表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢の取り巻きに転生したので、神から授かった特別な加護を使い運命回避します ~神からチートな加護は渡さないと言われましたが、かなり強くないですか?~  作者: 東雲景
5章 ブルガテド帝国

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

251/851

251.検討と生成

 どうやら新しい魔法を覚えていたらしいミーナは興奮気味だ。


「覚えてました……! 試してみたいです。何か、お願いできますか?」

「おめでとうございます、ミーナ。では私が攻撃魔法を打ちますので、ミーナが防いでくれますか?」


 ミーナはウィンドプロテクションがどのような魔法か、説明をしなくても理解しているようだ。勉強している証拠だ。

 リゼの言葉にミーナは頷いてくる。何事も実戦形式で試した方が覚えも早いだろうということで、向かい合う。出来る限り弱い魔法にする必要があるため、そうなると一択だ。


「ではいきますね。打ちます。アクアアロー!」

「ウィンドプロテクション!」


 ミーナはリゼが魔法を発動すると同時にウィンドプロテクションを発動する。リゼの手から水の矢が二本射出される。あらかじめ一本は避けるようにと話しておいた。さらに、模擬戦用の魔法石を身に着けてもらっているので、万が一にも攻撃が当たってもダメージはない。

 ミーナはウィンドプロテクションを発動しながら剣術の型で一本の水の矢を撃ち落とした。そして、風のシールドがもう一本の矢の軌道を逸らしてくれる。成功だ。

 リゼの魔法はマナの核の数が増えており威力もスピードもあがっているのでよく対応したといえるだろう。


「で、できました! すごいです!」

「素晴らしいです! それに、型で矢を撃ち落としたのも、すごいです。なかなか出来ることではありませんし、さっきのダンジョンでも思いましたが、型を身に着けつつありますね。これで防御系の魔法を覚えられたので、なんとか三ヶ月後までにウィンドカッターを覚えられれば、クラス対抗イベントで有利に働くかと思います!」


 それにリゼはいま読んでいるキュリー夫人からもらった風属性魔法の本を読み解いてうまく魔法陣ができたら、ミーナに教えてあげようと考えていた。キュリー夫人からもらった書物には土属性や水属性もあるため、リアムやベルノルトもバリエーションを増やすことが出来るかもしれない。もちろん、アイシャもだ。

 ミーナがウィンドプロテクションを習得してくれたことにより、着実に進歩してくれているということを実感できて喜ばしい雰囲気になっている。リアムやベルノルトも頑張ろうとやる気を出していた。彼らは毎日の魔法の発動回数を大幅に増やすことにするらしい。


「本当に楽しく練習できるね。リゼには感謝だよ。もしかしたら剣術も好きになれるかもしれないと思い始めたよ」

「ベルノルト様! それはとっても嬉しいです……!」

「君を見ていると本当に魔法や剣術が好きだということが分かるし、誰にでも丁寧に教えてくれるしで尊敬できるよ。そんな君に答えるためにも頑張ろうという意欲がより湧いてくる」


 リゼはストレートに褒められて少し恥ずかしくなってしまったが、「着実に向上していきましょう……!」と返答しておいた。

 その後、良い雰囲気で練習を終え、夕食を取り夜になる。リゼは北方未開地へと転移した。

 アイシャやリアもついてきており、レゼシアを召喚した。


(どこに作ろうかな。出来ればこの離宮に近いほうが良いはず。でもこの周りには町を作りたいと考えているのよね。離宮の地下にしようかな!)


