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第78話【神演出!!グリズリーに襲われる小鹿のように……】

なんかこの上級曹長さん動きに無駄がないなあ、って思った。気がつけば、周りんはいつの間にか出て来た兵士さんたくさんいるし。決闘ショーみたいなノリで、みんなの声援がスゴイ、ってこう感心する僕、肩とか掴まれてしまう。手、大きいなあ。


 そのまま体を引きつけようとするんだけど、いや、捕まりたくないなあ、って本能て思う僕はそのまま手を外そうとするんだけど、すごいんだよ握力が、もうダンジョンのモンスターかよ、ってくらい強い。


 で、上等曹長さん僕が引き込まれないって判断して、ブン! って力づくげ投げられた。


 普通さ、投げ技って相手を崩すとかして、還ろうとするその力を利用してってのが常套手段なんだけど、そんなの無い。もう力尽く、投げられて気持ちいいくらい。


 で、僕らを囲んていた人の輪の中に投げられるんだけど、割と優しくキャッチされる。そして、そのまま背の高い、どこかの国の軍人さんに、地におろしてくれるんだけど、その時なんか言われる。


 「おまえに賭けてるんだ、頑張れ、だそうです」


 ってアキシオンさんが訳してくれた。イタリア語らしい。


 気がつけばものすごい盛り上がり。なんだこれって感じ。


 で、なんで苦戦を演出してるのさ?


 「各国テレビ局が来ています」


 って見ると、ほんとだ、カメラ持った人達が結構な数、混ざってて、レポーターっぽい人もいる。


 「どの様に放送されましょう? グリズリーに追い詰められる子鹿と言う印象がいいようですね」


 とか言ってる。


 いやあ、そんなことしてる場合?


 って思う僕だけど、このアキシオンさんの対応を僕はこの先随分感謝することになる。人の心理として、応援って弱い方へ偏るんだって。


 何より、今までの重火器による攻撃は、国連軍によって放送検閲されて、生放送なんだけど上手になかったことになってるみたい。だからここから戦闘的接触って、この肉弾戦、つまりはダンジョンウォーカーと海兵隊の人の戦いにって事らしい。


 こうして見ると、まあデカイけど、ダンジョンにいるミノタウロス程もないから、そんなにプレッシャーは感じないけどね、それなりの敵意と、はちきれんばかりの筋肉は暑苦しいとは思うけど。顔それほど怖くはないんだ、困惑したコアラみたいな顔してるんだ。


 そんな事、言ってる間にブンブンと来る。


 停戦命じてるくらいの時に、これだけ積極的にきてるけど、それはいいんだろうか?って考えてしまうけど、かの国の人て、確かどっかの大使館を十字砲火しておいて、『誤射だ』って言い張った国だから、一兵士の暴走で、やっつけてしまって、って感じでいいのかな?


 あ、でも僕が、この人倒してしまうと、立場的にやばくないかな? 娘がどうのこうの言ってたし、家族がいるから、路頭に迷う事ないかな?


 って思いつつも、何発かいいのが入る。ダメージはバカみたい皆無だけど、全く衝撃も来ないけど、その辺もアキシオンさんが演出している見たい。


 どんな絵面かわかんないけど、また放り投げられる。


 人混みが上手にキャッチしてくれるんだけど、その時、どっかの国のレポーターがマイク向けて来て、なにか言ってる。ごめん、僕にはその言葉が何語すらわかんない。


 「どうして剣を使わないのか?」と尋ねています、アキシオンさんの同時通訳に、いや、アキシオンさんが使わしてくれてないだけじゃん、って言いかけるも、アキシオンさんの方は僕の口当たりから、何かをそのマイクに向かって伝えていた。


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