番外編 8
お屋敷に帰ると意外と疲れていたようで、マリンから仮眠を勧められた。
「うー、少し寝ます」
お言葉に甘え、着替えてから少し寝ることにした。
夢を見ることなく、パチッと目が覚めると頭がすっきりしていて気持ちがよかった。
「そろそろ夕食ですよ」
そばにいたらしいルークに声を掛けられ起き上がると、ルークがマリンを呼んでくれた。身支度をし夕食を運んでもらうと、蜂蜜屋さんの包み紙があった。
「蜂蜜……?」
「はい。今日はこの蜂蜜に合う料理を作ってもらいました」
ルークがそういうと、つぶマスタードが掛かったステーキやサラダ、スープなどが並べられ、最後に蜂蜜の瓶から小皿に蜂蜜を垂らした。
「あれ!この香り……」
ルークの香りがする……。
「気がつきましたか?実は以前蜂蜜を買いにいったときに、私のバラの香りの蜂蜜があったらなあと思い作ってもらったのですよ。やっとできあがった知らせを受けたので、どうせならアリスと買いに行きたいなあと誘ったのです」
「いつの間に……」
するとルークは蜂蜜を指につけ、私の唇に付けた。私はペロッとなめとるとなんだかルークを食べてる気分になった。
「この蜂蜜、ルークの香りがするからなんだかなめるのが恥ずかしい」
ルークは指についた蜂蜜をなめとり、私に口づけた。なんだか蜂蜜があるだけでルークの香りが何倍にも感じられる。
食事と蜂蜜はよく合っていてとてもおいしかったのだが、食事を食べ終わる頃には私はルークでいっぱいになり、なんだかテンションが高くなっていた。
「アリス?」
媚薬でもないのに、私は体が火照っていた。頭の中がルークでいっぱいになっていて、ルークはそれを読み取り、私を横抱きにして湯あみに連れていった。
「ルーク……?」
「私をおねだりしてもいいと言ったでしょ?」
ウインクしながら言うルークの破壊力は抜群で倒れそうな気分になる。なんで無駄にかっこよすぎるのだろう。私はクラクラしながら湯あみをし、ドキドキしながらルークにベッドに連れられていった。
「アリス、私をたくさん感じて……」
ルークと同じ香りの蜂蜜は思った以上に私に作用し、いつも以上にルークでいっぱいになった。感じすぎるほど感じて、最後は気絶するように眠った。
翌朝。
「この蜂蜜は販売中止にしてもらってください」
ルークに言うとクスクス笑いながら
「これは販売用ではないですよ。うちのバラ園を貸して作ってもらっただけですし、私の名がついたバラは本来私の許可がないと使えないので同じものは作れないです。アリス専用の蜂蜜なので安心してください」
「私専用って……」
顔が一気に赤くなる。
「私の香水もですが、アリスだけが反応する香りですよ。私の香りを誰よりも知ってるアリスだからこそ、この蜂蜜の香りに反応するんだと思います」
そういわれるととっても恥ずかしい。
「なんだか猫にマタタビみたい」
「猫みたいに甘えてください」
ルークに優しく微笑まれると私は更に顔が赤くなる。
「また私の蜂蜜、食べてくださいね」
「しばらくは……イイデス……」
ルークはクスクス笑っていた。
* * *
後日。
「アリス様、バラの蜂蜜を入れた紅茶、とてもおいしいですね」
「すごくいい香りですよね」
みんな普通に頂いてるのに、ほんとになんで私だけこの蜂蜜に反応しちゃうのかしら……。
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とてもうれしく思ってます。
番外編ちまちま更新しますのでまたよろしくお願いします。
『この婚約なかったことにしてくれませんか? ~なぜか王子に溺愛されてます~』を更新してます。
そちらの方もぜひ見てください。