 リゼはひとまず離宮の大広間で神器と会話をすることにする。色々と交渉だ。

 アイシャたちは黙り込むリゼを見て、考え事だろうと判断したのかお茶などをテーブルに並べ始めた。まったりと休憩するつもりのようだ。


(神器さん、ラグナル様がブルガテド帝国に授けてくださったダンジョンを投影する施設について整理していただけますか。何か機能を増やせないか考えたいです)


 神器は回答してくれる。


『ダンジョンを投影する施設の情報をまとめます。まず、初級、中級、上級ダンジョンを投影可能です。それぞれのダンジョンでモンスターの種類などを指定し、難易度を調整することが可能です。また、ボスモンスターも別途指定が可能となっています。完全なランダムモードも存在しており、こちらがデフォルトです。投影者は壁などをすり抜けられるようになっておりますが、投影者も参加するモードも存在しており、その場合は壁をすり抜けられなくなります。ただし、投影者は任意にすり抜け可能となるように調整も随時可能です。また、目をつぶることで参加者の状況を参加者の目線、もしくは上方から確認できます。なお、何回の攻撃がヒットしたら倒されたと判定されるかも調整可能です。デフォルトでは三回です。倒されたと判定されたらモンスターはその対象への攻撃を実施しません』


 神器の回答を聞いて少し考えるが、一つ思いついたことがあった。ダメ元で試しに聞いてみることにする。


(あの、本当に可能であれば……なのですが、超上級ダンジョンを投影可能にして、さらにモンスターを倒したら熟練度やレベルがあがるようになってくれると嬉しいですね……いかがでしょうか?)


 正直なところ、リゼとしてはかなり挑戦的なお願いとなった。ここまで突っ込んだお願いをしたことはいまだかつての人生でない。検閲で却下されるであろうため、本当にダメ元で頼んでみた形だ。

 神器の返答は微妙に時間がかかり、一分後に回答が来た。


『超上級ダンジョンはランダムモードの上級ダンジョンをクリアしたら開放するという条件付きであれば可能とします。なお、熟練度やレベルについては、通常のダンジョンでモンスターを倒した際と比較すると上昇率は低下します。リッジファンタジアでいうところの経験値が半分の半分となります。それで良ければ可能です。モンスターの再ポップ時間も通常の二倍かかるように調整されますので、ボスを倒してダンジョンを投影し直すという繰り返しをおすすめします。なお、この調整により、必要ポイントが生成で十億ポイント、交換で十五億ポイントとなります』


 リゼはステータスウィンドウを表示してみた。


【名前】リゼ=プリムローズ・ランドル

【別称】フォルティア

【性別】女

【年齢】十二才

【レベル】15

【職業】侯爵令嬢(ゼフティア王国)、子爵(ブルガテド帝国)

【属性】風属性、氷属性、無属性、聖属性、水属性

【称号】運命の開拓者、聖女

【加護】大地の神ルークの祝福(大)、芸術の神ミカルの祝福(大)、武の神ラグナルの祝福(超)、叡智の神アリオンの祝福(小)、水の加護、土の加護、風の加護、火の加護、ブリザード・エスポワール、人魚の祈り、竜羽の盾、ガルムの目、聖女の加護、女神の祝福

【スキル】ルーン解読(固有)、毒耐性(レベル2)、衝撃耐性(レベル2)、毒検知、燕返し、マジックキャンセル、銀糸、火傷耐性(レベル2)、ソードゲネシス、モンスターテイム、アビザル・サンクチュアリ、ウムブラ・ネビュラ、ルミナス・イグニス、グラース・エクレール(固有)、ゼラ・グラディウス(固有)

【状態】健康

【所持金】270120000エレス

【ポイント】2372950000

【メッセージ】「なし」


 現状、それなりにポイントがあるし、まだ鉱山で採れた金などを売却していない。恐らくは十億ポイントくらいにはなるだろう。よって、それなりに余裕がある状況だ。交換を実行することにした。


(あ、えっと、施設の場所はこの離宮の地下に作りたいです。出来れば離宮から直接行けるようにしていただきたいのですが……後出しみたいになってしまい申し訳ありません)


 神器は『その想定でした。追加でポイントは不要です』と回答してくれた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 威力もスピーチもあがっているので →スピード? [一言] そーいえば、先生は例の施設、生徒達に口止めとかしなくていいんだろか? 昔は戦争の火種になっていて今は秘密なのでは? これ他のク…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