表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

12/66

マフィアからのプレゼント 5

前話の最後の部分を加筆修正してあります。気を付けてください。


 ここアトロシャスの朝は、気候のせいか総じて過ごしやすい気温となっている。

 陽の光がない夜には肌寒く感じることがあっても、日の出とともに空気が温められるため、露店商などの開店準備をしている商人にも、半袖であったり長袖の袖をまくっていたりしている姿がちらほらと見受けられる。

 晴れの日にはポカポカとした陽気に包まれ、近くに店を開いている店主どうしで世間話に興じていたり、主婦どうしの賑やかな声が聞こえたりと活気が感じられる光景がよく見受けられるのだ。



 場所はそんな明るい表通りから一本裏に入った細い小道。建物が立ち並んでいるために陽の光がほとんど当たらす、日中であっても陰湿な空気が漂っている場所だ。ここにいるのはこういった場所を好き好んで居座る変わり者か、犯罪者社会からもドロップアウトしたならず者くらいしかいない。誰しもこんな場所に長居したくないため、本当に急いでいる時だけに使うショートカット用の裏道となっている。朝などは、人影などほとんど見受けられない。



「ハァッ、ハァッ、ハァッ……!」



 しかし今日にはいつにも珍しく、その道を全力で走っている人影があった。

 男性で、年の頃は40代だろうか。白人特有の肌に、少しクセの入った金髪。顎には豊かなラウンド髭を携え、年齢の割には鍛えているのか、服越しにもわかるガッチリとした体形だった。

しかしその顔には、ただ走っているにしては多すぎる汗が張り付いていた。表情も決して優れているとは言えず、むしろ何か焦っているようにも感じられた。

 ドタドタと慌ただしい音を立てるのは、その手に大型のトランクを持っているからか。アンティーク調の落ち着いた色合いのトランクが何度も脚にぶつかっているも、その男は気にする暇もないのか、ただただ一心不乱に走っていた。

 走るほどに上がる体温のせいか朝の陽気すら暑苦しく感じるも、男はひたすらに陰鬱とした裏道を駆け抜け、T字路を右に曲がると、カッ、と眩い陽光が男を出迎えた。

 男が出た先にあるのは街の中央をぶった切る大通りだ。朝から出勤する者で忙しいのか、この早い時間帯であっても交通量は多かった。今尚男の目の前では、何台もの自動車が頻繁に行き来していた。



 どうするべきか、と男は辺りをキョロキョロと見まわす。いきなり路地裏から飛び出してキョロキョロしだす男に怪訝そうな目を向ける通行人が何人かいたが、すぐに興味が消えそのまま歩き去っていった。

男はその様子から察する通り、実際に何かから逃げていた。そして、この街にはもういられないだろうということも悟っていた。

 事の発端は今朝早くに自分あてにかかってきた一本の電話だ。決して自分とは親しくもない間柄である相手が、しかも穏やかでない口調で招集の勧告をしてきた時には、自分の置かれている状況を否応なく察せられた。まんまと招集に応じれば、迎えるのは苦痛に苛まれながらの死だけだ。そんな未来を、男は易々と受け入れるつもりはなかった。

 故に、一刻も早くここから立ち去り、追手から逃げおおせなければならなかった。そのことを思い出し、寒くもないのにぶるりと身体が震え、嫌な汗が背中を伝った。

 道の真ん中で立ち尽くしていると、一台のタクシーが速度を落とし男の目の前に止まった。



「ヘイ、お客さん。お急ぎなら乗るかい?」



 車窓から肘を出し、タクシー運転手の制服と帽子、それとサングラスをかけた年若い運転手がニカッと笑って男に話しかけた。おそらく、慌てた様子の男を目敏く発見して近寄ってきたのだろう。年齢の割に商魂たくましいやつだ、と男は思った。

