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次の日、痩せてしまった体型ではどうしても合わなくなった夜会用のドレスを少し詰めることにした。主に胸の部分。

仕立てやさんにかなり心配されてしまったが、なんとかなりそうでよかった。


「ウェディングドレスの方はまだ日がありますので、様子を見てからにします。がんばって体力付けてくださいね」


ニッコリ笑顔で言われたが、なんだか仕立てやさんの圧がすごい。

なるべくがんばることにしよう。



お昼ご飯は部屋から出ることをまだ許されてないのもあり、そのまま部屋で食べている。

熱を出してからルークの甘やかしがさらに進んでいる気がするが、おそらく、前世での私の死を意識してしまったからだろう。

私が記憶を思い出してから、ルークは以前よりも私のそばにいるようになった。




コンッコンッ


「アリス、お昼にしましょう」


言葉をかけながらルークが入ってきた。

ノックの意味とは。


「ルーク様、早くアリス様にお会いしたいのは分かりますが、ノックのあとは返事をお待ち下さい!」


マリンも負けてない。

私は思わずクスクス笑ってしまう。

ルークは少ししまったという顔をしたが、すぐに笑顔になった。


「アリス様、食事をお持ちしますのでお待ちくださいね」


食事を待っている間、ルークにソファーでキスをあちこちにされ、ぎゅっと抱きしめられて数分がたった。ルークからの良い匂いに癒され眠くなる。



「アリス、夜会を欠席しませんか?今の状態のアリスを外に出したくない」


「ルーク様、私ダンスを頑張りますって言いましたよね。ルーク様と踊るのがとても楽しみなんですよ。大丈夫です」


「んー…。なにがあっても私から離れないでくださいよ」


と、言いながらルークは口付けをしてくれた。



食事が用意されると、完全に鳥のひな状態で口を開けるだけになる。


「おいしいですか?」


「次はなに食べますか?」


「お口あーん」


が、食事中の主な言葉だったのが、最近はたまに


「私にも食べさせてください」


が加わり、非常にドキドキするようになった。イケメンの破壊力…。


この国の標準はこれだと言い張るルーク。郷に入っては郷に従えでできるだけがんばってはいるけれど、お手柔らかにしてほしい。


「アリス、何を考えているのですか?」


しまった。


「いえ、特には」


「それでは私のことを考えてもらえるようにしますね」


そういうとルークはブドウを口にくわえ、そのまま私に口移しをしてきた。小さなブドウだったので驚いた私はそのまま飲み込んでしまった。


「おいしいですか?」


「は…い…」


「それはよかったです」


イケメンの破壊力半端ない。



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