32話 自分が興味無いもの程みんな気にしてる
(最初より大幅変更したので)前回のあらすじ
前の街に戻ったものの、着物を見た2人が着たいといいはじめた。いや、待て俺着る必要無いよな? おい、ちょっと待てなんで?
お騒がせしました。
予定通り最終章です
(本当は終わりが見えないのであらかじめ設定した所までとなります)
特に何かあったわけでもなく、次の日になった。
あえて言えば昨日、セナを置いて色々やっていた結果。
レベルが物凄く上げっていたという事だけだろうか、確か俺が今『Lv6』で、あいつは『Lv15』くらいになっていたくらい。
あいつ曰く、レシピ的な物はクエストか店で買うしか無いんだとか。
邪魔にならなかったし、飯も1人余分に作るくらいだから問題は無かった。
飯は電話で呼べばよかったしな。
2人に夫婦か! と突っ込まれたが、昔よしみなので「別にいいんじゃない?」と答えておいた。
それで、今日は制服の採寸を行う為に出かけてる途中、午前中に済ませてしまおうとのこと。
有給を取った母親が運転する車に、俺は助手席に乗っていた。
まぁ1人である必要は無いため後ろには――
「ハルの制服姿、似合うと思う?」
「制服が浮いちゃうんじゃないかな?」
――ニナと御梅が制服が俺に合うのかを、話しあっていた。
身長は150上程度(設定した手前、適当だったから)のはずだから制服着る分には問題ないとは思う。
ただ……金髪なのと、みんなと違う瞳だから警戒されるだろうな。
そんな事を車に揺られながら考えていると、母親が話かけてくる。
「問題になるだろうから、聞いといたわ。髪や瞳の色についてね」
相変わらず、用意周到である。
「地毛ではあるし、瞳の色についてはしょうがないからって事で説得したわ」
優しく包んでいるがゴリ押し、というやつか。
実際にはうちの高校は、アクセや無理に髪色を染めたりしなければ校則として処罰は無かった気がする。
俺はそういうの詳しくないし、お金はゲームや家賃に消えてる。
「口調変えるの面倒なんだよな」
「孤立してもいいなら構わないけど?」
目立つ事はしたくないな、昔の俺をグーで殴りたいくらいだ。
といっても絶対目立つだろうし、おおよそ近寄りがたい外国人とか思われるんじゃないか?
車の窓ガラスに映る自分を見て、そう思った。
「気にしてなかったが学校はいいとして、周りの人達にはどうやって話しつけたんだ?」
「可愛い妹が1人増えたわ~、て言っておいたわ」
「なるほど」
あっけらかんと言う母親に少し怖い物を感じつつ、妙に納得してしまった。
大方予想はついた、半分くらい俺の存在を無かった事にしたと。
そんなどうでもいい事の様で重要な事を喋っている内に、母親が車を停める。
目的地の場所に着いた様だけど……あぁ、あそこか。ニナとか俺の制服頼む時に来たことあったな。
「さてと、着いたから行くわよ」
「はいはい」
「「は~い」」
ワクワクしている2人を他所にやる気のない俺、母親は特に変わった様子もない。
隣に並ぶと母親は「口調ちゃんとしなさいよ」と小さく言ってくる。
しょうがない、ネトゲと同じ感じで構わないだろ……顔の機微までは上手くできそうに無いけど。
「いらっしゃいま……あら、どうしたの?」
「お久しぶりね、今日頼みたいことがあってきたの」
透明なウィンドウが開かれると同時に定員が挨拶をするが、母親だと分かると少し砕けた口調を出した。
あちらも子供の成長事情を知っている為か、意外だったようだ……多分。
定員さんはこちらを見てくるので「今日はお願いします」とだけ言うと、少し驚いていた。
「留学生ですか? それにしては口調が緩やかですが」
「昔の知人からね、事情があるのよ」
母親がそういうと、定員は「了解しました」と言って俺を採寸するために奥へ案内し始めた。
それにしてもサラッと嘘を吐く所、凄いなと感じる。
定員に付いていきながらも、そんな事を思うのだった。
採寸しながら色々聞かれるが、曖昧に答えておいた。
そして自分の身長などを含めて数値を見て言っておこう。
「こんなに、出る所が出てて締まる所は締まってるの……」
言うよりも先にニナがその数字を見て、ワナワナと殺気を放っていた。
採寸は済んだため、後は依頼してそのまま変えるだけなんだが、ニナにとりあえず後で何か買ってやるか。
ニナに御梅が余計な事を言って、被害にあってるのは自業自得だな。
「次来るなんて事無いと思ったけど、まさか女子の制服の為に行く羽目になるとはな」
「それだけ聞くと変態の発言だよね~」
「もう変態にならないけどな」
今までの俺だったら変態になるんだろうな、まぁ前だったらどうでもいいとかいいそうだ。
何故か助手席にニナが乗ったため、俺は御梅と一緒に雑談を交わす。
前でも色々喋っているが、御梅の声でかき消されるため、特に気にしないようにした。
「そういえばハルって座り方とか綺麗だけど、練習したの?」
「いや、なんかこう……あぐらとか脚を開くのはちょっと絵面が嫌でな」
「確かに、大股とかで歩いてたりしたら違和感しか無い」
容赦なく言うよな、口調だけでも違和感あるのは確かだが、素は多分予想できないところで出る。
ちなみに無理してる訳でもないし、鏡見て酷いのは自分で作ったんだから管理くらいする。
ニナがチラッと後ろを見てきたのは姿見を見たかっただけか?
「た、確かに……ぷふっ」
母親笑うな、それとちゃんと運転しろ、笑って事故ったらシャレにならん。
気にしてなかった事あるんだが、俺は歳取るのか? いや、人間な以上とると思うが、何歳だろうな。
御梅と静かにはしゃぎつつ、そんな事を考えている内に家に着いてしまった。
着いて家の中に入っても悩んでいると、母親に声をかけられる。
「細かい事気にしてるから言うけど、今を楽しみなさい」
そう言った後「私は家に帰るわね」と車を運転して帰ってしまった。
まぁ確かにな、考えたってしょうがないもんな……て、母親になんか言ったっけ?
それと、前の俺に厳しいのに、今はこんなに優しんですかね? おかしくないですか?
「前は適当だったのに」
「ははは……」
前に言った言葉の2度目を吐くとニナも思ったようで、苦笑いしていた。
最近の両親がおかしく感じるな、まぁ家事とかには不自由しないから構わないか。
学校、学校か……。
次は、7月7月まで
七夕の日ですね、その前には仕上げたいけど。




