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僕達はこの日常に恋を入れてみることにする

初めましてクロと言います

友達に影響されて書いてみることにしました!

初心者なので至らない点が山ほど有ると思いますが

どうぞよろしくお願いします!


それではどうぞ!僕達はこの日常に恋を入れてみることにする!!


本文を少々訂正させていただきました。

感想やアドバイスをしてくださった皆様、ありがとうございました。これからもよろしくお願いします


 〔プロローグ〕


 僕達は将来、それぞれの道を歩んでいく。


 これは、当たり前のことだと思う。


 そして、このメンバーで集まれるのは、あまり長くはないのだろう。


 ならば、この学園生活を精一杯楽しみ、笑ったり、時には、悲しみ合ったり……


 時には泣くこともあると思うが、それだけでは楽しみが半減すると思う。


 なぜならばそれに恋が無いから……


 僕は……。


 僕達はこの日常に恋を入れてみることにする。


ーーーーーーーーーーーーー


 僕、霧島凪(きりしまなぎ)は恋をした。


 それはきっと柊那月(ひいらぎなつき)さんの事が好きだからなのだろう……


 そして、勇気を出して告白をしようと思い、柊さんに今日の放課後の五時三十分に、教室に来てくださいと伝えた。


 暫くして約束の時間になり、柊さんが来てくれたので、僕達以外、誰もいない教室で告白をしようと思う。


「柊さん。僕はあなたの優しいとこや笑顔が綺麗な所に惹かれ、高校2年生の途中から好きになっていました。もし良かったら僕と付き合ってください!」


「ごめんなさい……私は貴方とは付き合えません……ごめんなさい……」


 告白の答えを貰うのは、一瞬の事だった。


 その時の柊さんは、途轍もなく申し訳無さそうな顔をしながら、何か、僕には分からない秘密を持っているのだろうと感じる。


 あぁ〜、そうか……

 振られたんだな……


 だけど君の事が好きだから、普段の日常を頑張れたり勇気を出せたんだろう。


 貴方に感謝してます……


 結果的に振られてしまいましたが、まだ未来は分かりません。


 これからは、自分がどう進むのか。


 そして、自分にはまだ可能性があると信じて……。


ーーーーーーーーーーーーーー


 僕は、私立彩王学園に入学した。


 ここは意外にも倍率が高くて、入学が難しい高校なのだが、なぜか受かってしまい、入学式前日に眠れなくなって、入学式の最中なのにも関わらずに睡魔が襲ってくる。


 この学園の校長は、吉田恒沖(おきたつねおき)と言う武将の様な名前だ。


「校長式辞。校長先生お願いします」


ついに校長先生の話が始まろうとしている。


 なのだが、今眠いから……、という個人的な理由で早く終わってくださいと願う。


 そして、その数十分後……


「校長先生ありがとうございました」


 意外にも校長の式辞が短く、話も聞けたような気がしたが……。


「おい! 意外に短かったな霧島」


 隣に座っていて、僕に話しかけてきたのは、幼なじみの不知火和希(しらぬいかずき)


 所謂腐れ縁って言うやつ。


 だけどハッキリ言うが、退屈してたので話しかけてくれて嬉しい。


「そうだね。確かに式辞は短くて話もしっかり聞けた気がする。そっちは聞いてたの?」


 どうせ聞いてなかったと思うけど……。


「あ〜全然聞いてなかったぜ。短かったのは良かったんだが……どうにも式辞ってのが苦手でな」


 だと思った。


「それにしても長いよね……入学式」


 この式典は、時間的には長くないと感じるのだが、どうにも長く感じてしまうのは何故なのだろうか……。


「それより来たぜ! 新入生代表の柊さんだ」


 新入生代表? ふむ……、新入生代表って誰だ?


