56話 魁! 男銃区!
戦闘開始の合図であるカムイ召喚の合言葉を、キッドはやはり息をするかのように唱えたのだが。
「……キッドさん?」
外見や銃に変化はない。
キッドの契約したカムイの正体は、一目見ただけで不明のままであった。
その一方で、いつの間にやら一丁の拳銃を手にしていた相手の男に対し、キッドの顔から油断の色が消え去る。
「ちょいと確認してぇ条件がある。この嬢ちゃんは決闘から除外でいいな」
「ひょえ」
「勿論だ。カタギを巻き込むのはオレの趣味じゃねえ」
双方の合意により、自分まで戦わなくて済むと認知したハグたんは、2人が向かい合う路上の中央から離れて見守る体勢に入る。
そのハグたんの心配そうな面持ちの裏にあるのは、やはり不安であった。
サルーンで啖呵を切った後の醜態や、女性しか頭にないちゃらんぽらんな大人としての印象しかないならば、この決闘もお決まりのように惨敗するのだろうという懸念。
「確認するまでもないはずなんだがな。キッド、どうせ確認するなら、負けた未来だけ確認だけしてやがれ」
「俺っちは器がでかいんでな、てめぇは好きなもん好きなだけ確認していいぜ。どうせ何してようが最後は必ず色男が勝つ、ってな」
初手で始まったのは、挨拶代わりの挑発の応酬だ。
わざと闘争心に火をつけるように過激な言葉選びであり、すわ撃ち合いかとハグたんは次の瞬間を身構えた。
かと思えば、そこからどういうことか暫し無言の時間へと移りゆく。
代わりに、抜き身の刃のような鋭い目つきが口先以上に物を語るまで。
一陣の風が吹き、丸まった枯れ葉が転がる。
「いつまで続くんですかこの睨み合い……」
まるでお互いつけ入る隙を見せない、あるいは隙を伺う佇まいのようでもある。
それでもあまりにも動きが無いために、ハグたんからは決闘する気があるのかどうかを疑い出していたほど。
瞬きも忘れていた物々しさに飽きてきたその時。
「背中合わせになって、3つ歩いたら撃ち合う。これでいいな」
「オッケー、それでいい」
見計らったかのようにお互いが同時に180度振り向き、背中を合わせたのだ。
直前まで対話すら拒絶する相容れないような雰囲気だったのに、あまりの落差だ。
「あの、決闘にルールとかあるんですかそれ」
「離れてな嬢ちゃん。死に急がない男の美学には、どんなレディだろうと手出しは出来ないのさ」
「ううん? それなら……」
ハグたんの知らない世界を提示されれば、これ以上言葉を紡げない。
ハグたんの空気を読む能力はすくすく成長している。
そうしている内にも、相手の男は銃に指をかけて足を上げる。
「ひとつだ」
相手からのカウント。
2人は示し合わせたかのように右足を前に出し、左足もそこに並べる。
たった一歩歩くだけなのに、まるで奥深いものが纏わりつく重みさえ感じさせられる行動に、見入ったハグたんは息を呑む。
「ふたつ」
一歩目と同じようにお互いの足が動く。
これはつまり、次の一歩で撃ち合いが始まるということ。
「みっつ!」
数えた刹那、男は銃を正眼にしつつ一息に振り向いた。
対してキッドは、背中を見せたままだ。
「呆けたかキッド! このピストルのカムイで、てめぇはお陀仏だぜ!! お?」
銃声は鳴ったはずなのに引き金を引く指が動かないと彼が疑問に思ったのもつかの間。
自分の眉間に、一発の弾丸がめり込んでいた。
一瞬でついていた敗北に、彼は白昼夢でも迷い込んだかのように理解が遅れていた。
「キッドさん……? あえ?」
ハグたんも、まさに起こっている状況がわけもわからないせいで間抜けな声を出す。
何しろキッド、やはり相手へ振り向き直していない以前の話として、まず銃をホルスターから引き抜いてさえいない。
