13話 相談はするがどうにかなるのか?
新章です、戦闘描写もだそうと思いますが……。
誤字修正
入り口にいるモンスターを気にしつつ、どうすればいいかを考えるが。
御梅を見て「どうすればいいかな?」と聞くけど……「戦ってもあの人達みたいに、ただやられるだけだからね~」とどうすればいいか分からない様だ。
ただ……この中はゲームだ、もしかしたら打開策があるかもしれないし、プレイヤーと協力するしかないのか。
勝てる相手がいるならいいが……そんな敵をご丁寧に置いてくれる運営じゃ無さそうだ。
「とりあえず、移動してみないことには始まらないわね」
「行く所は任せるよ~」
確認しなくちゃいけないのは、ギルドという場所が使えるかどうか、職業を変える事が出来れば……俺も戦う事が出来る。
使えなかった時は……御梅に頑張ってもらうか、体を張ってまでプレイヤーの協力を頼むか。
歩きつつ、もう一つ気になったこと……隠れるのスキルは、レベルが高いと見つかるのか、見破れる敵がいるだけなのかという事。
「隠れるの説明ってどう書いてあるんだ?」
「うん? えっとね~、レベルが3差が無い限り見つかる事は無い、また特定スキルを強化する……解除されるとも書いてある」
「暗殺は?」
一番重要な事は少ないスキルで、どう敵を倒すか……御梅が「確率で同レベルの敵を1撃、また特定スキル時確率が……8割に変化する、しかしボスには効果は無い、だって」と言ってきた。
何時もはふざけてるが、こういうのは本気でやらないとな……。
そう言ってる内に、ギルドのあった場所に着いた。
「壊れてはいるが……油断せずに行かないとな」
「人は……いないみたいだね~」
見つからないのが幸い、周りにいる敵は御梅の存在には気づきそうにはなるが、俺に気づく素振りは無かった。
ギルド内に入ろうとした瞬間……大きな羽音と共に、巨大な影が襲来する。
でかいカブトムシだろうか、2足歩行なのが気になるが、口を開けて何かを呟いた。
『ココニケハイヲカンジタガ、キノセイカ』
「……」
「……き、むぐっ!」
多分、ボス級だろう……御梅が喋ろうとしたのを、慌てて手で抑える。
確実だと言ってもいい、無理だ……初期レベルで勝てる、ボスなんてものはいない。
一瞬こちらの声に気づいた素振りをして『ソラミミカ? マアイイ』と言って、飛んでいった。
「ぷはっ! 何あのモンスター、キモい」
「不用意に、喋らない……勝てる相手じゃないと思う」
『件名:なんじゃありゃ
確実にボス級だろう!
ギルド開放にボスはいるだろうが……
去った所見ると、他のプレイヤーは当てにならないと思うぞ』
なんとか、しのいだが……セナからメールが来てるな、もしかしたら俺のステルスは見つからないのかもな。
てか良く触ったのに解除されなかったな……プレイヤーには触られても大丈夫なのか?
色々説明不足過ぎる……とりあえず、俺だけが行くとしよう。
「御梅、私が行ってくるから待ってて」
「大丈夫なの? 勝手に死なないでね!」
大丈夫だ、なんて声はかけられない……実際に確証なんてものは無いからな。
慎重に歩いて行く……炎は広がり、活気のあった街は無残にも建物は崩れてしまっている。
周りにモンスターはいなかった、中に入るとなんとか人はNPCは生きている様だ……周りにも剣や槍が散乱している所を見ると、誰かはいたようだ。
「大丈夫ですか?」
「隣町に……助けの申請を……行ける道は……」
「何処ですか?」
「温泉……施設の……柱の先……暗い路地……の先に抜け道が」
複数人倒れて返事はしないが、やっとの思いで喋れたNPCに聞くと情報が。
普通に考えて、ここでイベントとはな……今のボスキャラが、感知が出来るなら通常プレイヤーには無理だ。
もし、くノ一がいても感知されていたし……採取職のみになるが、それも最初の段階で分かることじゃない。
「何か注意点ありますか?」
「抜け道は……下水道を……通るけど……そこにはモンスターが」
モンスターか、下水道にいるモンスターならなんとか御梅で、なんとかなるか?
そして……NPCは続ける。
「職業を……変更……しますか?」
「どういう事?」
「私は……戦闘職の受付に……なります」
真ん中の受付の人か! これも運営の仕業なのか分からない……ここで、変えるのはありか……確か、採取職は無制限だったな。
御梅に連絡を取りたいが……メールでリアルに送るか、大丈夫そうならこっちへ来て……とよし。
この際見ている暇は無い、戦闘職を勘で選ぶしか無い。
「この職業……でいいんですね?」
「お願いします」
受付に言って、採取職の時の様に……手形の様な物に手を添えて、光を発して特に変化も起きない。
その時、なんとか例のボスに気づかれずに来れたのか……御梅がこっちにやってきた。
さて、この先をどうするかだ……職業は変えた、後は……どうやって俺が最初にいた所に行くかだ。
「ハル~、職業変えられたの?」
「はい、そこら辺に落ちてる剣でも拾って戦いましょう」
「取れるの?」
試しに近くにある……ボロボロの剣を手に持つ、すると剣に手が馴染むように、青い光が灯り手に収まった。
行けるようだな……これでなんとか、戦闘があっても戦えそうだ。
御梅も丁度いい武器を見つけたのか、手に持っていた。
「私が最初にいた場所、あそこに抜け道があるらしいわ」
「そう、なら行こう?」
「正面から行ったら見つかるでしょ」
御梅は「ならどうしろっていうのよ」と言ってきた……下水道まで行くことが出来るなら、抜け道がここにも存在するはず……。
それを探そう……と言い出す前に、御梅が動き回っている。
俺も探していると……採取職のカウンター近くが、やけにキレイな場所があった。
「これかな……」
そう言いつつ、絨毯の様な赤い布を剥ぐと、重そうな黒い扉が見えてきた。
次は、12月6日までに更新します。