 新入生代表は、生徒には知らされていないのだが、ついつい誰かを聞いてしまい。


「おい、新入生代表って誰なんだ?」


「さあー? 同じクラスかも知れないし聞いても損はないと思うぞ」


 という、如何にもな答えを貰ってしまったので、和希の言う通り、話は聞いてみようかな。


 同じクラスになって、しかも後から聞いていたか問い詰められても嫌だし。


 そう思っていた時……。


 ついに呼ばれる。


「新入生代表……柊那月!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


「新入生代表は降壇してください」


 すごい……。


 新入生代表挨拶というプレッシャーを、相手に感じさせないくらいに堂々と話していた。


 これから僕にも機会があるかもしれないので、見習わなきゃいけないな。


 だけど、この時にはまだ予想もしていなかった。


 まさか僕が……。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 僕達は、一年○組に入ることになった。


 そのクラスには、さっきの新入生代表、柊那月さんや幼馴染みの不知火和希。


 それと、もう1人の幼馴染みの(くすのき)かえでとも同じクラスになる。


「ちーす霧島。睡魔の気分はどうだ? 最悪か?」


 和希は、いきなり前の席に座り出して、こちらを向きながら話しかけてきたが……。


 なんで睡魔に襲われてたこと知ってんのか気になる。


 顔に出てたのだろうか?


「うん……。今は、さっきより良くなって来たよ。それよりなんで眠たかったっていう事を知ってるの?」


「もしかして気づいてなかったのか? 顔に出ていたぞ」


「ほんとかよ」


「本当だよ!」


 やはり、こいつにはバレていたか……。


 相変わらず察しの良さには驚くよ。


「どうしたのー? なぎ〜。それに和希、何の話してたの?」


 和希とは斜め後ろになる様に座り出し、僕の横にも必然的に座る様にして、なぎ〜と呼んでくるのがもう1人の幼馴染み。


 名前は、楠かえで。


 見た目は正直普通と言いたいのだが……。


 よく見ると……。


 いや、一目でも可愛いと思う。


 それと、お前はモデルか? とでも言いたい。


 顔立ちはしっかりしてるし、髪は艶を持った茶髪のゆるふわ具合だろう……


 そして頭が良く、性格も良いと思う……、うん。


 だが、正直かえでの事が羨ましい。


 ここまで明るく人と接することが出来るのは、過去に辛いことがあるからなのかもしれないけど。


 羨んでる間に、和希が会話を再開しようと声を掛けてくる。


「実はな? 霧島が入学式中に眠そうだったから、少し面白いな〜と」


 何勝手に喋ってるの? やめて……恥ずかしいから。


 声を出して言いかけそうになるのを、何とか拳を握って抑える。


 きっと、ここで口走ってしまう方が、何倍も恥ずかしいだろうと自問自答しながら。


「はは! 如何にもなぎ〜らしいわ。なんで眠たかったの? 昨日寝てないの?」


 この幼馴染み二人は、何でそんなに察してくるの?


