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片想いの残酷さ

こんにちは! クロです。


それではどうぞ。


第四十四話、片想いの残酷さ

「あぁ…………」


 僕が、二人の所望した飲み物を取りに行っている間に、相当な勝負を繰り広げてたみたいで。

 

 ほむらとかえでは、見る影もなく疲れ果てていて、ほむらに至っては僕のベットでうつ伏せになっていた。


「おーい……? 二人とも。飲み物持ってきたけどー」


 その声に反応して、ゾンビ映画に出てきそうな勢いで起き上がっていく。


「あー……。ありがと! お兄ちゃん」


「ありがとう。なぎぃ〜! 生き返るよ」


 生き返るも何も、なんでそんなになるまで白熱するのかが分からない。


 しかも、トランプで。


「う、うん。喜んでくれて良かった?」


「なんで疑問系なのよ」


 そうして、かえでは苦笑する。


 疑問系の答えは、自分自身を客観的に見てしまえば、ここにいることが、まず第一の間違えであって。


 そして、ジュースを燃え尽きていた二人に持ってきたら感謝されて、何が何だかで混乱してしまった。


 それが質問に対する答えだけど……。


 まあ〜、他にも色々あるけども、それは良いだろう。


「それは……。なんとなく?」


「なにそれ!」


 今度こそ苦笑じゃなくて、ニコッと笑ってくれた。


 その笑みを見てしまったら最後、僕もつられてしまう。


 だけど、気を取り直して。


「うーんと……。僕が下に降りてる間、何してたの? トランプだけじゃないよね?」


 一つ気がかりがある。


 それは、ジュースを取りに行く前に(おこな)っていたババ抜きだけではないだろう。


 その答えは、すぐに返ってきた。


「そうだねー。今二人の好きな人の事を話し合ってたの」


「え……。二人とも好きな人いるの?」


「あ……」


 ほむらは、何かを察したように下を向いて黙り込む。


 かえでは、部屋にある物を色々と見ていて。


 決して、僕を見ようとしなかった。


 それよりも、まだかえでの事を詳しく知らないから、気付けなかった事は仕方ないけど。


 ほむらとは、ずっと一緒に過ごしてきたのに、何も気付け無かったことに少しショックを憶えた。


 でも今は、僕の事なんてどうだって良いんだ。


 今は、これから二人の想いが結ばれるように祈ろう。


「そうか……。これからも色々と辛いことが起きるかもだけど、頑張ってね。諦めたら駄目だよ?」


 願いと、頑張れという気持ちを表した言葉を言い終えた時、二人とも凄く小さな声で呟く。


「「ばか」」


 でも、なんでそう言われるのか分からないでいた。


 だけど、どうか……。


 この二人の恋が良い方向に向かって行きますように。


 凪とほむらの過去のお話まで、あと少し。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

お疲れ様です!


最近、また休みが増えてきたのは、作者の都合により、お休みを頂いております。


ですが、投稿ペースは守っていきたいですね。


また次回もよろしくお願いします。

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