 しかし男にとって、これはまさに渡りに船だった。ホッと息を吐いて、その提案を快諾する。今は何より足が欲しかった。この運転手には多少なりとも料金を弾んでやってもいいか、と頭の片隅で思考する。

 荷物も含めて完全に乗車し終えると、バタン、と扉が閉まり、車が発進した。



「空港まで出してくれ」

「んー、目的地へはここからなら40ドルくらいになるから、用意しといてくれ。払えないって言うなら、払える場所まで乗せてってやる」

「ほう? 珍しいな。てっきり払えないなら降りろ、とか言うかと思ってたぜ」



 話しかける男の声は、心なしか弾んでいるようにも感じられた。それもそうだろう、まだ逃げ切れてはいないとは言え、こうして幸運が巡ってきたのだから。この幸運であれば、逃げ切れるのも大丈夫だろうと根拠もない自信が、男を上機嫌にしていた。



「それにしてもお前、随分と若いな? この仕事始めて間もないのか?」

「そうさねぇ、始めたのが今年からの新人だよ。でも、運転に関しては太鼓判を押されてるんで、大船に乗ったつもりでいてくれ」

「おおっ! そうか! なら、俺はどっしりと構えさせてもらおうか」



 運転手が左手でサムズアップすれば、男が気分を良くしたのか、やや大きな声で返した。

 緊張の糸が緩んだせいか、それとも元々の性格のせいか、男が饒舌に話し出す。運転手である青年の口調が砕けたものであることも要因の一つかもしれないが、急ぐ気持ちは変わらないが、焦っていた時に比べて感情は幾分か落ち着いていた。



 だが、そのせいで男は見落としていた。その運転手の制服が、玉樹會系列の会社のものであるということに。運転手の口元が、薄っすらと弧を描いているということに。



「そう言えばお客さん。今朝方、この先でちょいと事故があったらしいんだよ」



 街の中央、一番大きな交差点に差し掛かるところで運転手が男に話しかける。男もその話に、耳を傾けている。



「ほぅ、なら今は道が混んでいるのか?」

「ああ。お客さんは急いでいるようだからそこを避けてくが、いいか?」

「こっちとしてはありがたい。それで頼む」



 はいよ、と運転手が返事をして車体が()へ向く。

 現在地をぼんやりと頭の中に思い描いたその瞬間、男の中に不安がぶり返した。

 この方角には、追手の本拠地がある。タクシーに乗っているため走っている時に比べて見つかる可能性は少ないが、それでもさっきまでの道を通っているよりも見つかる可能性は跳ね上がる。乾きだしていた服に、再び嫌な汗がこびり付いた。



「お、おい……この道で、本当に大丈夫なのか?」

「心配するなって。目的地にはちゃんと最短で連れてってやるから」



 饒舌だった話し方は鳴りを潜め、心象を表したかのように不安げに運転手に話しかける。その顔は血の気が引いたかのように青くなっていた。心なしか、ソワソワと落ち着きがないように動いている。

運転手が変わらない声色で話しかけるも、効果はないようだ。

 意気揚々としていた空気はしん、と静まり返った重苦しい沈黙にがらりと様相を変え、両者とも何も発することなく時間だけが過ぎ去っていく。それが、男の不安をより掻き立てた。



 そして、男が一番目にしたくなかった……玉樹會支部が目視できる位置に来ると、車が減速を始めた。男の肩がビクッと跳ね、その顔色が焦燥に満ちたものに変化していく。青から、さらに血の気が抜けた色に変化していく。



「お、おい! なんで減速してるんだよ! 目的地は空港だろう?!」



 不安に耐えかねた男が、声が裏返るのも躊躇わずに運転手に向かって食ったように叫んだ。体裁など構わず、根底から湧き上がる不安に駆られるように、必死になって運転手に当たっていた。