 多分、二人とも長く一緒に過ごしたからというのが、答えになるのかもしれない。


 だけど、僕には察する事は未だに出来ないでいた。


「うん。昨日、この入学式が楽しみで眠れなくて。それで眠たく……」


「なぎ〜よ! いくらわくわくしても、入学式に寝てしまったら意味ないじゃん」


 そうですね、ごもっともな指摘ありがとうございます。


 こんどから早く寝る事にしますね……。


「ごめん。確かにそうだね」


 ここは素直に反省したほうが良い……。


 その気がする。


「うむ……それでよろしい! えらいよなぎ〜。それでこそ私のなぎ〜だよ」


 いつから貴女のものになったの? 怖いよ何されるか分かんないから……。


 それを声に出してしまったら、更に何をされるか分からない。


「ははぁーありがとうございます女王様」


 絶対に調子に乗る様に言ってしまった。


 そう思いながら、後悔する。


「ふむ私が女王様か……うーんなら命令。焼きそばパンと飲み物なんでも良いから買ってこい! あとで」


 やっぱり調子に乗ったよ……。


 ここから機嫌を逸らされても面倒くさいので、大人しく従うことにした。


「女王様の仰せのままに……。はぁ〜」


 結局か、結局僕は下僕になっちゃうんだ……。


 かえでは結構ハードなんだよなぁー……。


 一人で落ち込んでいる時、隣から尋ねる様な声がする。


「何の話してるの? 霧島くんと楠さん。それと不知火くんで合ってますよね」


「はい合ってますよ。柊さんで合ってますよね?」


 尋ね返す様な言い方で返す。


「はい合ってます。よろしくね」


「はい。よろしくお願いします」


 流石、早くクラスに馴染んだ人か……


 教室で、眠気を爆発させようとしてる人とは違うなと一人で苦笑してしまった。


 それに、新入生代表という事は頭が良くて人柄が良い人が選ばれるのかな? と悩んでいたが、その通りなのかもしれない。


 たけども、ずっと悩んでる訳にも行かないので、尋ねてきた理由を聞くことにする。


「それでどうしたんですか?」


「霧島くん。もしかして虐められてる?」


 いきなりだが、あの会話聞かれてたんだな。


 そりゃ……、クラスに入ったばかりなのに、あの会話は虐められてるとしか認識出来ないよな。


 だが、かえでの言動には悪気が無いので、訂正する為に動こうとしたが。


「ああいえそれは……」


「急に会話に入って来て虐められてるの? ですって? 私が霧島……いや違うか、なぎ〜を虐めてると思ってる?」


 間に合わなかったな……。


 でも訂正しない事には、この戦いの熱は上がり続けるだろうと思ったから、今度こそ行動に移す。


「あのーお話し中にすいません。幼馴染みが大変失礼しました……それとかえでは悪気があって発言したのでは無いので、どうかこの場を収めてくれませんか?」


「そうでしたか……すいません。私は楠さんが、霧島さんを虐めてるのかと思ってしまって」


 そして、かえでに一言。


「あと、あの会話は初めて会った人に聞かれて誤解されても仕方ないよ」


 何とか、口喧嘩は止まる気がした。


 そして二人はお互いに謝る。


「あ……うん、ごめんね。確かに誤解される言い方だったね。ごめんね柊さん、なぎ」


「こちらこそごめんなさい。勝手に話しに入って、勝手に誤解してごめんなさい……」


 良かった……、止まってくれた。


 だけどこれ、僕も謝った方が良いのかな? いや、違うな……。


 と思いつつも二人に促す。


「あのー僕達はこれからクラスメイトです。お互い仲良くしましょう。宜しくお願いしますね」


「うん、よろしくね。なぎ〜」


「はい。よろしくお願いします」


 女子二人による戦いは終わったが……。


 正直疲れた。


 また眠くなって来たけど、これで帰れる! と思ったのも、つかの間。


「おい! 一緒に帰ろうぜ!霧島」


 嘘だろ? まあ1人で帰って途中で寝てしまったら大変だしな……。


 誰かと帰った方が良い気がするから帰るか。


「いいなぁー。私も入れてよ〜! 帰ろー」


「はいはいそれじゃ帰ろうか……。その代わりと言ってはなんだけどパシリに使わないでよ?」


「どうかなぁー。それは気分次第」


 それはパシリにする気満々だよな! そうだよな!


 自分自身に悲しくもツッコミを入れながら、僕達は帰ることにした。

ーーーーーーーーーーーーーー


 そして数分後……。


「仲良いですね。羨ましいなー……。私も、あの三人みたいに仲良くなりたいですね」


 僕達は、まだ未来の事なんて知る由も無かった……。


ーーーーーーーーーーーーーー


 次の日の学校での授業。〔六時間目〕


 今行っているのは、委員長と議長二人を決めるクラス会議だ。


 だが、そういう時に限って……。


 なんで僕の名前が上がってるんだよ! 誰だよ…僕に投票した人は。


「ふっ! そんな顔しても無駄だぜ。相棒」


 さてはお前か。


 不知火和希! でも他にも居るはず……。出て来て欲しいなー?