それなのに、相手の眉間を狙い撃っていたなどという、どんな魔術か超能力なのかも何一つ知れない異常な状況であったのだ。
「やっと思い出したぜ。俺っちが前にいたサーバーじゃ、足も銃もトロい上に威勢だけは一丁前なへっぽこ保安官がいたってな」
「キッドォ……最初から覚えてやがったな!」
「命までは撃たねぇ、消えな」
この一発だけでHPは全損しない。
されど、人が変わったかのような、あるいは態度を使い分けているキッドの冷徹な勧告により、決闘を仕掛けてきた男は銃をしまいつつ白馬にまたがる。
「覚えてやがれ!」
覚えていない可能性の方が高いというのに吐き捨て、鞭を打ちながらハイヤーと逃げ去っていった。
「キッドさん!」
暗黙の決闘は、ハグたんの予想を裏切りキッドの完全勝利。
ハグたんは脳内の情報がすし詰めされながらもキッドに近寄る。
「わ、私にはさっぱりです……だってさっき、たまがギュルルンって曲がったような……」
「興奮しなくても教えてやるぜ。これが、俺っちの契約したカムイの能力だ」
ハグたんに対して、元の飄々とした態度に戻ったキッドは銃を強調するうにしながら上向きに構える。
「ということは、その銃がキッドさんのカムイなんですか?」
「チッチッチ」
人差し指を左右に振る。
その銃の弾倉を開き、いくつか落下したものを手でキャッチしながら。
「弾丸のカムイさ。そしてさっきのはアーツ【曲弾の射手】、どこへ銃口を向けていようと、俺っちが自由自在に弾道を決められるってわけよぉ」
「あ、そっちがカムイなんですか」
銃をホルスターから引き抜かずに敵を撃ち抜くという仕掛けこそ、まさにそのアーツによる仕業であったのだ。
なお、【曲弾の射手】は通常なら予め何パターンか弾道を用意し、撃つ直前にその中から選ぶプレイヤーが多いのだが、キッドの場合は即興で弾道を決める。
そこにホーミングなどという気の利いた機能などはない。1ミリのブレが狙いを外しかねない、弾道のみならず手の震えさえ許されない高等技術。
それをまるで完全静止な絶対零度の世界に精神を置いてあるかのように、極めて正確に敵を狙い撃てる男・キッド。
パッとしない印象を塗り替えるには十分以上の腕前を見せつけられたハグたんだが、だからこそ不自然な点に目をつける。
「私を助けてくれた時の喧嘩でも、弾丸のカムイを使ったんですか?」
状況を思い返してみれば、殴る音、蹴る音、投げつける音はあったが、それらしい銃声は無かった。
訊かれたキッドは、おかしなものでも見るような目つきとなる。
「おいおい冗談言っちゃいけねぇ。喧嘩に武器を持ち出しちゃ、ただの殺し合いになっちまうだろ」
「ですよね〜」
空気の抜けたような声で同意したハグたん。額に生温い汗をかき始める。
「ふへへぇ……ただの喧嘩なのに武器とか使っちゃいけませんよねぇ」
「なんだよ嬢ちゃん。そんな愛想笑いされりゃ、俺っちが変なこと言ったみたいじゃねえかよ……」
やっぱり変な子を仲間にしてしまったかと、心で嘆息するキッドであった。
キッドをはじめとした荒くれ達の共通認識こそ、武器を取り出すのは交渉開始ではなく交渉終了。
抜いたが最後、相手が死ぬか、自分が死ぬか、両方死ぬかのどれかしかないという重みを持たせているからこそ、安易に抜いてはいけないのだ。
対して、マサムネとかいうチンピラ女子高生は、喧嘩相手にギャーギャー罵倒しながら刀を振り回して脅していたなぁと、ハグたんはますます身元の無事を心配していたのだった。
▽▽▽
「ご到着だぜ。嬢ちゃんの言ってた話じゃ、ここに例のレッドネームが現れたらしいじゃねえか」
「あぁう、とうとうここまでついて来ちゃいました……」
第三の街から10分と少しを北へ歩いた頃。
黄色がかった砂漠から赤茶けた荒野の景色へと移り変わり、茶色い葉をつけた木々が林立するというこれまた現実世界ではあまり見ない場所に2人はたどり着いていた。
