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第24話【スキル集団『英雄陣』猛威を振るう!】

 勇者計画の実装がついに始まった。


 概ね良好の様で、中にはいきなり神様を使った啓示など、戸惑う者もいたが、アモンさんなどのアドバイスやら仲介によって、それも解決して概ね順調に進んでいる。


 で、魔王城も完成した。


 で、僕は今、魔王城の僕が座す予定の『エッヘンの間』にいる。


 「謁見だからね、威張っちゃうけど、エッヘンじゃないから」


 って気の毒そうに葉山に言われる僕だよ。


 ちなみに施工してくれたのは、コボルトの皆さん。


 あの風の砦同様、その建築技術には驚きを隠せない僕だ。


 引き渡しが終わって、僕らは、その室内で、細かな役割やらを相談してた所。


 大きさ的に言うと、建物全体では、ちょっと小ぶりなマンションくらいの大きさに、それっぽい装飾、ゴーレムの門番を配置して、二階に上がると、ここ、早速僕がいるよ。


 魔王の席がある。今はディアボロスくんが、座って居眠りしてるけど、一応、あの立派な席には僕が座る予定。


 見た目優先だから、座り心地は最悪だから、普段はその後ろの方で、死角に入って、キャンプ用の椅子に座ってようと思う。


 ちなみにトイレくらいはあるけど、基本生活能力は持たせてないから、奥の部屋に傷病者の為のの緊急用のベッドくらいで、寝室、キッチン、浴室関係はなくて、広い空間全部を使って戦える様になってる。


 つまり僕の方も準備は整った訳だ。


 きっと後数日で、一番最初の『勇者』がこの魔王城に辿り着く事だろう。


 運営的にも新しい仕様やルールも作ってる。


 今まで、このダンジョンで死んだら、一応は放置って形を取ってた訳だけど、今後は、死に至るダメージが入った場合、スライムの森に転送される手筈になっている。


 この時は転移門や、テレポートではなくて、イジェクトが使用されて、装備の一部、聖剣と添付された魔法を失う結果になって、つまりは最初からやり直しになる。


 って言うか、このお膳立てで、途中で死んでしまうのは、聖剣や魔法スキルが適合してないか、それとも練度が低いって事で、最初からやり直して、人によっては何度も繰り返しやり直してもらおうと思ってる。


 一応はさ、剣の修行の場所なんかを用意はしてあるんだよ。


 でも、そんなの利用する人ばかりとは限らないし、結構強引な人もいるから、そんな人の為の仕様にもなってる。


 今後、運だけでここに辿り着く人だっているかもだから、その時は、僕の前の中ボスである深階層のジョージ事、木下くんに頑張ってもらおうと思ってるよ。


 後、階層に関係無く、こちら側の人間も配置しているんだ。


 勇者さんの前にいきなり現れる強し敵として、戦ってもらう手筈になってる。


 これはダンジョン内にある程度の緊張感と、僕ら側としての手応えを知るために、つまり勇者さん達の成長過程を見る為の手段でもあるんだ。


 クロスクロスの土岐とか、あの悪魔の花嫁のリリスさんにもらってる禍々しい装備とか丁度いいんだよ。


 リリスさんには、


 「あまり危ない真似はさせないで欲しいのだが……」


 と言われてるけど、等の土岐はノリノリで、


 「いいぜ、やってやるよ、まあ、手加減して相手すればいいんだろ?」


 って言ってた土岐が早速負けて帰って来た。


 一応、僕らも、ダンジョン内で倒される様な事があったらこの魔王城に転送される仕様になってるから。


 「いやあ、悪い、負けた負けた」


 って、悪びれることも無く、


 「馬鹿め、油断なぞするからじゃ、怪我とかないか? 斬られてるところとかないか?」


 って、リリスさんも怒ってるんだか、心配してるんだか、その両方を上手にこなして土岐の体のあちこちをチェックしてる。


 「騎士系のスキル持ちをやっつけるなんて、すごいね、『勇者』」


 って僕が言うと、


 「いや、あれ、勇者じゃねえわ、多分、だけど『英雄陣』奴等だと思う」


 そう土岐が言うと、


 「多勢に無勢なら仕方ないわね」


 土岐の鎧につけられた傷を見てそんな事を言った。


 すると、実際にやられた土岐は、


 「いや、一対一だったぞ」


 「うそ、この太刀傷、全部一人につけられたの? 無抵抗ってわけでもないでしょうに」


 って葉山が言った。


 あ、ほんとだ、前も後ろも全部だね、ここまで傷つけられて、一応、致命傷となる様な所を避けてるのは流石だけど、結局、即死攻撃食らったから、ここに転送されて来た訳なんだけど。


 「早いね、しかも、この鎧に傷をつけられるんだから、力もあるね」


 って僕も思った。


 すると、僕の背後で蒼さんの気配。


 居たんだね、もう驚かないけど。


 その蒼さんが、


 「英雄陣の一人、滝壺 愛生、事実上のNO2です、中学2年生の女子です」


 すでに秋の木葉が独自に調査を進めていて、英雄陣についてはそこそこ調べてまとまってるらしい。


 で、


 「なんだ、俺、中学生女子にやっつけられたってか」


 って改めて、その事実に落ち込む土岐だった。


 「まあそう気を落とすな、無事でよかった」


 ってリリスさんが慰めてるから、土岐のケアは全面的に任せていいね。


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