0話 始まる前の物語
『バシルーラ』君はこの呪文を知ってるか?ドOクエシリーズに出てくる呪文の1つ
敵をどこか遠くへ吹き飛ばす魔法だ
なんで俺がそんな話をいきなりするかって?
それはね・・・俺がこの呪文を体験したからだ、それが起きたのは・・・そう、人生で1度しかない俺の高校卒業式の日であった
あおーげばーとおーとしーわがーしのーおんー
卒業証書授与式を終え最後の合唱へと移る、これが終われば無事高校を卒業したこととなる
いまーこそーわかーれめーいざーさらばー・・・・・
無事に式が終わる、晴れて俺も高校を卒業できたわけだ。
そしてついに始まる俺の大学生活!高校では特に仲のいい友達、つまり親友と言うものはできずほどほどの付き合いを3年間永遠としていた。
その為なのかわからないが楽しい!といった思い出があまり思い浮かばなかった。
まぁそれも今日でおしまい。
今となってはどうでもいいことである。
「さて、テキトーに探索してみますか。」
式を終えた俺は今、東京の都心部、OOに来ていた。
理由は大学生活の下見をするためだ。
某有名私立高校、俺は高校の生活から逸脱する為に必死こいて勉強した。
受験したのは3校、どれも有名大学だ。
そのうちの1つに努力のかいあってか合格することができたのだ!
「やっぱOOとなると人が多いなぁ・・・それに広いし、道もややこしい。」
ゲームセンターやカラオケそういった若者向けのアミューズメントパークが多々あり、コンビニも何軒もある。デパートだってあるし家電量販店までもある。
俺が生活するのに困る要素が見当たらなかった。
あれから15分程歩いたであろうか?
俺は人気も全くといっていいほど無く見栄えもあまりよくない裏路地のような場所へ来てしまっていた。
「OOにもこんなところがあるんだな・・・」
それはさっきまで見てきた光景と著しくかけ離れたものであった。
暗い雰囲気、ビル風が吹き少し寒いと感じさせられる。唯一の救いが太陽の日が差していることである。
もしこの明かりが無かったら、ここは完全に真っ暗となっていたであろう。
こんなところにはなるべく来ないようにしよう
そう心に誓いさっきいた大通りへと戻ろうとしたときであった。
見知らぬ老人が近づいてきた。
さっきまで絶え間なく吹いていたビル風が一瞬にして止む。
肝が据わっていないチキンな俺は自然と早足となっていた。
早くこの異様な空間から逃げたい、ただそれだけだった。
老人との距離が徐々に縮まっていく・・・
そこでだ。
俺はそこで『バシルーラ』を経験したのだ。
老人はすれ違いざまに唱えたのだ。
俺は確かにその呪文を聞いた。
かすれた小さな声で・・・
「バシルーラ」
そう言ったのを・・・・・
書きたくて書きました(´∀`)
楽しく書いていきたいと思っておりますので、不定期更新ということにさせていただきます
評価・感想、待っております