特にここの地帯には、そこそこ高値で売れる蜂蜜が採取出来るスポットがあるとプレイヤーから注目されている。
そのためか、レッドネームが潜んでいるかもしれないにも関わらず特に厳戒態勢などは敷かれていない。
「おっ? ありゃなかなかに美しいレディじゃねえか!」
「キッドさんっ!!」
「冗談だっての」
たまにすれ違う一般プレイヤー達も、これといって恐怖心に駆られている様子などはみあたらない。
脅威度がそこまででもないのか、あるいはよほど隠密性に優れたレッドネームなのか、判別が難しいところである。
逆に言えば、いつ唐突にレッドネームと戦闘開始となるかも予測出来たものではないので、キッドはそうなった際の立ち回りを今一度整理する。
「そういや嬢ちゃんのカムイを聞いてなかったな。おっとすまねぇ、俺っちとしたことが、レディのデリケートなことを探っ……」
「すみませんよく分かりません。あと私のカムイは爆弾のカムイです」
「嬢ちゃんと話してると調子狂うぜ……」
シームレスに自分の世界へ入ろうとするキッドへの返事がワンパターンに固定されてきたハグたん。
要らないノウハウが積み上がってきたともいう。
捜索中の片手間として、ハグたんは爆弾のカムイのアーツやSTR極振りであることを仲間として共有。
それを終えた後は、そのままキッドのことへと話題転換。
「キッドさん、たとえばの話、犯人が男の人だって聞いたので本当に無い話をするんですけど」
ようやくハグたんも、自分から会話が出来るほど心を開けている。
「もし犯人が女の人だったとしも、キッドさんは戦える……ううん、戦うんですか?」
あらゆる女性に対し、幾度となく報われない結果になろうとも優しすぎるほど優しい扱いを崩さないキッド。
そのパラドックスそのものといえる質問に、キッドはどう答えるのか。
「……俺っちは世界中のレディの味方だ。だからレディを傷つけてくるような奴は、たとえレディだろうと手荒な真似も辞さないつもりだぜ」
「そうですか……キッドさんでも、やっぱり悪い人を許せないところもあるなんて……」
「といっても最終手段、まずは話し合いからさ! この俺っちの愛の囁きに、ハートを撃ち抜かれなかったレディは誰もいない、ぜ」
「ああそうですか」
シリアスになりかけても自分で台無しにしてくる滑稽さに、ハグたんは真面目に応答するのも馬鹿らしくなっていた。
無論、キッドがハートを撃ち抜けたレディは誰もいない。
キッドという生き物は、言うなれば食わねど高楊枝なのである。
おかげで緊張も何もなく気を抜かした2人だが、そういう時に限って事態は急変するもの。
「きゃあああああ!!」
北東の方向から、1人の女性によるけたたましい悲鳴が響いたのだ。
「チッ、俺っちとしたことが救えなかったか。だが待っていたぜ!」
「来ちゃった来ちゃったぁ! ふおおおおキッドさん急ぎましょう!!」
ジェットコースターが高速で駆け抜けてるようなテンションのまますぐさま走ろうとするハグたん。
その顔の手前に、キッドは開いた手で塞いで制止する。
「慌てちゃ鳶も仕損じる。こんな時こそこのアーツ、【単眼の偵察射】」
キッドは右目だけを閉じ、悲鳴の響いた方向へと発砲。
その弾丸は、木々をくぐり抜けるような軌道を残しながら遠くへと消えていった。
いくら遠距離から射撃できる武器とはいえ、敵の姿を捕捉さえしていないのに撃つなどという不明な行為だったため、ハグたんは質問への遠慮がなくなった。
「そのアーツも、やっぱり意味があったんですか」
「俺っちの右目と弾丸の通った視界を共有させるアーツだ。【曲弾の射手】と組み合わせて、100メートル先までの景色が丸わかりだぜ」