「そんな不満そうな顔しちゃって〜全く……可愛いよね! なぎは」


 僕の感は当たっていた。


 やはり、投票を入れてきたのはこの二人。


 それで……他にも何人か僕に投票してるんだけど誰だ? 二人しか居ない筈が無いからな。


 一人で悩んでいる間に、淡々と声を上げる人がいた。


「君を尊敬しているよ。あの新入生代表と楠さんの喧嘩を止めてくれたんだからさ! あのまま続けたらこのクラスがどうなっていたか……感謝している」


 彼は、宮島京介。


 この1年○組のクラスメイトで、何気にカッコいい。


 少し嫉妬でいらつくけど、ここは抑える事にしよう。


 そして……。


 もう一人は、情熱的な表情で声を上げる。


「俺も君を尊敬している! なぜならば、冷静に事を抑えようとする姿勢! 気に入った。君が議長をやってくれ」


 そして、彼は一ノ瀬火憐。


 結構、熱血系な運動馬鹿で体力にも自信があるようなのだが、何故か、この運動馬鹿に気に入られている。


 それと……良いから少しはその熱を僕にも分けてくれと願った。


 次に、手を上げながら、誰とも違う小さな声量で声を上げていた。


「僕は」以下略。


 彼は川島優斗。

 熱も無く冷静でも無いどこのクラスにも居そうな普通の同級生。


 ごめんね……。声が小さくて、これしか紹介出来なかった。


 せめて少しは声と特徴を大きくして欲しい。


「さて、男子の議員は霧島くんで良いですね? それでは男子の議員は霧島くんに任命します! これからもみんなを纏めるのに頑張って下さいね」


 この仕切ってる先生は僕達、1年○組の担任の三村聡子先生。


 優しい上に、教師としてはすごいなと思う程の実力者である。


 女子の議員は一体誰にするんですか? と早く聴きたいけど抑えとこう。


 くれぐれもかえでだけはやめてくださいね? 僕がパシられるから……。


 だが、運命とは無情な物である。


 その覚悟で結果を待っていたのだが……。


「さて、女子の投票の結果を発表しましょうか」


 待ってました! と、心の中で叫ぶ。


「女子の議長は……」


 この時、静かな沈黙が訪れたのは言うまでもなかった。


 そして……


「柊那月さんです!」


 まずは、冷静に考えてみた。


 柊さんが議長?


 てっきり委員長かと思ったのは良いとして、なんで委員長じゃ無くて議長なの?


 まあ、人柄は良いと思うし、楽しく出来ればいいなと願った。


 そのお祈りをしていた束の間、当の本人から声を掛けられて。


「よろしくね霧島くん! 一緒に頑張りましょう」


「は、はい! よろしくお願いします。足を引っ張らないように頑張ります」


 突如話しかけられたので、思わず噛んでしまい。


「ははは! なんだよ霧島も議長なんだぞ。たしかに足を引っ張らないように頑張って」


 クラス中が笑いで満ち溢れ、急に恥ずかしくなってきた。


 だけど……、そうこう言ってる時間も無いので、落ち込みながらも返事をする。


「ごめんな。 精一杯頑張らせて貰います」


「おう! 頼むなー」


 分かりました!


 心で気を引き締めた所に、先生からクラス全員へのお願いが言い渡される。


「はい。それではみなさんも協力してくださいね」


 これからの仕事は不安も感じるけど決意した。


 大丈夫かな……、でもこういうのは経験ないから分からないけど精一杯頑張ろう!



 次は、委員長を決める順番である事を告げられる。


「それでは引き続き、委員長も決めさせて貰います」


 委員長は、誰になるのかな?