「何言ってるんだよ、お客さん。オレは言ったぜ? 目的地(・・・)にはちゃんと最短で連れてってやる、て」

「だ、だからそれが──」

「……オレがいつ、空港へ(・・・)届けてやるって言った?」

「あ?………ッ?!」



 頭の中の記憶をまさぐり、これまでの運転手との会話を思い出す。言われて、思い出した。この運転手はただの一度も空港へ送り届けると言っていない。それどころか、運転手は男の言ったことを了承した旨すら言っていなかったではないか。そして今思えば、このタクシーの会社は玉樹會の系列ではなかったか。

 土壇場の、死の淵に立たされる直前になって、おとこはようやく気付いた。この運転手が自分の味方ではなかったということに、幸運を運んでくるどころか魂を冥土へ売り渡す悪魔であったということに。驚愕に、目が見開いた。

 そのことに気付いた時、男は既に自分の拳銃に手をかけていた。顔は焦燥から憤怒に塗替えられ、その怒気を隠すことなく運転手に向けていた。手元の引き金を引くことに、躊躇いはなかった。



「この、クソガキがッ!!」



バァンッ!



 一発の銃声が狭い車内に響き渡り、火薬のニオイがぶわりと溢れ出る。

 銃口からは薄っすらと煙が立ち昇り、それが弾丸を吐き出したということをありありと示していた。

 

 発砲したのが──マックスが構えた銃であるということを



「グゥッ……ちくしょうが……!」

「お客さん。車内でそんな物騒な事をしちゃぁいけねぇよ」



 左手で拳銃を握り、右肩の上にグリップを乗せた状態で、運転手は余裕を感じられる口調で話しかける。後ろを振り返った素振りは一度たりとも見せていない。それはつまり、運転手はルームミラーだけで男の持つ拳銃の位置を確認し、直視することなく制圧したということだ。それでけで、運転席が只者ではないことを男は察した。

 男は手元の拳銃を弾き飛ばされ、完全な無防備な状態。そんな状態で、今尚銃口を向けている運転手に襲い掛かる訳にもいかなかった。

悔し気に、男の口元が歪む。



「そんな顔すんなよ。自業自得だろ。なぁ……コンラート・アーベル。いや、コンラッド(・・・・・)・アーベル」

「なぁっ?!」



 いきなり、自分の名前を言い当てられて男──コンラッドは素っ頓狂な声を上げた。

 そう、何を隠そうこの男、マックスの自宅へ届けられる荷物を見届け、配置させるという依頼をすっぽぬかした不動産の従業員であった。



 しかし、名乗っていた名前を言い当てられただけなら別にそこまで驚くことでもない。何せここまで用意周到に自分を嵌めた相手だ、玉樹會と繋がっているのも明白だ。

 だが、自分の名前の本当の(・・・)読み方まで知られているというのが、何よりもコンラッドの心に揺さぶりをかけた。



 コンラッドは血筋で言えば、正当なドイツ人の血を引いている。両親ともにドイツ人で、その祖父母の代もドイツ人だ。しかし、彼は生まれる以前に両親の都合によりアメリカへ移住したのだ。彼の両親曰く、名前は元々『コンラート』と決めていたらしいのだが、移住先のアメリカで浮かないように綴りを変えず、読み方だけ英語圏のものに変えた、とのことだ。無論、国籍もアメリカのものを取得している。



 だが、ここではとある事情(・・・・・)からドイツから移住してきたドイツ人ということにしている。その関係で名前も『コンラート』というドイツ語読みに直していた。街の住人に対しても、そちらの読み方で通していた。



 だがそれは、決して部外者に話してはいない事実だ。ここに来てから20年以上経つが、それでもその秘密は守り通してきた。少なくとも自分の部下以外には───



「ッ?! テメェ……まさかっ?!」

「ご名答。その推察であってると思うぜ?」



 そう言ってサングラスを上げた運転手──マックスはおどけたように答えた。

 それと同時に、車が完全に停止する。停車した場所は言わずもがな、玉樹會支部ビルの目の前だ。そこには幾人もの黒服に身を包んだ男たちが待ち構えており、目の前で停車した車を取り囲むように動き出す。無駄のない洗練された動きで後部座席に乗っていたコンラッドを引き摺りだし、抵抗させる間もなく拘束する。

