表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1045/1335

第21話【魔王城建設中!!】

 現在、魔王城というものを建設中なんだ。


 今後、勇者計画によって強化されたダンジョンウォーカーの一部は、いや、かなりの数、ここに辿りつくであろうと予測される為に、ここに居城を構えて、そんな彼らを形的には迎え撃つ、つまり迎える準備だね。僕としては心情的に歓迎したい。


 いやあ、本当によく来たね、一先ず、一旦ちょっと休む? 怪我とかしてない? 喉とか乾いてない? お腹はすいてない? って感じになると思う。


 きっと自分に攻撃の意思を向けられていても、なんだろう、きちんと僕らの計画に沿って、モンスターと戦って、様々な難関を乗り越えて、成長して、強くなって僕の前に姿を表し、姿を目の当たりにしてしまったら、きっと、愛おしさが止まらないと思うんだ。


 いやだって、木下くんのバランス調整後のダンジョンのモンスター分布を聞いたんだけど、特に深階層はかなりエゲツない。


 特に最後の方は、あのゴブリン最強種の『レッドキャップ』が雑魚キャラの様に出現するらしいし、巨人もウロウロさせるつもりらしい。


 ちょっとやりすぎじゃあないかなあ、って思ってる僕に対して、「広範囲の雷の魔法を使用できる奴らに、この程度の仕様では、未だ不足かもって思ってるよ」とのことらしい。


 なるほど。よくわからないけど、バランスの方は任せたよ。


 確かに試験的に、魔法スキルの無い白馬さんに、此花姉妹が、魔法スキルを使える仕様にして、実際に、撃ってみたら確かに凄い迫力に破壊力に範囲だった。


 「おお!」って白馬さんも感激していて、それを側で見ていたディアボロス君が、「凄い、今なら魔王真壁秋を倒せますね」って言ってて、「いや、無理だ」と白馬さんに即答されていたくらいの威力に見た目だったよ。


 この、勇者計画によって添付される魔法スキルって、魔法導言の機構では無いんだ、だから、あの単純に音を並べただけの導言詠唱ではなくて、『予詠唱』と『発動詠唱』に別れた、詠唱型呪文なのだそうだ。


 ちなみに詠唱内容は自分で決めていいらしく、この後、様々な詠唱が生まれて行くと思う。今の所、この魔法に固有名詞は無いらしい。効果は同じだけど。


 その辺の機能の改善にシメントリーさんのダンジョンに置ける『法の執行』も絡んでいるんだ。快く協力してくれた。


 しかも、計画段階では、雷の魔法だけだったんだけど、椿さん曰く、「人によって耐性とか才能ってのは違うから、その辺は自由にやっていい?」って聞かれたから、もう魔法の事では僕が椿さんに意見なんてできるはずもないからさ、その辺はお任せでやってもらったら、その後、雷に加えて、熱変化、つまり、冷やすか温めるか違いだね。


 そして光魔法って言われる光レーザー的なヤツ、そしてよくわからない暗黒魔法と様々に分岐して、「苦手な人に苦手なタイプを押し付けるより、向いている人に向いているタイプを添付してもらった方がいいのよ、そっちの方が私達が思う以上に戦闘力とか伸びるわよ」って言われて、なるほどね、その発想はなかったって思って、やっぱり専門家だよなあ、って感心してしまった。


 あとね、北海道だから、ハリクって氷魔法を使える人間が多いってのも一種の先入概念なのだそうだよ、というか、この北海道の気候に慣れたら、雪か吹雪か氷かって考えるのも無理はないかもね。


 そんな訳で、魔法の方は完全に仕上がってる。


 でもそれだけではダメなんだよね。


 あくまでも魔法特化だけでは僕達が思う強さにはたどり着けない。


 バランスが大切。


 しかも、ちょっとやそっとじゃ突破できない今回から障壁持ちなモンスターの配置によって、完全に聖剣の機能を使いこなせないと絶対に突破は難しい。


 だから剣系の技術上達の為にはそれなりの指導者がいるってなあって思うから、その機会と場所と人を概ね当たりをつけている所なんだ。


 やっっぱりさ、独学では限界があるからさ、じっくりやるのも良いけど、今回は時間の関係もあるからその辺はサクッと済ませたいところなんだ。


 丁度いい師匠やライバル的な存在も考えてる所。


 だから勇者化したダンジョンウォーカーは強力になるとはいうものの、結構、ここにたどり着くまでには苦労を強いてしまっていると思う。


 それでも、その上で、今後は、スキル持ってないから、とか、ノービスで出来る範囲では中階層が限界だった人達も、かなりの人数、『最後の扉』までたどり着ける様になるんだ。


 凄い事だよね。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