 そして……


 先生がその疑問を見極めたかの様に話を進めたのだ。


「委員長は桐原禎信くんです。よろしくお願いしますね」


「はい! お任せください。この禎信! このクラスをより良いクラスにしてみせます。私に投票してくださった皆様! 誠に有難うございます!」


 彼は桐原禎信。


 ニックネームは……、おじさん。


 なぜおじさんと呼ばれるのかと言うと、言動がいちいち古いからだ。


 だが、これはバカにしてるのではなくて、尊敬や信頼出来る人としておじさんになっている。


 彼も彼自身、結構気に入ってるらしいので、ニックネームで挨拶をする事に決めた。


 そして、そうと決まれば直ぐに挨拶をさせて貰う。


「これからもよろしくお願いしますね 。おじさん」


「お、霧島くんか! こちらこそよろしくお願いするよ」


 新委員長と新議長の挨拶が終了した所で、進行を進められていく。


「それでは投票を終了します。みなさんも責任を持って、高めあってください」


 やっと終わった。


 それにしても僕が議長か……、なんかピンと来ないな。


「よう相棒。議長になった感想はどうだ?」


 和希は、何か聞きたい事があるときは直ぐに飛んでくるが。


 僕もそれに付いて行く事に決めている。


「自分でもピンと来ないよ。僕が議長なんて」


「まあそういうなよ。俺たちは結構信じてるんだぜ」


 信じてるか……。


 結構重いと感じたが、引き受けた以上頑張るしかないよなと言い聞かせた。


 だって僕が頑張らないとみんなが付いて来てくれないから……。


ーーーーーーーーーーーーーー

「こんにちは。霧島くん」


「こんにちは。柊さん」


 僕は聞きたいことがあった。

 絶対に聞かないとダメな気がしたんだ。


「それで柊さんは、僕がもう1人の議長で良いんですか」


「それはどう意味です?」


「僕は、あなたの足を引っ張らないように頑張りますが。絶対にそうならないとは分かりませんよ」


 そうだ、僕は前から、急に弱気になり臆病になる時がある。


 それが僕の悪い所なんだ、それを直さないといけないのに。


「私は、霧島くんが議長になってくれて良かったと思ってますよ! 実を言うと私は、このクラスで浮いているんだと思ってました。ですが、あなたたちには新入生代表だから調子に乗ってる! そう、思われてない気がして嬉しいのです」


