表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
61/69

忘れ去られる出会い

こんにちは! クロです。


もしよろしければ、ブックマークやポイント評価などもお願いします!


それではどうぞ、忘れ去られる出会い

 公園までの道のり。


「そういや、ほむらって今日何時に起きたの?」


 昨日は、お互い朝の三時に寝たのだが、ほむらは僕よりも早く起きていた。


「うーんとね。六時ぐらいかな?」


 その言葉に、思わず耳を疑う。


 ほむらは三時間しか眠ってないのに、僕を起こすときも何も眠気を感じさせなかった。


 個人差もあるのだろうが、妹に体調を壊されても困るので、どうにも心配になってしまうが。


「あ、そうだ。心配しないでね? お兄ちゃん。私は三時間寝れば充分だから」


「そ、そうなんだ……。分かったよ」


 ほむらの言葉に息が詰まり、それに加えて。


「でも、お兄ちゃんの寝顔は可愛かったなぁ」


 ほむらは僕よりも三時間近く早く起きている。


 それなら、ほむらと向かい合うようにして寝ていた僕の寝顔は見られて当然。


 それに気付いた時はもう既に遅く、当の本人は自らの妹の寝顔を見られなかったのだ。


「はぁ〜、見られたんだね。」


「うん! そんなに恥ずかしがらないでよ」


 凪は、恥ずかしがってなどいない気になっていたが、ほむらにはそう見えていた。


 凪の顔は、真っ赤になっていて、右斜め下に俯いている。


 きっとほむらは、凪の左隣りに居たから余計そう見えてしまっていたのだろう。


「そっか。ならもし今度があったら、僕の番だね」


「また今度も、一緒に寝てくれるの?」


 その時の妹は、何やら少しもじもじとして、顔を薄桃色に染めていたけども、少し笑みを浮かべていた。


 それを見てしまえば最後、何も言い逃れできなくなってしまって苦笑するしかない。


「うん。ほむらさえよければ、いつでも良いよ」


 逆にこんなにも可愛い妹と、こんなに親しくなれるとは思っていなかったが、良かった。


「うん! 一緒に居て欲しい時はお願いするね」


「分かった。ならもっと頼られるようにならないと」


 さっきまで薄桃色だったほむらの頬が、少しずつ赤みを増して、遂に熟した林檎のように赤く染まった。


 この表情を見るのがついつい面白くて、いじってしまうが、本心なのだ。


 そうこうしている間に、ほむらと凪の共通の目的地に到着する。


「着いたね、お兄ちゃん。すごい人……」


 妹は、公園で遊んでいる人たちが大勢居るって言いたかったのだろうが。


 そうでもない。


 普段こういう共通の場所という所に来ないから、人が多く感じれるのだろう。


 直感的にそう思うが、池やら遊具やベンチなどある公園に、数人がチームを作ってボール遊びをしていた。


 その数人というのは、僕の友達達で偶然の出会いに思わずお互い声を掛け合う。


「お! 凪じゃん。そっちの子は……誰?」


 その数人を纏めていた友達が、僕達の方へ来て、そっちの子を紹介してくれ。


 という風に促してくるが、ほむらは初めて出会った人に怯え、僕の背中に隠れてくっ付いていた。


「あぁ……この子は妹のほむらっていうんだ。結構人見知りだからごめんな?」


 僕が紹介した途端、威圧的だった友達は頬を緩めて優しい笑顔になり。


「なるほどな、分かったよ。えぇとほむらちゃんだっけ? 俺は不知火和希って言うんだ。よろしく!」


「かず……き? 私はほむら。よろしく」


 相変わらず僕の後ろに隠れているほむらは、自己紹介をした後、背中に顔を埋めていた。


ーーーーーーーーーーーーーー

 この和樹という人物は将来、不良グループの一員となるが、グループを抜けて、凪の相棒となる人物だった。


 だが、二人はお互いの事を忘れてしまう。


 何故かは、また今度……。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。お疲れ様です!


では、また次回でお会いしましょう。

次回も、よろしくお願い致します!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