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01 初恋


初めに、これはヴォル・テッラとローム・ヴォルフの恋愛とマフィアライフを描く微ファンタジー寄りの物語です!

コミカルにハチャメチャ描くので強引な点が多々あると思います。予めご了承ください。

あとファンタジーの要素があります。


 イラストもちらちら載せます。一先ずプロローグを更新して、そのうちジャンジャン更新していきたいと思います。

楽しんでいただけたら幸いです。


これは私の作品の原点かもしれませんね。この作品に出てくる月島遊をモデルに、ワレバラのエリちゃんを思い付きました。

ヴォル・テッラのような恋愛にヘタレなキャラは大好物でございますw

どの作品と同じように、楽しませて書かせていただきます!

皆様も楽しませるよう努力致しますね!


 白銀の髪で翡翠の瞳のヴォル・テッラは、一目見た瞬間に彼女に恋をした。

 育て親のシリウス・ヴォルフの娘であるローム・ヴォルフは魅惑的な少女だ。

 瞳は父親譲りの青い瞳は大きく、無垢な笑顔とともにヴォルを惹き付けた。

ショートの黒い髪は襟元ではねている。半袖の白いワンピースの腰部分には大きなリボン。


「けっこんして!!」


 四歳になったばかりの気弱な少年は、勇気を振り絞って真っ赤になりつつも三歳の少女に結婚を申し込んだ。


「イ、ヤ」


 しかしロームは即答で断る。

 ガンッと大きな効果音がぴったりなほどにショックを受けたヴォルは、青ざめて涙目になった。

 ロームはビデオカメラを向ける父親を振り返り「パパとけっこんするー!」と満面の笑みを向ける。


「おおー! うれしいねッ!!」


 ロームを溺愛するシリウスは大喜びする。画面が揺れるほどだった。

 しかしヴォルのことは忘れていない。息子のように可愛がっているヴォルにも、チャンスを与えてほしい。


「でもヴォルに、もう少しチャンスをあげてくれないかい?」

「えーやだぁー。ヴォル、なきむしなんだもぉん」


 子どもは正直だ。

ブーと唇を突き上げてロームは一蹴する。

 泣き虫と言われたヴォルは、またショックを受けて泣いていた。


「そう言わず。ね? ローム」


 シリウスはカメラを持っていない方の左手で、ロームの頭を撫でる。左手は小さなロームの頭を包むほど大きかった。

父親の温もりで撫でられて、考え直す。


「じゃあっ、あたしにふさわしいかっこいいおとこになったら、けっこんしてあげる!」


 ヴォルを振り返ったロームは、無邪気な笑顔で一つ歳上の少年にチャンスを与える。

 強気で眩い少女の言葉に、ヴォルはコクコクと首が痛くなるほど縦に振った。

 そして誓う。

ロームに相応しい男になると、誓った。

物心もついていない幼い子ども達の口約束は、しっかり記録に残される。

 ────…しかし二人の記憶からは、残らなかった。




20140613

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