「別に1人で背負おうとしなくて良いんです。私を頼ってください」


「それと……」


「友達になってください!」


 そうか、この人は友達が少ないのかな……


 でも、僕が貴女の友達に? そうかきっとこの人は勘違いしてるんだ。


 柊さんはクラスのみんなと仲が良くないって言うけど、僕が見てた限り、那月さんは自分から接しに行けないだけだ。


 僕は、この人をクラスのみんなと仲良くなれるように頑張ろう。


 そして議長と言う仕事を共にこなしていけば良いんではないか。


 そして返す言葉は……


「はい!友達になりましょう」


 こうして僕は、僕達は友達になった。


ーーーーーーーーーーーーーー


 霧島宅


「おーいほむら。晩御飯何にする?」


「うーんハンバーグがいい。あとプチトマト添えるの忘れずに!」


「はいはい、分かってますよ」


 ほむらと言うのは僕の妹だ。


 お互いに気分が良い時はそれなりに話すし、気分が悪い時は本当に何も喋らない。


 それに、ハンバーグが大好物で、親が居ない時は大抵ハンバーグを作れ! と物申してくるけども……しっかりと野菜も食べるのでこちらとしては助かってはいる。


 それに、父親と母親はいつも仕事で帰ってくるのが遅い。


 その為か時々、僕が夕飯を作る時もある。


 まあ、それもそれで料理を作るのも楽しいのだが。


「おーいゲームも良いけどさ。大概にしろよ……目が悪くなるぞ」


「あはは! 大丈夫だって心配しないで」


 コンタクトしてる人が何を言うか。


 だが、全てがゲームの所為では無いので否定はしないでおく。


「もう少しで出来るからもうやめろよ?」


「分かってるって。それより、ハンバーグ上手に出来た?」


「もちろん! 兄に何を言っているんだね?」


 だけど、妹に作らされる所為で日に日にハンバーグが得意料理になって来てて正直怖い。

 他に何も作れなくなるのでは無いかと心配する日々だ。


「どうだ? 美味いか?」


 反応を楽しみにしてる自分が居る。

 やっぱり自分が作った物の感想は聴きたい。


「美味いよ! いつもより上達してるね!」


 やっぱしそうだな、だけど嬉しいものは嬉しい。


「そうか! ありがと。十二歳なった途端に口が達者になって!」


「えへへー」


 やばい……妹がいつにもなく可愛すぎる。


「ご馳走でした」とお互いが言い合い、ご飯は終了となり後は片付けをする。


「それとさ、お兄ちゃんは友達出来た? 幼馴染みさんじゃなくて」


「うん。出来たよ」


「そか、それは良かったよ。もしお兄ちゃんが、年中ぼっちで家に引きこもってたらこっちまで寂しくなるからね」


「その友達、大事にしてよ?」


「ああ! 任せとけ」


 僕は、妹にこんなにも心配されてたのか。

 ごめんね、もうぼっちにならないから大丈夫だよ。


 その後いろいろと支度をして僕達は就寝した。


ーーーーーーーーーーーーーー


 僕は、新しい友達が出来た事を幼馴染み達に報告しようと思って、楠かえでと不知火和希に某SNSの通話をした。


「おーいかえで 。それと和希聞こえてる?」


「ああ、聞こえてるぜ! 相棒」


「うん聞こえてるよ。なんかわくわくしてるね! どうしたの?」


 あれ? 音声通話って確か、顔って見れないよね? なんで分かるの? もしかして声にまで出てたのか。


「う、うん……て言うか何で分かるんだよ! 僕がわくわくしてること」


「あはは、幼馴染みじゃん。分からないわけ無いでしょ」


「だよな! 何今頃言い出してるんだ相棒」


 この腐れ縁達共め! いくら一緒に居る時間が長いからってそんなことまで分かるのかよ。


 逆に僕が君達の考えてる事が分からない事が異常なの? 誰か教えてください。


「ごめん……それより聞いてよ! 僕に新しい友達が出来たさ」


「嘘でしょ? 何でなぎ〜に友達が出来るわけ? 騙されてるんだよ。なぎ〜は私たちが居ないと年中ぼっちの可哀想な子じゃないの」


 おい! それは流石の僕でも傷付くぞ。


 なんだよ、騙されてるって……


 柊さんは僕の事を騙さないよね? そうだよね? しかも、君達が居ないと年中ぼっちとか……確かにそうでしたよ。


 だけどもう違うんだよ。


「まあ、それは置いといて! 良かったな相棒。やっと俺達以外で初めての友達じゃん。誰? その子は女子? 可愛いの?」


 ありがとう

 心の中で感謝したのはいいが、確かに柊さんは成績も良く性格も良く可愛い。


 何考えてんだ僕。駄目だ、こいつに惑わされるな。

こいつは敵だ!


「う、うん女子だよ? ほら、あの新入生代表の柊さん! 分かるよね」


 これで分かんなかったら本当にヤバいぞ、この幼なじみ達

 頭の中のネジが飛んでいない事を祈ろうか。


「は? あの柊さんと霧島凪が友達に? どーゆーことかな説明して貰おう。確かに女子で可愛いよな」


 良かったよ。

 頭のネジが違う方向に飛んでるかもしれないけどね。


 それとあの、説明と言われましてもどう答えれば良いのか分からないです。

 ここはざっくりとした説明の方が良いかな? 僕は物覚えはあまり良く無いんだよね……


「うーんとね……」


「あ、ああ……焦らさず、ハッキリと、丁寧に、話せよ」


 僕の心を察しないで! 僕の心を察してないとしても丁度良いところ突き過ぎ。


 それとどうやって説明すれば良いの? さっきも思ったけど僕は物覚え良くないんだよ。


 ああ〜天使よ、僕を救い給え。


「うんまぁ〜それよりさ、なぎぃ〜は柊さんの事をどう思ってるの?」


 天使キタァー!つかかえでが天使かよ……あとでそれ相応の礼を要求して来そうだなぁ〜もう勘弁してくれ。


 どう思ってるか……僕は、柊さんと友達になって、勘違いを訂正して。


 そして……


 クラスのみんなと馴染んで欲しいと言うのが僕の願い。


 僕はきっと、僕の過去を見てるようで、それを変えたいんだ。


「柊さんは、優しくて、人柄が良い人だと思うよ」


 ごめんね、あまりうまく出ないんだよ。


「そう? なら良いけど……なぎは昔からお人良しで誰かのマイナスな感情を全て代わりに受けてるようだったから。でも良かった。これでなぎ〜は年中ぼっちから退散か。大事にしなさいよ? 柊さん」


 あの〜その誤解を招く言い方やめてくれます?

