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2話 もう一度言う、利用規約を読むんだ!

2018年11月1日

改稿作業11月1日→一時完了

 俺は突如家にやってきた、ニナに逃げられないように体を抑えていた。


 ニナは俺の喋り方が変なのか、行動がおかしいのか気になっているようで、走り出そうとした体は動きを止めていた。

 俺はとりあえず両手を離して、立ち上がる。

 身長は俺の方が少し高いようで、ニナは俺を見上げていた。

 ニナの瞳からは講義する様な、睨みつける視線じゃなくて憧れの人を見るようにキラキラしていた。


「ニ、ニナどうしたんだ?」


「ゼノなんだよね? なんでこんな姿になってるの?」


「なっているのと言われても、俺も何がなんだか……」


 ニナは俺の姿を見るように姿を上から下まで見ていた。

 そういえば、なんで胸の辺りが苦しいんだろうか。

 視線を下げるとTシャツが大きい胸のせいで、ピチピチになっていた。

 ニナに「服……何か無い?」と聞くと「今のゼノに着れる服ないよ」と自分の胸を抑えながら言っていた。


「す、すまん」


「それよりも、ゼノ! 利用規約とか説明書に書いあるんじゃないの?」


「そんな物普通見ないだろ」


 すぐに思いついたのか言ってくるが、俺は別に見る気もなかったと答えた。

 ニナは箱に入っていた『絶対読んでね! 利用規約!』というテキストを持ってきて、俺に渡してきた。

 少し悩んでるニナは「お母さんの服なら着れるかな」と呟いた。

 

「サイズあるか分からないけど、聞いてみます」


 とニナは言って扉を閉める際に。


「絶対読んでね? ゼノ」


「は、はい……」


 という事で、パラパラとテキストを開いて見る。

 中身は基本的に、どういうのが違反になるか。

 ゲームでは誹謗中傷や人権侵害をしては行けないという内容だった。

 正直見てもつまんないんだよな……探すのも飽きたため、目次にある右下に小さな枠があった。


『アクセスコードをする上での注意点』


 という項目があった、俺は急いでページを捲ってその項目まで辿り着いた。

 そこに書かれていたのは……凄い量の文字数ではあったが、簡潔に纏めるとこうだ。


『現実の身体共にキャラメイキングした姿になれるが、そこに現実の戸籍は無いため……キャラメイキングをせず、ダウンロードを待つのを推奨する』


 ということだった。

 要は、利用規約を見なかった俺は……現実では戸籍が無い人って事だ。

 急いで両親で電話をかけようとする……しかし、ふと思った。


 もし、この声で電話を掛けたら? ゲームやり始めたら、女になっちゃった! と言って、認めるか? いや、それ以前にその話を信じるか?


「でも、あの両親ならありえるな……」


 俺の両親は、仕事で両方基本的に家を空けているせいか、1人暮らしを認めて貰ったが……両親の一言は。


「「これで彼女作っても好き放題やれるな(わね)」」


 とかいう両親だぞ? とそんな事を思っていると、玄関の方から音が聞こえた。


ガチャッ


 1階から玄関が開く音が聞こえる。

 ニナが戻ってきたのか? 俺はその姿のまま、玄関に向かうと……。

 丁度良く家に寄った両親が、玄関を開けて入ってきていた。

 2人はいきなり降りてきた俺にびっくりしたのか、停止していた。


 父親はサラリーマンで黒縁メガネを掛けて上下ブラックのスーツを着ている、陰気な感じだが中身は割と巫山戯る時があるが……今は無表情に見える。

 母親は父の肩ぐらいまでしか身長は無く、何時も笑顔で居る印象があるのだが、今は……その笑顔が張り付いている様な感じに見える。


 2人は一緒にクルリと体を、外に回すとダッと走り去った。


「お、おい、ちょっと待て……」


 スピードが早く、追いつけるわけがなかった。

 見つかったわけだし、電話を容赦なくかける。

 数回コールがあって、電話がつながる。

 いきなり母親が『ゼノ! 何時の間に彼女作ったのよ!』という声と共に……父親が奪い取ったのか『お前、成長したな……祝福するぞ』と言ってきたが。


「母さん、父さんあれ俺なんだよ……」


『え? 嘘!? 今すぐ戻るわね!』


――数分後


 いや、何処まで行ってたんだよ……あの一瞬で2人何処まで行ってたんだよ。

 次に玄関に入ってきた人はニナだった。

 数着色々持ってきた……その時の表情はキラキラしていたけど。


「どうしたの? こんな所で」


「両親が丁度良くここに来たんだよ」


「カナさんとヨシさん来たんですね、その2人は……?」


 俺は「俺を見た瞬間……玄関から飛び出していった」と答えるとニナは「カナさんとヨシさんは何時も賑やかだよね」と呆れた表情しながら短い茶髪を揺らしていた。

 着替えないといけないんだが……着替え方なんて分からない、ニナを見ると「そっか下着の付け方とかわからないもんね」とか言って察してくれた? ようだ。


 風呂が奥にある、脱衣所に肩くらいまである鏡を見ると。綺麗な顔は、外国の女性みたいに少し大人びていて。腰くらいまで伸びた金髪とエメラルドの瞳が映し出されていた。

 改めて思ったけど、綺麗だよな。だってほら……考えてみろよ? 綺麗なお姉さんが鏡に映っていたら言うだろ?


「ほら、そのピチピチのシャツ脱いで」


「あ、あぁ……」


 脱ぐと今まで抑え込まれていた、大きな胸が……激しく揺れた。ニナは「私にも欲しい……このボリューム」とか言って溜息を付いていた。

 だが、普通の……高校生の俺に刺激が強すぎる! 鏡に見える上半身裸の女性は……! 取り敢えず、平静を保たせつつ。ニナに「えっと……お願いします?」と言うと。


「しょうが無いか、ほら……鏡を見ながら覚えて」


「頼む」


 先程から短い言葉しか発せられないのは、興奮を抑えているのと。女性の事に関しては、全然手伝えないからだ。発言しても、怒られそうだから……。


――数分後


 下着を着けては、服を着た。ニナの母親が着ていた物らしいが、許可を得て持ってきたらしい。

 白いブラウスにピンクのフレアスカートだった。ニナは「お姉ちゃんが出来たみたい!」と言って、はしゃいで俺の腕を掴みながら跳ねてる。


ガチャッ


 という音共に両親が入ってくると、服を着た俺を見ていた。


「ただいま、ゼノ」


「何があったのか聞かせて貰うぞ」


 そう言って、笑顔の母親と追求する様に父親は俺を見ていた。

 説明しようと、俺はリビングの方に案内して。この騒がせな両親に話をし始める。

文修正しました!

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