悲鳴だけでは目的の人間と無関係の可能性だってある故の偵察射撃である。
そしてキッドも流石に開戦間近ともなると格好つけも鳴りを潜めている。
片目を閉じたまま、ただ得意気に説明していたが。
「便利なアーツですね……犯人がどの辺りにいるのかが分かっちゃえば、いきなり襲われたりとかもなくなりそうです」
「それだけじゃねえ。そいつがどんなナリかどうかも抑えられるからな」
「あばば……恐そうな人だったらどうしよう……」
ここまで割と平然としていたハグたんだったが、気を抜いた瞬間やはりいつもの怯えるパターンに入ってしまった。
そうしている間にもキッドは弾丸の通った景色を右目に写し、60、70、80メートルとまるでストリートのビューの機能のように距離を進めてゆく。
やがて95メートルに達した時。
「マジかよ……」
閉じていた片目を見開いたほどに、なにか思いもよらぬ衝撃をうけた面持ちでキッドはそれだけ呟き、声もなく駆け出したのだ。
「えっ、キッドさん? ちょっと待って下さい!」
あまりにもいきなりだったため、ハグたんも遅れて走り出す。
ここまで子供の歩幅に合わせていたのに、前を走るキッドはハグたんに振り向きもしない。
飄々とした態度も冷静な調子もない、別人のようにらしくもなくなった挙動に、ハグたんは疑念などではないが言いようのない不安感を抱く。
「待って……キッドさん一体どうしちゃったんですか……」
文句とかではなく、ただ様子のおかしくなったキッドに困惑の声を漏らす。
置いてきぼりにされそうになりながらも見失わないように一生懸命ついていき、キッドが下手人の姿を見たであろう地点に到着。
一足先に辿り着いていたキッドもまた、下を向く銃を片手にそこで立ち止まっていた。
「……やっぱりレッドネームでしたっ!」
ハグたんが目にしたものこそ、デスのため光の粒と化した手遅れの被害女性と、もう1人。
「ヴォレはぁ……女という女をキルしてぇ」
ハグたんの言葉が指したレッドネーム。
キッドよりも若い印象があり、両肩を露出したミリタリー調の出で立ちに純日本人然としたキャラメイクであるこの男。
女性プレイヤーをキルした武器はしまったのか隠したのか、ぶら下げるだけの無手が脱力感をイメージづける。
だとしても。
「女という存在が憎くて憎くてどうにかなりそうだ……。そんな女を庇う奴も同類のクソだ」
この男が目当てのレッドネーム張本人であることは、一目で直感する。
女性に対して呪詛の声を呟くそのオーラは、まさにこの世を未練のままに彷徨う幽鬼の如し。
当然ハグたんは初対面の相手だったが、どうやらキッドとそのレッドネームの2人はそうではないらしい。
「お前も、こんなヴォレを始末しに来たのかよ。ええ? 泣く子も黙って恋に落ちる、世界が惚れた色男、ゴッドレイヴン・キッド、だったっけ?」
「この人、キッドさんのことを知ってる……?」
キッドの名と顔を知る者追っ手こそいた。
だがこのレッドネームは、キッドの賞金首リストにも書かれてないであろう自称まで当ててみせたのだ。
故にハグたん、嫌な想像を過ぎらせつつキッドの声を聞いてみると。
「やっぱりお前かよ、相棒」
「あいぼう……レッドネームの人とキッドさんが、あいぼう……」
その一言で、キッドと相手の男とのただならない間柄の想像し、ハグたんはぶるっと身を震わせた。
運命の再会にしては、どちらも明らかに喜んでいない。
お互い内側を隠してるとか抑えてるとかではなく、ぎこちなさと難色だけがそこにある全て。
二の句を紡げないほどの衝撃の真実を目の当たりにされたハグたんに対し、キッドは首だけハグたんの方へ向く。
「すまない嬢ちゃん、ここまでついて来て何だが、こっからは俺っち1人に任せちゃくれねえか」