 僕が柊さんの事を好きみたいに言わないでくれますかね。


「ところ相棒。俺たちはお前の幼馴染みでも有り、友達でも有るんだぞ? もし辛くなったら俺達のとこに来いよ」


 ありがとう!ありがとう……と心の中で叫んだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 そして次の朝……


「おーい。なぎ起きろー。寝坊するぞー」


「はいはーい。今起きますよって! かえで? 何で家に居るの? というか、何で僕の部屋に入ってきてんの?」


 なにこのラブコメ展開。


「なんかさ、学校一緒に行こうと思って来てみたわけよ。そしたらさ、まだ寝てるから起こしてください。と妹さんに言われて、来ちゃった」


 なるほどな、ほむらが上がれと言ったのか。

 ということは、ほむらか母さんが起こしてくれてたのか。


 ごめんね、後で謝るから……


「分かったよ。いま着替えるから下行ってほむらとでも話してて」


「はーい分かったよ。早く降りてきなさいよ、ご飯作り終わってるみたいだから」


「まじか、ほむらが作ってくれたのか」


「うん。そうみたい」


 こうやって母や父が忙しい時はほむらが作ってくれる事がある。

 ごくたまにだが、それでも僕が作ったのより美味しい。


「よし! すぐ準備するわ。待っててね」


「はーい」


 さてと準備も出来たし、降りるかな。

 でもまだ今の時間だと遅刻はしないけどね。


「おはよ〜」


「あ! お兄ちゃんおはよー」


「やっと降りてきたな! なぎぃ~」


 あれ? 僕降りてきたの早かったよね。


「もう! 何度も起こしても起きないんだからお兄ちゃんはもう!」


「痛い痛い! ポコポコ殴らないでよ。とにかくおはよ! 起こしてくれたのはほむらだったんだね。ありがと」


 このシチュエーションは妹ルートに行きそうなんだけど、行かないからね!


「それで、早く食べちゃいなさい。なぎ〜」


「わかりましたよ〜」


 よし、食ベ終わって洗い物もしたし、そろそろ行くかな。


 学校へ!


「ちーす相棒! 来たぜ、さっさと行こうか」


 結局、このいつも通りのメンバーが集まるのか。

 ぼっちじゃないから嬉しいんだけど。


「それと相棒。なんか今日お客様がいらしてるよー」


 お客様? あ、amazingで予約していた小説か。

 楽しみにしてたんだよな〜。


「お、おはよう霧島くん……」


 もしかして柊さん? なぜここに。


「おい! どういうことだ相棒。なんで柊さんが居るんだよ俺来る前からそこに居たぞ!」


 え、エエー! 嘘でしょ? もうあれから1時間は過ぎてるよ。

 そんなに外で待っててくれたの? てか何で僕の家がここにあるってこと知ってるの?


 それとごめん……気づかなくて。


「おはよう! 柊さん」


「それで、柊さんは何で僕の家。知ってるの?」


「それはね、たまたま早く来すぎて……そしたら楠さんが家に入ってたから気になって待ってたの。そしたら不知火くんが来てね、ここは霧島くんの家だと気付いたの」


「なるほどね! じゃあさ、僕達と学校行こうか!」


「はい!」


 この時、僕は、良い友達を持ったと思った。


 過去の自分を消してくれそうで、優しく人柄の良い友達だろう……

どうでしたか? これが僕の最初です


面白かったのならこちらとしても光栄です

面白くなかったと思った人には謝らせてください。

頑張って書いていきますのでよろしくお願いします。


それではこの小説で主人公霧島凪は告白をしましたねそしてその後に書いていく過去編なんですが、幼馴染達や主人公、妹の過去を書こうと思っています!


それでは次の回で会いましょう!

僕に可能性があると信じて……


1作目「僕恋」

次回もよろしくお願いします!

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