 その手際の良さに、コンラッドは数瞬呆然としてしまった。そして気づいて暴れ出そうとした時にはもう遅い。拘束具はしっかりと嵌っており、鍵がなければ外すことはできない。それがわかってなお暴れているのは思考を放棄して本能で動いている故か。だが、それすらも数の暴力で鎮圧される。



「おうおう、朝から物々しいな」



 声が聞こえたかと思うと、囲んでいた集団の一角からまるで水が割れるかのようにスゥー、と集団が掃け、声を発した男の通り道を作っていく。そこから悠々と歩いてやってきたのは、タバコを咥え、瞳を黒いサングラスで覆った黒づくめの男。

 玉樹會幹部 劉 伊健 だ。



「お前……誰がここにコイツを連れてこいって言ったんだよ」

「しょうがねぇだろ? こっちも回せる部下がいなかったんだ」

「……まぁ、いいか。こっちの襲撃者から聞き出せたのは昨日話したことぐらいだ。あとはそっちで聞き出してくれ」

「ああ、それはこっちの領分だ。勿論引き受けるさ。ああ、それと弁償やら報酬云々の話は追々ってことでいいか?」

「拍付けに敵の首級やるよ、とか言ったら戦争な?」

「なんだ、そういう趣味だったのか。なんならホルマリン漬けにして後で──」

「オレにそんな猟奇的な趣味はねぇぞ……?」



 車窓を全開にし、両肘を引っ掛けて身を乗り出した体勢でマックスが劉のつぶやきに言葉を返した。そこから繰り広げられるのは親し気な言葉の応酬。軽口のやり取りに見えるが、対峙しているのはつい数日前に互いの命を狙いあった間柄。発せられる言葉の節々に相手を刺激しかねないものが混ざっているため周りは戦々恐々だ。

 それでも戦闘に陥らないのは両者が互いのメリットとデメリットを勘定できているからか。



「まぁ、いいか。今度、羽振りの良い依頼を斡旋してくれよ」

「おう、それならいい仕事は山ほどあるぜ? 特に、街に巣食ってる『フォラータ・アルマ』や『S・R・H』どもを殲滅してくれれば数百万ドルくらいは支払いを確定してやれるぞ?」

「ざっけんな。それだとオレが街で恨み買うじゃねぇか。俺はここで平和に暮らしたいんだよ。余計な火種を作らせようとするな」

「おお、相変わらずの平和主義者だな」

「うっせぇ」



 本当に面倒くさい、と思っているような溜息を吐きつつマックスは車のエンジンをかける。ブロロロロ、とエンジンがかかった音が聞こえると、マックスは左手で劉に挨拶をして車を発進させた。その車影は、すぐに道路を走る他の自動車に紛れて見えなくなった。

 それを確認し終えたところで、劉の視線がコンラッドへ向けられる。そこに先ほどまでの飄々とした態度はなく、組織のトップを張るにふさわしい毅然とした風格を纏った劉の姿があった。



「まったく、お前さんも随分なことをやってくれたじゃあないか」

「っ……」



 胸ぐらをつかまれ、ググっと劉の顔が近づいてきた。サングラス越しに薄っすらと見える瞳は、とても無機質なものだった。ピクッ、とコンラッドの肩が震える。



「……20年前にあの家に来た資産家が、お前の本来の(・・・)上司であり、お前はそいつを不意打ちで殺害し、その資産を全て強奪。そいつの死を不審死に見せかけ、さも亡霊の仕業であるかのようにまことしやかに都合のいい噂を吹聴。以降、強奪した巨額の金にものを言わせて手下や協力者を取り付け、この街で情報収集をし、それをお前のトコの本部(・・・・・・・・)へ流す」

