22
本日2本目です
朝、目が覚めるとルークの腕の中にいた。
「おはようございます。私のお姫様」
「ふふ、おはようございます」
「昨日はずいぶんお疲れのようでしたね」
言いながらキスをされた。いつの間にか二人の寝室に運んでもらっていたようだ。
「あー…ルーク様だあ」
うれしくなってぎゅっと抱きつくと抱き返された。
抱きついているとだんだん瞼が重くなり、また眠ってしまった。
「俺のお姫様は昨日は疲れすぎたみたいだね」
ルークはキスをして、アリスを抱いたまま目を閉じた。
1時間ほどして目が覚めると、珍しくルークが眠っていた。昨日も忙しい中ダンスをしにきてくれたし、夜は遅くまで仕事をしている。私よりも疲れてるはずなのに、いつも私よりも早く起きている。初めて見る寝顔にそっと髪に手を当てると、見た目通りのさらさらっとした感触がした。寝ていてもイケメンが崩れないし、いつも良い匂いがするルーク。いったい何の香水をつけているのかな?
と思わず頬をツンツンしたら、さすがに起こしてしまった。
「もう、アリスくすぐったいです」
ルークがクスクス笑ってる。
そんなルークにキュンキュンしてると、抱き締められてキスをされた。
「ルーク様はなんの香水をつけてるのですか?いつも良い匂いがします」
「あぁ、これは特別な薔薇の花から抽出したエキスから作ったものですよ。アリスも同じ匂いをつけましょうか?」
言いながら香水のビンを持ってきてくれた。青い硝子ビンには切り子のような細工が入っていて綺麗なビンだった。
ルークが私の首にシュッと振りかけるとルークの匂いに包まれた感じがして恥ずかしいような嬉しいようなドキドキするような……
「なんだか、とっても幸せな気分です」
「アリスからもいつも良い匂いがしてますよ。とても甘ーい匂いで、いつまでもかいでいたい匂いです。今日は私の香水の匂いですが、私は普段のアリスの香りが好きです」
「甘い……?お…お菓子の匂いでしょうか?」
「うーん、ちょっと違います。アリスだけの香りですよ」
クスクス笑いながら答えてくれた。恥ずかしくなりながらもルークの匂いに幸せな気分を噛み締めた。
二人で朝食をいつも通りに取り、ルークは執務室に行った。
ルークと入れ替わりにカインがやってきて、今日の予定はこの国の貴族をできるだけ多く覚えることだと言われた。次の夜会はルークから離れることがないので大丈夫ではあるが、何かのために名前、顔写真などできるだけ覚えてしまいましょうと。
いったいどれくらいあるのだろうか。
暗記は苦手だから覚えられるかどうか…。
この国は四大公爵家を筆頭にたくさんの貴族と多くの平民からなっている。
公爵家から順に覚えていこうとするが、なかなか覚えられない。西洋っぽい顔はみんな同じ顔にみえる。が、レイのオーキッド家だけはすぐに覚えられた。
しばらく集中して公爵家を覚えた頃休憩になった。
「休憩後は侯爵家に入ります」
と見せられた資料にげんなりする。
公爵家よりもずいぶんと多い。
おやつのスコーンにたっぷりとジャムを塗って食べることにした。
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