後編
ノリにのって作れたので投稿。
戦闘シーンですけど、もう少し頑張れば良かったと思ったり、思わなかったり……。
クエストを受けにセナと俺は依頼主に聞いていた。
前のは始まっている所を強制的に入っただけだから、確認の為に色々話をしていた。
受けて開始と同時に、専用のエリアに飛ばされる仕組みで、他プレイヤーとの乱闘を防ぐ様に作られているようだ。
逆に言ってしまえば、前助けたように他プレイヤーの援助を得られないという事になる。
「だから呼んだのね」
「当たり前だろ? 見ず知らずの奴に背中を預けられるか」
セナにそういう事かと見ると、悪びれた顔もせず、俺に笑いかけながら言い切った。
分かったよ、やればいいんだろ? まぁ邪魔が入らないのはいい事だし。
何度したか分からない溜息を付いていると、セナがこっちに手を差し出してくる。
「行くぞ」
「しょうがない、行きましょうか」
セナの手を握ってやると、俺の手より大きく感じた。前は同じ位だったのにな、いやいや……何を考えているんだ俺は。
何故か変に照れくさくなっていると、PT誘ってきた上でセナは俺に気づいていないのか「開始するぞ」と言った。
気づかれなくてよかった……と共に目を閉じる。
手の感触はそのままに、浮遊した感覚が俺を襲う。
着いたのか、突如として聞こえてくるのは木が燃える音、人の悲鳴が聞こえてきていた。
目を開けると、そこには緑色で人の一回り大きい物体が襲っていた。
「こりゃ、オーガか? にしては不細工だよな」
「図書館で見たけど、スライムとか呼んでたやつも名前違うらしい」
「マジかよ……まぁ同じ名前ってのもマズいか」
さて行きますか、と声をかけるセナは腕に弓を構えた。
木でできた弓と言った所か、まぁ派手なのは最初じゃ手に入らないと思うが。
俺は装備欄から、薙刀を先に装着する。長い木の棒の先に刃が付いた物。
「薙刀とか、俺じゃ扱える気がしないな」
「そうね、まぁ使い方は適当だからね」
薙刀の柄の部分を地面に突き刺して「爆弾化」とスキルの言葉を使う。
そして、槍を肩の位置に持っていき、刃を目の前の気味悪い魔物に向かって……投げる!
魔物がこちらの攻撃に気づいて避ける瞬間に「爆発」と唱えて爆発させる。
「派手だな、爆風がこっちまで飛んできたぞ」
セナは袖で爆風から目を反らしているが、俺は爆風の影響を受けない。
オーガはこちらに気づいて、斧を持ったまま突っ込んでくる。
セナに「早くしないと、置いてくよ」と言って、装着した大剣を爆弾化させ、次に剣を装備する。
「お、おい……後衛なんだからサポートくらいさせろ」
「背中を任せられるんでしょ?」
セナを見て意地悪く言いい、目の前に振り返る。
さっきの至近距離で爆発させた、緑の怪物が怒った様子で手に持った斧を振り下ろしてくる。
俺の頭に振り落とす斧を、右へ避けながら右手の剣を横に斬りつける、オーガが俺に視線を移す瞬間に脳天に矢が突き刺さる。
「お前は前だけ見てろ、後はなんとかしてやる」
セナの言葉に、ふっ俺は笑って走り始める。
周りのオーガは先程の爆発の音で、俺らがいることに気づいている、俺が走っている間に複数体で囲んでくる。
危なっ! 間一髪だった……まぁいい4体、5体はいるな。この辺りでいいだろう、さぁ暴れるぞ!
「はぁ……ふぅ……」
短い息継ぎの後、巨体の腕を振るってくる1体を避け、斧を横薙ぎにしてくる1体を大剣で受け止め……「爆発」その煙と爆風で獰猛な魔物の視界を塞いぐ。
次は斧を使って、重いが勢いのまま、斬る!
そして、大振りな斧を装着して、剣と共に踊るように自分の近くにいる3体に回転して攻撃を加える。
「むちゃしやがる! バレットスナイプ……レイン!」
上からセナの声が聞こえてくるので、俺はその場から走り去る。
後ろから、地面を穿つ程の叩きつける音が鳴る。
あいつ、宙浮いてるし! なんだその技、俺も欲しいわ……と危ねぇ。
「そんな技あったの?」
「馬鹿言うな、ジャンプ力で飛んでるだけだ!」
横目で宙返りしながら民家の屋根を飛び跳ねるセナに話しかけていると、殴りかかられ危機一髪避ける。
あぁ~それにしても斧重い! こんなに重いとは思わなかった、片手剣がいいな。
左手に持った斧を引きずり気味に、しているとオーガが斬りかかってくる。
「はぁあ!」
軽々と振り下ろされる斧を左へ避け、勢いそのままに体を思い切り右へ逸しながら斧を、毒々しい色の腹へ思いっきり斬りつける。
後ろから迫ってくる、1体を剣を投げる。そして、斧を持ったまま「爆弾化、そしてくたばれ。爆発」比較的小さな爆発から抜け出す。
こんな使い方があるんだな、2本一気にやるのも……いや金がいくらあっても足りなそうだ。
「もはや、侵略を防ぐというより、侵略してる側だな」
「それは入る前から思っていた」
雑談するくらいには余裕が出来、セナは個別に狙って倒しているようだった。
今回の敵は少人数だったようで、テロリストと間違えられそうな1方的な戦いは幕を閉じた。
セナは満足そうだ。
後は報酬を貰い、レシピが何かを聞き出さないとな、恐らく最初に感じた嫌な予感はそれだ。
それよりも貰えるのは共通か、報酬の見とけばよかった。
「どうした、あぁレシピか」
「そう、こんなのやらせてロクじゃない物だったら殴らせて」
依頼主のNPCは「ありがとうございました。住宅の被害は大きかったですが、死人が少数ですみました」と言いつつ、お辞儀して報酬を渡してきた。
セナは答えずにアイテム欄を見て頷いていたので、俺も同じ様に見る。
これは、マフラーと書いてあるのか……一応裁縫のレシピだが、そんな物が欲しかったのか。
「マフラーがどうしたの?」
「俺が欲しいのは、この後に出る派生クエストだけど、まぁこれも1つとして有りだと思ってる」
後はお使いクエストだし待っててくれと言って、セナは逃げるように走っていった。
なんなんだ……まぁロクな事じゃなさそうだし、その時は全力で阻止させてもらう。
胸に手を当てて、これからどうしようと考える。
「もうこっちは夜、か」
入ってきた時は、昼頃を思わせる明るさだったが、今は星がきらめく空に変わっていた。
綺麗だが、なんだかスッキリしないな。
楽しかった、それは分かった。だけど、この気持ちはなんだろうな。
「寂しい、か……1人を好んでいた俺がか」
これ以上居てもしょうがないな、終わるか……と思った、が。
落ちても何をすればいいのか分からない。
もう少しここらをぶらぶらと歩いていようか。
次は7月23日までに!




