小悪魔な妹……
こんにちわ! クロです
今回も妹編「過去」になります!
まだまだ至らぬ点もございますが、感想などを頂けましたらモチベーションにも繋がり、何より嬉しいのでどうか、よろしくお願いしますね!
それではどうぞ! 第15話小悪魔な妹……
「うぅ〜怖かったね……お兄ちゃん」
「あ、ああ吃驚しまくりだった……」
ついさっきまでお化け屋敷にいたのだが、何せ急にお化け(人間)が出てくるもので心臓がはち切れそうだった
そして、お化け屋敷の外に出て少し歩いた先にベンチがあったので腰掛ける事にする
「ふぅ〜やっと落ち着けるよー」
ほむらの顔を見ていると疲れがたまっている様に感じたので心配になった……
「なぁ〜ほむら。その……大丈夫か?」
如何にも僕はほむらに弱いのだが、それだけではない……
あれだけお化け屋敷を嫌がっていたほむらを一緒に行こうと連れ出したのだ
他にも、折角の休みに疲れさせてしまったので責任を感じ、何か出来ることは無いかと考えている瞬間……
「うん! 大丈夫だよ。心配しないで! それに」
「それに?」
「初めてお兄ちゃんと出掛けた先が、遊園地のお化け屋敷だったのは想定外だったけど楽しかったから!」
そう慰めてくれたのだが……
『私に何か感じる事があるのなら、其処に売っているアイスを買ってきて!』と要求されたのだ!
でも確かに今日はとても暑くて、しかも人混みが凄いここでは僕も食べたくなってきたので承諾する
「良いよ! 何が食べたい?」
「ありがとう! さすがお兄ちゃん。妹を大切にしてくれるね〜。あ、チョコで!」
我が妹は、小悪魔的な笑いで囁いてきた
そして次に、何を食べたいか言ってきたからそれを買う為にすぐ近くにあるアイス屋の屋台に向かう事にした……
「当たり前だろ! じゃ行ってくるね」
しっかりと思い切った笑顔で返すのだが、ほむらはとても嬉しそうに、ニヤ〜とした表情で視線を送ってきた
ーーーーーーーーーーーーーー
今度こそ、アイスの屋台に着いた所で食べたいアイスを注文するのだが、店主のおじちゃんは一見強面だと思えるが凄く優しそうな雰囲気も何処かにあると思ったので気軽に注文してみる
「おっちゃん! バニラとチョコのアイスを下さい」
「はいよ! ……兄ちゃん、あそこで視線を送ってる子は、あんたの彼女かい?」
驚きながら元来た道へ指を指している店主を見て
え……何のこと?
と、一瞬思ったのだが、店主が指を指してる方を見ると、まだ嬉しそうにこちらを向いているほむらがいるのだ……
「あぁ〜。おっちゃん……それ僕の妹です」
そう言った瞬間、店主の顔が更に驚きに変わっていくのを感じた
「何だって!? その……妹さんは君の事を……いや、なんでもない……ま、教えてくれてありがとな! ほらよ、サービスしとくぜ」
そう言いながら店主は僕に大盛りのアイスを渡す素振りをするのだが、アイスを両手に持つとお金が払えなくなってしまうため、先にお金を渡してから受け取る
ここで片方受け取って、空いてる手でお金払えば良いじゃんと思う人も居るだろうが……
とてもじゃないが片手で受け取ると大き過ぎて、折角のアイスが落ちてしまう予感がしたから両手で受け取ろうと思った
「お? すまないな兄ちゃん。全く……良く出来たお兄ちゃんだ! 俺が言うのもお節介かもしれないが、妹ちゃんを大切にな」
店主は何かを察した様に話しかけて来たので 、何が何だか分からなかったのだが、『これから先、険しい道になるかもしれないがしっかりと自分に自信を持て……』そう笑顔で呟いてくる
その笑顔に負け、僕も笑顔で『はい!』と返したのだった……
ーーーーーーーーーーーーーー
「ただいま! ほらチョコだよ」
「ありがとう! お兄ちゃん。それでさ、屋台の人と何話してたの?」
やっぱし最後まで見てたか
そう思いながら……
「何でも無いよ! 早く食べないと溶けちゃうから食べよ」
「うん!」
そう言って誤魔化した
そして……
これから先、険しい道になるかもしれないが自信を持て! ……か
難しいけど、少しずつだけ自分に自信を持って行こうと上を向いた瞬間
何とも広大で、どこまでも続いてる大きな空が、何事も寛大な心で接していけ……と語りかけようとしているのかな……
そう思うのだった……
ここまで読んでくださりお疲れ様です! それとありがとうございます!
今回は、何と凪が、アイスの屋台の店主に誤解されるという場面がありましたが……
やはり店主は気づいてるのでしょうか?
流石商売人……お目が高い
まあ〜皆さんもお気付きの方もいらっしゃると思いますが、これからも楽しみに応援して下さると嬉しいです!
それでは、次回でまた会いましょう!