記憶の共有
こんにちは! クロです。
一週間の休載をしてしまい、申し訳ございませんでした。
出来るだけ、投稿日の休みを減らしていきますので、これからもどうかよろしくお願いします。
それでは、どうぞ!
第四十五話、記憶の共有
霧島宅、凪の部屋
「よし、じゃあもう夜も遅いから寝よっか」
現時刻は、午前三時。
つまり、相当疲れていた筈の二人は、あれから持ち直して、僕を入れた三人で再び開始した。
この二人のトランプというものは、一度始めたら最後、どちらかが倒れるまで止められない。
というか、今日は泊まりということもあって二人は、朝までやろうとしていたのだが、楽しみは明日に取っておこうと決めた。
主に、僕が一方的に決めてしまったのだが、明日何もすることがないというのも面白くないから、仕方ないだろう。
そんなこんなを思い返していたら、あの時決めた……。
いや、決められた決定事項を掘り返されることになるとは……。
「お兄ちゃん。さっき決めたこと、覚えてるよね?」
ほむらが、小悪魔の様に微笑すると、かえでも『あぁ〜!?』という風に思い出す。
出来れば、思い出して欲しくなかった。
女の子二人が、自分と同じベットで寝るということに慣れていないから、眠れない気がする。
まだ、ほむらだけならよく一緒に寝てるので、救いなのだが……。
それは、甘えの様で……。
「かえでさんは、ベットの奥の方で良い? お兄ちゃんは、真ん中ね」
少なくとも、僕が真ん中になるということは決められてなかったから、逃げ道はあると思っていたのに……。
「あと、お兄ちゃん。後でね」
「う、うん」
かえでが、しどろもじろに体を揺さぶっている内に、小さな声で話しかけてきた。
後でね……、それは、僕達兄妹に関係する記憶についてのお話。
「え、えーと。凪! 私は心の準備があるから、少し一人にさせて!!」
きっと、自分達で言った決定事項を実行に移すとは思っていなかったのだろう。
でも、ここに居る二人にとって、これ以上無いタイミングだったので、素直に言う通りにさせて貰った。
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霧島宅、居間。
「お兄ちゃん……。本当に聞きたいの?」
二人で僕の部屋から降りてきて、何も言わずに居間へと、ほむらは足を進めた。
そして、食卓のテーブルにある椅子に座り、僕が目の前に来るように促してきたので、言う通りに座った。
次にほむらは、改めて確認をしてきたのだが、自分が座っている体勢を体育座りに変える。
「うん。聞きたい」
「分かったよ、お兄ちゃん……。ならこれ見て」
テーブルの上に、とある一つの写真が置かれる。
その写真とは、僕がトランプを探している内に見つけた物だ。
実を言うとこの写真は、僕の部屋の机の引き出しから見つけたもので、そこには写真以外の物もあった筈……。
「あとね。これも……」
更に、目の前に置かれたもう一つの物は、先程まで三人の遊びに使ってたトランプだった……。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
お疲れ様です!
今回から、かえでとほむらが決めた決定事項と、凪とほむらの記憶の共有が始まります。
凪は、思い出せずにいる記憶を蘇らせる事が出来るのか。
是非見てみてもらえると幸いです。
それでは、また次回でお会いしましょう。
次回も、よろしくお願いします!