まるでいつもの調子だが、どこか取り繕っているような声色での指示。
その先の言葉も聞かなければならないのに、どことなく聞きたくなくなるような感覚にハグたんは苛まれながらもキッドと目を合わせる。
「後で街で落ち合おう。待ちくたびれたならログアウトしたっていい」
「キッドさん、でも……」
「頼む。あいつとはサシで話がしたい」
何やら複雑な因果が絡んでそうだったが、その一言が後押しとなり、ハグたんの足は自然と後退し、そのまま体も振り向く。
ハグたんのいた場所に立ち塞がるようにしたキッドの姿も、どんどん離れてゆく。
「なにがなんだかですけど……早く走らなきゃ」
――戦闘面ではなるべく足を引っ張らないよう努めることは出来ても、話し合いの解決ともなればどうしても部外者にしかならない。
だから、自分が介入することではないとキッドの言うことを聞けたようだ。
こうして1人の状況となったハグたんは、鼓動が伝わりやすくなった胸を手で抑える。
「はっ、はっ、でもまさか……元陰殺チームの人がキッドさんの相棒さんだったなんて」
指示の遂行に徹しているハグたんの胸中には、まだ合って一日も経ってないながらもキッドへの信頼をいくつも捻り出していた。
――きっと説得する。
話し合いで止めてくれる。
女性ではなかったが、女性を口説かずにはいられないほどキッドは口達者ではないか。その話術は誰が相手でも応用出来るはずだ。
それに相棒と言っていた。
その単語はただの友達や親友よりも比べ物にならないくらい重いだろうと、ハグたんは幼くとも意味を知らないわけではない。
しかもキッドといえば、どんなシリアスな状況でもたちまちふざけて台無しにしてしまう才能の持ち主。
そんな人間が去り際に思わせぶっていても、どうせすぐに相棒と仲良く肩を組んで街に帰ってくるだろう――と。
「また、絶対、また会えますよねキッドさん」
何か悪い想像に接触しないように、楽観的な考えを指折り数えながら増やし続ける。
ところがハグたん、森林から抜け出す寸前まで走っている時に、違和感に目を背けることに限界が訪れてしまう。
「……なんで、第三の街で落ち合わなきゃいけないんだろう」
ハグたんが防御面に関しては薄紙より貧弱なことは伝えたので、モンスターとエンカウントしない場所を指定したとすればそこだけは疑問は解消している。
問題は、街のサルーンなのか入口なのかも決めないアバウトな伝え方にある。
加えて、待ちくたびれたらログアウトしていいといっても、ハグたんの門限はまだ先である以上そこまで待つほどのことなのかも違和感。
それにキッドとハグたんは、ここまでパーティを組んでもいなければフレンド登録も済んでいない。
つまりチャットでの連絡が取り合えない。
そんな有り様で別行動してしまえば、次にいつ会えるかも分かるはずがない。
また、キッドといえばレッドネームと同じ賞金首。
これは、一度デスしてしまえば街には当分の間戻れないことを意味する。
「これって……」
いくつもの推理した情報を整理した時、ハグたんは顔が血の気が引いたように真っ青となり、思わず後退する足が停止した。
そう、ハグたんは考えうる限りで最悪で破滅的な結論を導き出してしまったからだ。
「まさか……まさかキッドさん、相棒さんとひとりで刺し違えるつもりなんじゃ……っ!!」
乾いた銃声が荒野に鳴り響いたのは、この直後であった。
マサムネ流・喧嘩必勝法。
初手から武器を振り回しまくり、相手が「武器しまえや!」と言ってきた途端にしまい「言う通りにしたから次はテメーがウチの要求聞く番ね」とかほざく。
また、そのまま喧嘩に発展して負けそうになれば「こいつ女の子いじめてきます〜」と人前でエクスカリバー(嘘泣き)をぶちかまして強制勝利。
アンチクラブ結成。




