競争〜写し出される三人〜
こんにちは! クロです。
早速ですが、どうぞ!
第四十話
競争〜写し出される三人〜
「トランプしよ! トランプ!!」
「う、うん」
僕達は、洗面所で、これから何をしようかと話し合っていた。
そして、かえでが元気よく一番に提案してくれたのだが……
「ほむら……ドンマイだよ」
「うう〜。お兄ちゃんー!」
そう……
ほむらは、トランプが凄く苦手で、ついつい表情に出てしまう。
でも、それを提案してきた張本人は、さぞかし強いんだろう。
「もしかして、ほむらちゃん。弱いの?」
それは、自分で自分を強いって言ってるように聞こえるし、単に心配してる様にも聞こえる。
もしかしたら、もう一つの意味もあるかもしれないが……
「うう〜……でも負けません!!」
正直、驚いた。
ほむらが、かえでに競争意識を燃やすなんて。
でもまあ〜、その競争心は、トランプで負けたくないって所から来てるのが少しばかり残念で仕方がないけど……
でも何はともあれ、競争というのは、個人的に良いことだと思う。
だが、かえでの次の一言によって、競争というレベルが低く成り下がった……
「うん! その意気だよ。私も弱いけど」
その時の場の静けさは、何とも言えなくなってしまい。
居間から、時計の音が流れているように聞こえて。
洗面所の鏡が、ここに居る三人の心情を、それぞれ映し出すかのように感じた。
でもそれは、単なる思い込みであって、三人の複雑な心が生み出した静寂な空気が、その思い込みを作り出したのでは無いかと思う。
まあ〜、競争の話題で、この空気感が生み出されていくのも悪く無いかな。
そう思った時だった。
「それじゃー。居間に行きますか! 負けませんよー。あ、お兄ちゃん!! 部屋からトランプ取ってきて」
ほむらは、かえでに意気込みを伝えると、僕に競争の決着を付けるトランプを取ってきてと言った。
それに僕は……
「分かったよ! 今行くから、少し待ってて。」
そして、僕の部屋に向かう事にした。
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霧島宅、凪の部屋。
「確か……ここにあったよな」
あれからすぐの事。
洗面所から、僕の部屋に向かって階段を上がり、そして自分の部屋に入った途端。
男子の部屋と言ってしまって良いのだろうか……
そう思ってしまう。
それには訳があって、僕の部屋の掃除をしてくれてるのは、部屋の主では無くてその妹。
つまり、ほむらがいつも、主に変わって掃除をしてくれている。
自分でやるとは言ったんだけど、ほむらが私にやらせて欲しいと言ってきたので、ありがたくお願いする事にした。
さっき想像した男子の部屋とは、物が散乱してたりして、見るからに唸り声が出てしまうようなそんな部屋……
だけど、それが全く無いこの部屋でトランプを探していたのだが、とある写真を見つけた。
「……これって!?」
ズキン!!
そんな頭の痛みが僕を襲い、意識を断ち切らせたのだった……
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
お疲れ様です!
今回は、競争がメインですが、その内容には少しばかり笑えますね。
でも小学生の子供の時には、トランプなどで色々と遊んだ記憶があったので、競争をトランプで決着を付けるという話にしました。
それでは、また次回でお会いしましょう。
次も、よろしくお願い致します。




