身って姿なんだけど、確かにその通りの姿だった。


 一瞬しか見なかったけど、綺麗な顔してたなあ、美人だった、銀髪だったような。


 伝説や伝承に言われ伝えれているラミアってさ、人を拐かすみたいな『美女』って描かれている事が多いけど、その例に違わず、このエルダーラミアもそんな感じだった。


 今、僕の視線に入っている胴体の部分も凄いグラマラスだもの。


 何だろう、この危機に置いて、今、僕の視界に入っているのって、ちょっとエッチな感じで、目のやり場に困ってしまう。


 全身を銀糸の服で身を包むような上品な出立ちは、首の一部まで銀色の鱗で覆われているんだけど、基本的にはフォルムは女性な訳で、しかも、人を惑わせるくらいの姿なんで、モデルっていうか、ハリウッド女優クラスの体、なんかもう、グラビアなんかでしかお目にかかって事がないような、そんな体。


 石化による状態変化の一種かもしれない。


 もうね、視線とかが僕の意思に反して、そこにくぎ付けになるんだ。特に胸の谷間とか胸の谷間とか胸の谷間とかね。そこに鱗とかないから、服がはだけてるみたいに見えちゃうから、目を背けようにも、なにしてるんだ、僕、この状況において敵(?)から目をそらすなんて、って謎の欲求が僕の体を支配するんだ。


 ここに来て、僕は自分の変化に気がつく。


 多分、これは、このエルダーなラミアによってもたらされた変化だ、高度な状態異常の一種かもしれない。


 それは春夏さんによって伝えられた。


 「秋くん、顔、ニヤケてる」


 いや、だって、僕、男の子だし。


 ちがうよ、これきっと極めて高度な精神攻撃なんだよ。


 ほんとそう。


 信じて。


 ほんとだから!


 くそう、さすが、エルダー級だよ。


 出会い頭に凄いの食らって、『視線固定』って状態変化を食らってる気分だよ。


 こういう事って、どこで耐性とか身に着けるといいんだろ?


 ギルドの方で指導とかしてないかなあ、なんて、考えてしまう僕の視線は相変わらず、気が付いたら完全固定の釘付けだったよ。


 完全にやれれてるよ、僕。


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