「っ?!………………」

「そして立ち上げた不動産会社のトップをその手が得意な商才のある部下に任せ、自分は従業員という肩書きで客を選りすぐり、あの家を紹介させ購入させる。そして引っ越し業者や運送会社に潜り込んでいる部下に今回のように部下に化け物の恰好をさせて家主を襲撃させ、恐怖心を植え付けた上で家主を殺害。死んだところで、亡霊騒ぎのおかげで誰もが不審死を深く詮索せず、気味悪がってろくな調査もしない。それをいいことに、調度品やら何やら金目になるものを好きなだけ持ち去って売り払い、私腹を肥やす」

「っ………………」

「ああ、それがいい女だった場合は恐怖で動けなくなった所を拘束して誘拐。好きなだけ弄んだところで殺してひっそりと処理をする、ってこともあったんだったな」

「………………」

「お前のところに名を貸したのはこちらの失態だ。上手く情報を抜かれていたのだから、みかじめ料以上の損失を被っていたわけだ。……だがまぁ、今回は相手が悪かったな。今回あの家を紹介したのはお前じゃなく俺で、そして紹介した相手は玉樹會(ウチ)と単騎でやりあえる正真正銘の化け物だ。いくらお前の手下の武装を強化したって、別口で殺し屋を雇ったところで、手に負える相手じゃなかった。結果は変わらなかったんだよ」



 反論する余地すらなかったのか、コンラッドはパクパクと口を動かすのみ。さぁぁ、と顔から血の気が失せ、絶望が顔全体を覆う。根拠がない、と言いたいところだが、先ほどまでマックスがいたことから、送り込んだ手下は全滅し、情報も好きなだけ抜かれたのだろうと窺える。逃げ場など、ここにはなかった。ここに来て23年、今まで積み上げてきたものが、たった一夜の敗北で全てが崩れ去ってしまったのだ。絶望するなというのが無理な話というものだ。

 その顔色を見て満足したのか、劉はニヤリと口角を吊り上げると取り押さえていた部下たちに命令する。



「よし、連れていけ」

「はっ」



 短くも誠意の込められた返事を返し、淀みない動きで部下たちはコンラッドを連行する。

 これから連れていくのは地下にある尋問部屋。人権など紙屑に等しく、まるで物を扱うかのように、尋問と言う名の悲惨な拷問を行う場所だ。欲しい情報を吐いたところで、そのまま用済みとして処分されることがわかりきっている。もう、彼が日の目を見ることはないだろう。



 そんな彼の後ろ姿を劉は一瞥をくれてやることもなく、咥えていた煙草を指で挟み、ふぅぅ、と煙を吐き出していた。その顔に、罪悪感など微塵も感じられなかった。



「道理でこっちのタイミングが悪い時に、例の紛争地帯にあいつらが介入してきたか理解できたよ」

「兄貴、やっぱりこっちの情報が漏れていたんですかね?」

「ああ、だろうな。玉樹會(ウチ)、もしくはそれと親しい所にいたあいつの手下か協力者が情報を流したんだろうさ。まぁ、アイツから吐かせ終えたらさっさと粛清するに限る。アメリカンマフィア『ギャレット・ファミリー』にこれ以上好き勝手させるつもりはない」

「こちらも、準備はしておきます」

「ああ。以前から北アメリカ大陸(むこう)への進出は難航していたからな。これを機に仕掛ける糸口が掴めれば儲けものだ。……お前らも、これから忙しくなるぞ?」

「……言ってはなんですが兄貴、俺らよりも兄貴の方が忙しくなるんじゃないですか? 主に書類仕事とか」

「……お前、それを言うなよなぁ」



 朝日の昇るビルの下に、ドッと笑い声があがった。




これで、とりあえず『マフィアからのプレゼント』の話は終わりです

次の話も構想は固まっているので、なるべく早く更新できるよう頑張ります

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