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5


食事も終わり、部屋から外を見ると大きな庭園があり、この世界にきて、はじめて外を見たことに気がついた。


ゆっくりするように言われていたので、ソファーに座りうとうとしていると、扉をノックする音がなった。

マリンによるとルークが来たらしい。


「アリス! おはようございます。体調はどうですか?」


なんとなく、ルークが焦っているようにみえる。レイは部屋の外に控えているようだ。

ルークはマリンを部屋から下がらせ、私の隣に座った。


「アレクから報告がありました。アリス、全属性だとか…」


「はい……」


「すみませんが、アリスを鑑定してもいいですか?」


「……はい……?」


ルークの様子からなんとなく心配が残るが、ルークは「鑑定」と言って私にスキルをかけた。


一瞬、ほんの一瞬絶句したような顔をしたが、すぐに立て直した。


「アリス、なにがあっても私があなたを守ります。些細なことでも、私に相談してくださいね」


昨日からニコニコ笑ってる印象しかないルークが真剣な顔をしていることに気づいて、私の顔は熱をもった。


「これをつけていて下さい。これはこの世界でアリスにとって必要なものです。魔力の暴走を防ぎます。これをつけている限り暴走はしません」


といって赤い色の石がついたネックレスを首に下げてくれた。赤い石はルビーかな?

アクセサリーをもらうのは初めてでドキドキする。顔は赤くなりっぱなしだ。


「すみませんが、まだ仕事が残っています。また夕食時にお話しましょう」


ルークはすこし残念そうに私の頭をなでてから部屋を出た。


ルークと入れ違いにノックと共にマリンが来てくれた。せっかく来てくれたのだが、なんだか体が熱くなってきたような気がする。


「マリン、なんだか体がだるい気がするので、横になりたいです」


そう伝えると用意をしてくれた。寝不足だったのかなあ。ふわふわのベッドにしばらくうとうとしていたが、いつの間にか瞼が落ちていた。





 ◇




なんだか遠くで声が聞こえるが、瞼が開かない。頭痛がひどい。


「アレク、どうだ?」


「ルーク様、今朝落ち着いていた魔力がまた乱れています。発熱はそのせいかと思われます」


「原因は分かるか?」


「魔力の安定までに何度か乱れるものではありますが、これほどまで乱れる原因は分かりません」


「私がみてみよう。少しは探れるかもしれない」



「うーん……。鑑定してみたが今朝みたときよりも魔力が急増してる。生命力は逆に減っているな。この辺りに原因がありそうだが…」


「魔力の乱れにはヒールも効きませんし…」


と聞こえてすぐに、唇になにかがあたった。頭痛が少し引いた気がしたが、そこで意識が途切れた。





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