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私とルークは同じ部屋で今日は別々に湯あみした。体を毎日拭いていたとはいえ、久しぶりの湯あみは一人で入りたかった。こんな状態を見せたくない。ルークは渋っていたけれど……。
このお屋敷にはいろいろな服が置いてあり私はシンプルなワンピースを選んで着た。さらっとした生地で着心地が気持ち良かった。
「お待たせしました、ルーク」
「アリス、髪が乾いてないですよ。こちらへ来て下さい」
ルークに椅子に座らされ魔法で乾かしてもらう。ルークは器用に私の髪を結っていった。
「アリス、こんなことに巻き込んでしまいすみませんでした。また危険な目にあわせて……」
「カインがいてくれたから大丈夫でしたよ。カインを私につけてくれてありがとうございました……」
「それは…少し複雑な気分です」
「でも……毎日ルークが恋しくて恋しくて……どうにかなりそうで……。
ルークにいただいたルークのところに飛べる指輪も取られてしまって帰れなかったし、毎日帰りたいと思ってました」
「指輪はやはり取られてしまってましたか。相手の魔術師に能力が高いのがいたので鑑定でもしたのでしょう」
「あ、だから、魔力を抑制する魔石のネックレスは取られていないのですね」
「そうかもしれませんね。そんなことより、恋しくて帰りたかったって本当ですか?」
ルークが少し不安そうにしていた。
「私が帰るところはルークの側ですから……」
鏡で見たルークは泣きそうになりながら後ろから私を抱き締めてくれた。
「お帰りなさい、アリス」
「ただいま、ルーク」
「愛してます、アリス」
そういうとルークは私を横抱きにしベッドに連れていった。
「恋しくてどうにかなりそうだったのは私もです……」
ルークとの久しぶりのキスはとても甘かった。
* * *
昨夜はノックを無視したが、今朝は無視せずにルークが対応した。
「アリス、朝食ですよ。食べましょう」
ルークによる甘々生活が始まったようで、朝食は膝の上で一口ずつ口に入れられた。
久しぶりのこのスタイルにどうにも照れてしまってむず痒かったが、ルークはいつも通りニコニコしていた。
「アリス、今日は体を休めませんか?」
「?」
「湖がきれいなのでピクニックがてら出掛けても良かったのですが、こちらへはかなり無理をしてみなを連れてきたので、今日ぐらいは護衛も休みにしてあげたいと思いまして」
「そういうことでしたか」
OKの返事をするとルークはライトに伝え、食事のみ用意を頼んでいた。
「さて、では休む前にアリスが足りてないので補充してもいいですか?」
「……?よく分かりませんがいいですよ?」
するとするするとワンピースを脱がされた。
「なっ!!」
「昨日一緒に湯あみできませんでしたからね」
そういうとあっという間に横抱きにしてお風呂場に連れられた。
昨日はやっぱり納得はしていなかったのか……。
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