表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
利用規約を見ないでゲームを始めたらTSしたんだが  作者: 秋雨そのは
2章 このゲームに主人公は存在しない
14/43

14話 職業は勘で選ぶべきではないな

戦闘シーンがありますが、不慣れな物で……アドバイス受け付けますよ!

誤字修正!

 黒い扉を見つけ、俺達は開けようとしていた。


 このままいても、敵が来てやられるだけだからな……中に入るしかあるまい。

 ゲームだからそこまで重くはないだろう……て重っ! そこまでリアルに作らくてもいいだろう!

 取っ手部分を持って、上げようとするが……少しだけ上がるだけ、どうするんだ? これ全力でやればいけるかもしれないが。


「手伝う?」


「お願い」


 そう短く会話をして、御梅に手伝ってもらって一緒に持ち上げるのがやっとだった……。

 ギギギッという音と共に、開いて反対側に2人で投げると、バタンッという音がした。

 2人でひと息吐く中、入り口の方から……何か物音が聞こえて『イキノコリカ!』という先程の図太い声と共に、羽音が聞こえてくる。


「……逃げる」


「……分かってる」


 先行して、穴の中に入ろうとする……剣は何故か消えていた、このゲームの仕様だろうか。

 扉の奥は空洞だと思う、真っ暗というオマケ付きで……何も無しに突っ込むのはためらわれるが、死ぬよりマシだ。

 真っ暗の穴の中に飛び込む……。


 長く、長く落ちる感覚を感じてから……意外にも降りると、そこには普通に明かりがあった。

 真っ暗だったのは、明かりが近くになかったからみたいだな……少し歩くと、続けて御梅が降りてくる。

 ダメージが無いのはゲームならではだが……心臓に悪いんだよ、だけどそこはリアルに作らなかったんだな。


「よっと、これで一安心だね~」


「そう言いたいけど、敵のお出ましね」


 目の前には、最初にあったスライムが2匹……御梅は倒したことあるが、俺自体戦闘は初めてだからな。

 剣を出すにもどうすればいいか……「武器」というと、先程のボロボロの剣が光と共に出てきた。

 まだあっちは仕掛けてこないが……御梅の方も武器を出してるため問題は無かった、短剣が2本とくノ一っぽい。


「こっちは職業だって確認もしてないのに……」


「え? 確認してないの~?」


「うん、時間が無かったし適当に変えてきた」


 スライムは、構えたまま喋っている俺達に向かって攻撃を仕掛けてくる……体内の液を飛ばす、体の半分以上の量に見える液体を避けようと、横に動くと……簡単に避けられた。

 速度はそこまでじゃないな、御梅はもう一方の敵と戦っている様だし……こっちはこっちでやるしかない。

 御梅を気にしていると、スライムが魔法陣の様な紋章を出して……その中心から水の塊が飛んでくる。


「うわっ!」


 情けない声を出しつつ、避ける……その時には、次の攻撃に向けてスライムは構えていた。

 拉致があかない……とりあえず、近づいて攻撃するしかない、行くぞ!

 剣を顔の横に構えて、スライムを睨みつける……構えは自然と出来て、スライムが体液を飛ばすと同時に……横に避けながら、走る。


「はぁあ!」


 避けと共に放った攻撃は、スライムに直撃したが……1撃で終わらないため、2撃3撃と加えていく。

 すると、スライムはドロドロとした体液になり……やがて地面と同化するように消えていった。

 あちらも方がついた様だが……どうやって倒したんだろうな、気になる。


「ハル! レベル上がったよ!」


「おめでとう~」


 祝福の言葉を言いながら、考える……2匹でレベルが上がるのか、まだ良心的なゲームではあるのだが。

 自分のステータスを見る為に、メニューを開いてスキルとステータスを確認する。

 その文字を見てきょうがくする……そこには、現在の職業が書かれていたんだが……。


『ボマー』


 ボマー……名前から分かるけど、爆弾だよな? 俺剣使ってたよな? それはそれでいいのか?

 混乱しつつも、スキルを見ると20個程あった……今使えるのは何だろうな。

 うん、気にしない事にしよう……自殺願望あるわけじゃないし、絶対やったらダメージ受けそうだから……。


「どうしたの~?」


「職業がボマーだったのよ……」


『件名:職業は見ないとダメだろ

 全部の職業を知ってるわけじゃないんだから、適当に選択するのは良くないぞ。

 前ゲームやって、そのまま変更出来なくて、新しくキャラ作り直すハメになったからな』


 御梅は「何それ? ……あ、メールだ」と言って、メールを見ている様だ……こっちにも来ていたな。

 セナお前な……あのボスに追い掛け回されたら、お前だってなりふり構っていられないと思うぞ?

 とりあえず、進まないと……さっきのスライムに大群で来られたら一溜りも無い。


「先を急ぎましょう、この場にいても出来ることは無いんだし」


「そうだね~、一緒に行こう~」


「はい」


 本当なら、隠れるで先行して欲しいが……変な不安や緊張をされると困るので言わなかった。

 ダメージ無しで倒せたけど、交流メインのゲームじゃなかったのか? というくらい敵の攻撃が激しい……歩きながら、スキルを詳しく見ておくか。

 御梅は「暗い~、先何処に繋がってるの~?」と俺に近寄りながら、少し怖そうな表情で言ってくる。


 暗い所嫌いなのか分からないが、不安にさせないようにしないとな。

 歩いていくと……ギルドの所から落ちてきた場所の様な、上に縦穴があった。

 覗いてみると、真っ暗で何も見えない……行ってみるしか無いな。


「私が行ってくるよ」


「わ、私も登るよ!」


「なら、少し下を……いいえ、付いてきて」


 下を警戒させて貰いたかったけど、御梅が何が苦手なのかも分からない以上……下手に警戒させないほうがいい。

 登るための取っ手を、掴みながら上を登っていく……。

 真っ暗のため、全く先が見えない、不意にゴツンッという音を立てて頭が何かに激突する。


「痛っ~!」


「大丈夫? 私には何も見えな……むぐっ!」


「後ろから何か触られた様な気がしたけど、止まってしまってすみません」


 両足を取ってにかけて、両手でその黒い何かを押す……と同じようにギギギッという音を立てて、開いた。

 本当に! 重いんだけど! と思いながら、なんとか開いたちょっとの隙間の先には……。

 誰かと戦っている様だが……よく見えない。


「俺は勇者だぞ! 貴様みたいな奴殺してやる!」


『キサマガユウシャダト? ワラワセルノモタイガイニシロ』


「殺してやる! かえん斬り!」


 先程のボスなのか? どうも違う形をしている様に見えるが……。

 男の声は剣を持っていて、斬りかかっていくのが見える……だが、炎を宿った剣は敵の甲羅で全然ダメージを負っていない。

 敵は『ツマラン、アノヨデコウカイスルンダナ!』と言って、手に持っていた何かで斬りつけて、男は断末魔をあげて消えていった。


「……」


『ン? ソコニイルノカ!』


 振り向かれる前に、手で抑えていたのを静かに……元に戻した。

 すると敵が『キノセイカ、モンダイハナイダロウ』と言って、何処かに去っていく羽音がした。

 ふぅ、と一息を付くと再び開けて……周りを見渡す。


 大丈夫そうだな……だが、ここは何処だ? 最初の温泉施設前だといいんだが。

次は、12月10日までに更新します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