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第70話【ここから始まる世界vs僕?】

 後、これだけ色々撃ち込まれてしまうと、大通公園の手入れとか大変だよね。


 って思ったら、


 「この公園を中心とした市街地に影響を与えなに地点に、シュワルツシュルト半径を形成します」


 と言うが早いか、ちょっと僕が見上げるくらいの位置、この公園を囲むビルのちょうど真ん中くらいの高さに僕の目の前から飛んでゆく。


 黒い点?


 今は遠く離れてしまって見えないけど、僕の目の前に形成され空に舞ってく雪虫みたいに上がっていったので、1ミリくらいかなあ、それが、ダイソン?って感じで、あたりの物を吸い上げながら、まるで黒い台風の目みたいになってるからその存在がわかる。


 「あれ、何?」


 「ブラックホールです」


 あ、あー……。


 「大丈夫なの?」


 「はい、制御できてますから、安全なブラックホールです、後、大気も吸収し続けるので、排気も同時に行っています、なお、人体に影響のある微粒子については処理し、クリーンで安全でバランスの良い空気を排出しています、温暖化の影響を考えてー0.1℃を目安に全体との調和をとってます」


 便利だねえ。いつも美味しい北海道の空気が今はもっと美味しく感じるよ。


 で、問題の僕に対する攻撃って言うか、一斉掃射は、その軌道を捻じ曲げられて、その点に全部吸い込まれて行く。


 「外洋に待機していた打撃艦隊、空母から、地上攻撃機の発進を確認しました」


 「大丈夫なの?」


 「はい、スタンドオフ攻撃による巡航ミサイル程度なら特に問題なく、設置したブラックホールで処置は可能ですが……」


 なんか言いかけて、考えるように黙るアキシオンさんだ。


 「何?」


 「ええ、私を使って、航空機を落としてみましょう」


 とかチュートリアル的な事言って来た。


 いや、見えないし。


 「視界を拡張します」


 言われた瞬間、僕は思わず叫んでしまった。


 いや、だって見えるんだよ、こっちに向かってる戦闘機が、そして自分との対しての位置関係とか、その接近する速度とか、全部見える。


 札幌から外洋に向かって220km、あれ? これ、僕の剣、届くぞ?


 「視覚情報を得た位置には私は届きます、ご存分にどうそ」


 って言われるけど、じゃあ、まあ、って感じで、軽く振ってみる意識で……


 あ、当たった、って当てたんだよな。で、編隊組んでやって来る飛行機はどんどん僕に斬られて落ちて行く。


 中の人は大丈夫だろうか? こんな死に方ってしたくないだろうなあ、って、外洋で次々に落ちて行く戦闘機を見て心配してると、一応、ちゃんと脱出してるみたい、でも海に落っこちてしまうのは危ないなあ、っていらない心配してると、そのままパラシュート開いて制御して落下しているパイロットさんは、不自然な移動な仕方で、そのまま自分が発進して来た空母の甲板の上に降りるように誘導されてた。


 便利だなあ、君。完全に僕の理想の剣だよ。


 「いや、オーナー、そう言うのはちょっと……」


 あ、褒めちゃ、ダメなんだ。


 「そう言うことできるなら最初から言ってよね」


 って言ったら、


 「ありがとうございます」


 って返事が来た。よかった喜んでもらえた。


 そして、


 「オーナー、再度確認します」


 とか言って来るから、


 「何?」


 って尋ねると、


 「『いのちだいじに』ですね?」


 と聞いて来るから、


 「うん、そうだよ、もちろん、こんなバカみたいな事で誰も死んでほしく無いからね」


 もう一回、繰り返し言うと、


 「その命に対する『大事』と言う拡張概念はどの程度なのでしょう?」


 とか言うから、やっぱりこう事って、特に口で言うのはその程度問題として伝えるのは難しいんだなあ、って思って、でも、ここを疎かにすると、取り返しのつかないことになってしまうからさ、なるべく多く、全体を包む様に言ったよ。


 「全部だよ、全部、命はみんな大切なんだ」


 と言った。この辺の誤解ってさ、人の命に関わるじゃん。だから全部でいいよ。


 きっと、ここに来てる兵隊さんとかさ、きっと今現在、何が起こってるかわからないと言うか理解できてないよ思うんだよ。


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